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元記事:選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法

自分の書いた小説を、友人や新人賞の下読みの方に読んでもらったところ
「選んだ題材が、他のものとすげ替えても成立してしまう」と言われてしまいました。
仮に題材が「天使(ヒロイン)と悪魔(主人公)」だったとすると、
「天使と人間」や「人間と人間でも」作品は十分成立してしまうそうなんです。
しかしその指摘を受けても、何をどう改善すればいいのかいまいちよく分かりませんでした。
というか捻くれた見方をすれば、どんな作品の題材でも他のもので成立してしまうのではないかと思っている自分もいます。
たとえば猫型ロボットの『ドラえもん』だって、犬型でもいいし、たぬき型だって成立はすると思うんです。
(もちろん、猫型でないと微妙につじつまが合わないこともあるとは思いますが)

なので、どのように人物や物語を書けば、題材を必要不可欠なものにできるのかを教えてもらえればと思います。
できれば、例のようなものを交えて説明してもらえるとたいへん助かります。
厚かましい質問でもうしわけないんですが、よろしくお願いします。

上記の回答(選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法の返信)

投稿者 手塚満 : 3 人気回答! 投稿日時:

ご友人や下読みさんに「選んだ題材が、他のものとすげ替えても成立してしまう」と批評された作品を読まずに、どう回答できるか難しいものがあります。考えあぐねてしたら、既に複数の良回答が出てまして、以下は被るところ多々ですがご容赦をお願いしたいと思います。

まず、作者視点からすれば、天使と悪魔を、天使と人間、人間と悪魔等々、挿げ替えできるのは、実は当たり前です。古来から「換骨奪胎」という言葉すらあるほどですから。作者はできて当然、しかし読者にそう受け取られたら(挿げ替えできるんじゃね?)失敗なんです。

おそらく、ご友人、下読みさんは読者として、主人公、ヒロインのキャラの作り方に問題を感じたのではないでしょうか。よく言われる感想としては「キャラが立ってない」というものがあります。無個性とか、あまりにもテンプレ、あるいは作者の操り人形等々の失敗パターンがあります。

よくある事例をいくつか考えてみます。

――――――――――――――――――――――
1.キャラの特徴が肩書

キャラ設定が悪魔だとして、一応、本人から「地獄から来た」「千年前にはとある王国の王を堕落させ、国を滅ぼしたこともある」とか言う。だけど、舞台となる高校に普通に転向してきて、普通に友人付き合いを続けているとします。どこが悪魔なんだろう、となります。

あるいは、物凄く強い空手家主人公だとします。コンクリートの壁も蹴破れると自慢はするけど、一向にキックを披露しなかったら、単なる設定に堕します。

前者なら悪魔らしい行動も必要です。言葉巧みにそそのかす、のはちょっと難しいですが(悪魔レベルの知恵、話術が必要)、悪魔がターゲットの目を見つめると、ターゲットは魅了されるシーンとか入れればいい。後者なら、実際にコンクリートの壁を蹴破って現れるシーンがあればいい。

要はキャラに肩書(設定)を与えたら、肩書にふさわしい行動(シーン描写)を取らせる必要があるわけです。でないと、作者がキャラに与えたのは説明だけで、読者が感じるのはカタログスペックだけになってしまいます。それではキャラが立たず、「この主人公、誰でもいいじゃん」になりがちです。

2.キャラに強烈な個性がない

肩書とも関連するんですが、特徴的なポイントをキャラに与えてあるかどうかですね。アニメですと、例えば天使であれば、頭上に輪っかがあり、背中に羽根があって、ときどき飛んでいれば天使っぽいと感じさせることは可能でしょう。

しかし文章作品です。たとえ「頭上の輪を輝かせ、背中の羽で優雅に飛んでいる」と書いたところで、言葉という記号に過ぎません。絵やその動きをイメージするのは読者です。作画、動画化、演出等々の映像・音声に関わる部分は読者が脳内で再現します。読者に任せる部分で強烈な特徴、個性を出すことは至難と考えておくのが無難です。

しかし絵ではできず、文章でやりやすいのはキャラの内面です。アニメですと、天使が主人公を心配しているとして、例えば椅子に座って心配そうな顔をしているくらいしかできません(内心台詞という手はあるが、ウザくなりがち)。

文章なら内面をダイレクトに書けます。主人公をどう心配するか。そこにキャラ特徴、個性を出せます。主人公が弱いと思って心配するか、あるいは主人公が戦う敵の強さを恐れるか、はたまた主人公との死別か。死別を心配するとして、絶対に嫌なのか、覚悟はあるがその後の悲しさか、いろいろあるはずです。

そうしたことを描かず、例えば浅く「心配だ心配だ」とだけ言っているようでは、いくらでも替えが利くキャラになってしまいます。このキャラならこう思うはずだという段取りを描写しておき、イベント発生でその通り(読者の期待通り)にする、あるいは逆にして意外性を出す、といった工夫が必要なわけです。

3.天使と悪魔の対立性と人間との差異

これも個性、特徴などと関係しますが、相対的な面についてです。仮に天上世界でストーリーが終始すると、天使しかいません。天使がどうして天使なのか描きにくいのです。なぜなら、「普通」という判断の基準を示すべきキャラが天使しかいないから。善人だけがいる村、とかと差異が出せません。

天使がいるなら悪魔もいるべきであるわけです。悪魔は悪行を行い、天使は善行を尊ぶ。悪魔の行いを天使は邪魔し、逆に天使が何かしようとすれば悪魔がちょっかいかける。これで天使と悪魔の違いは出ます。

ですが、まだ足りません。天使と悪魔しかいないなら、読者はどちらかを価値・判断の基準とするでしょう。すると、天使と人間(相対的に人間が悪)、人間と悪魔(相対的に人間が善)と差異が出しにくくなります。これもキャラの置き換えが利いてしまう原因となります。

ですので、人間キャラも登場してもらう。読者人間ですから、人間キャラが出てきたら、そのキャラを基準にしやすいはずです。すると善と悪との中立ポイントが分かり、天使がいかに善か、悪魔がいかに悪かが分かりやすくなります。すると、キャラの入れ替えも用意ではない感じが出て、キャラの立ち位置が安定します。

4.キャラに変化がない、ないしはキャラが(ご都合主義的に)いかようにも変化してしまう

キャラ設定を決めたら、その設定をいかに見せるかは工夫したくなります。ですが、例えば悪魔キャラを描いていて、選択肢が出る状況だったら常に悪の道を選ぶとしたら、単調になります。キャラが機械的といってもいいでしょう。

機械的な反応するだけなら、キャラに魅力は生じにくくなります。やはり迷い、ブレも入れておきたいところです。その迷い、ブレでキャラに特徴ができ、個性が生じて、他のキャラで代用することができにくくなります。

これとは逆に操り人形と呼ばれるタイプのキャラも替えが利く感じがつきまといます。例えば、作者が進めたいストーリーのためだけに行動し、作者が言いたいことだけを代弁してしまうようなキャラです。作者がそのキャラの皮をかぶっているだけなので、皮の部分は替えが利いてしまいます。そのため、そのキャラならではの魅力が生じにくい。
――――――――――――――――――――――

例を挙げだすとキリがないですから、これくらいにしておきます。替えが利くと批評された題材が、必ずしもキャラだけとは限りませんし。

いろいろ原因例をあげてみましたが、実は最も気になるのが「スレ主さんの考察が浅くないか?」ということです。

例えばドラえもんについては、確かに犬型やタヌキ型ロボットで換骨奪胎できるでしょう。しかし、ドラえもんの作品でドラえもんを犬型ロボットにデザインしなおして、自然かどうかは疑問です。

例えば、ドラえもんの初登場は「引き出しの中から出てくる」です。タイムマシンがそこにあるからですね。引き出しの中からひょっこり出てくるって、狭いところが好きな猫的な演出です。

犬でイメージするのは主人に忠実ということです。主人公の言いつけを守る。ですが、ドラえもんはのび太の性根を叩き直すために未来から来ています。行動原理が逆であるわけです。一方、猫は勝手に動き回り、飼い主が後を追うように世話をします。飼い主が気に入らないことをすると、猫は引っかいたりします。ドラえもんが(当初)やろうとしていることと似ていなくもありません。

こう申し上げると、こじつけに聞こえると思います。実際、こじつけです。ですが、スレ主さんが仰る「犬型でもいいし、たぬき型だって成立はする」と同レベルでもあります。

スレ主さんは「指摘を受けても、何をどう改善すればいいのかいまいちよく分かりませんでした」と仰ってますね。それは、もしかすると批評に対し、(おそらく無意識に)反対材料を探してしまっているからではないでしょうか。

批評を受け入れる、受け入れないは別として、ご友人や下読みさんがどうして「選んだ題材が、他のものとすげ替えても成立してしまう」という難点があると感じたのか、その人の思考、気持ちに沿ってシミュレートするべきではないかと思います。

言い換えれば、「仮に批評が正しいとすれば、原因はここだろうか」という仮説を立てて検証すべきということです。結果、批評が間違いと判断したなら、それでいいでしょう。逆に部分的には正しいと分かったら、収穫です。改稿や次作に活かせます。

以上、当該作品を知らずに、あくまでも可能性の1つとして模索、説明してみました。大ハズレの可能性も高いですので、その場合はご容赦をお願いします。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法

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元記事:鬱展開でもダメージを受けないメンタルの強い作家しか創作では生き残れないのですか?

僕自身の体験の話からさせてください。
「アイデアや技法をインプットするのと、ラノベにおけるトレンドを理解するために、
 作家志望の人間はあらゆるライトノベルを読むべき」というアドバイスがこのサイトに限らずいろんな場所で
言われているので、最近までジャンルにこだわらず色々なライトノベル、特にアニメ化するほどのライトノベルや、新人賞受賞作を読んでいたのです。

しかし、読んでいく途中で突然、読み進める手が止まってしまうことがしばしばありました。
読んでいて鬱な展開、ショッキングな展開があったときに、自分までショックを受けてストレスで
それ以降のページを読めなくなってしまうのです。
(例を挙げると主人公がいじめで暴力を振るわれるシーンや、チンピラに暴力を振るわれるシーン、
 メインキャラが上司にパワハラで圧力を受けるシーン、年端も行かない子供が殺されたりするシーン、
 露悪的に人間や世界の爛れた部分を描写する台詞や文章など)
(特にきつかった作品を挙げると、月見月理解の探偵殺人、ぼくと魔女式アポカリプス、
 とある魔術の禁書目録のオルソラがアニェーゼたちにリンチされる巻あたり)

そういう風にショックを受けて読めなくなった時、頭では
「このラノベはアニメ化するほど人気(or新人賞を受賞するほど認められている)のだから、
 この作品を読まないと面白い小説を書くためのアイデアや技法、それにラノベ界の最新のトレンドが理解できない。
 その作品に一部でも目をそらしてしまうような要素があるのなら、それは自分の感性が未熟なだけだ」と
自分に言い聞かせて読み進める手を再び動かそうとしても、どうしても読書を再開できません。

結果、「人気作を読んでいないのでアイデアや技法、最新のトレンドを十分に吸収できていない」
「読むべきはずの本を読めていない=自分で決めた課題を達成できていない」
「こんな状態だと面白い小説も書けるわけがない」と自己評価も下がり、
日に日にモチベーションも下がっています。
まして同じ作家志望の中に、上記のような人気作を楽しめている人間がいるならなおさらです。
アイデアの吸収量、トレンドへの理解という点では、明らかに僕は彼らより劣っているわけですから。

で、本題はここからで。
某エロゲ(鬱シナリオで有名)の某所でのレビューコメントに、
「自分は全然大丈夫だった。これで鬱とか言ってる奴はどんだけ打たれ弱いの?」
というコメントがあったんですけど、
ラノベで鬱展開を見ても大丈夫な人って、結局メンタルが強いから
鬱展開があっても問題なく見続けることができるんですよね。

彼らのようなショッキングだったり、重かったりする展開でも精神的に
ダメージを受けないメンタルの強い人間なら、
必然的に読むことができるライトノベルも増えるし、アイデアや技法も吸収できるし、
最新のトレンドに対する理解も深まるから、面白い小説を書ける可能性も高まりますよね。

てことは逆に言うと、僕みたいな鬱展開にいちいちショックを受けるメンタルの弱い人間は、
触れる作品も減るから十分にアイデアを吸収できないし、トレンドも理解できないから
面白い小説を書けないってことなんでしょうか?
僕が面白い小説を書くためには、より多い作品に触れてアイデアやトレンドをインプットできるために
鬱展開の多い作品を読みまくるなりしてメンタルを鍛えるしかないんでしょうか?

もしそうだったら死にたくなってきますね。
メンタルの強い人間が得をしがちな日常から
少しでも解放されるために創作を趣味にしてきたのに、
創作の世界でもメンタルの強さがものをいうだなんて……

上記の回答(鬱展開でもダメージを受けないメンタルの強い作家しか創作では生き残れないのですか?の返信)

投稿者 手塚満 : 2 投稿日時:

結論から先に申せば、苦手な流行ジャンルに挑むか、自分の好きなジャンルで当面やっていくか、スレ主さんの決断次第です。以下、そのことを説明してみます。

1.苦手と感じるものは、創作者としてはむしろ向いている

「お化けの類が怖くない人はホラー作品を作れない」のだそうです(誰の言だったか忘れました)。確かにそうかもしれません。幽霊が怖くなかったら、幽霊がどう現れ、何を言い、どう行動したら怖いのか、想像するのは難しいでしょうから。

その一方、クトルゥフ神話で有名な作家ラヴクラフトはオカルトの類を一切信用せず、無神論者を自認すらしていたそうです。これも頷ける話です。幽霊が確かに存在すると信じているなら、その信じる内容に縛られてしまいますから(結果、作者だけが怖がるという悲喜劇にもなる)。

読者を唸らせるほどの作品を生み出したければ、苦手なもので苦痛を生々しく感じる必要性と、同時に感情抜きで眺める客観性が必要というわけです。「自分は全然大丈夫だった。これで鬱とか言ってる奴はどんだけ打たれ弱いの?」と言う人は、ゲームプレイヤーや読者にはなれても、クリエイター側になることは難しいでしょう。

2.ご質問文から推測してみたスレ主さんの得手不得手

スレ主さんはどうやら非常に他人に共感しやすい、感情移入が強く起こりやすいタイプではないかと思います。そうでなければ、実際には存在しない人物(作中のキャラ)がひどい目に遭うことを、我が事のように感じないはずですから。

ですので、難しい問題です。適性があるゆえにハードルが高くなっています。名作、人気作を読むときもそうですし、自ら書くときにはそういうシーンの必要性が出たら、さらに苦痛ではあるでしょう。

しかし、そこが他人には真似が難しい、スレ主さんの武器でもあるわけですね。なぜなら、作中のキャラになり切って、作品世界を実感することができるから。作者としてよく「キャラが走る」と言ったりします。作中キャラは、作者が想定して行動させているわけですが、作中キャラがまるで己が意思を持ったかのように感じる現象です。
(作者が作中キャラにAの行動をさせようとしたら、そのキャラがAはできない、やれるのはBだと言ってる気がする、とかです。)

こうなればしめたもので、作中キャラが自ら考え、行動している雰囲気が出やすくなります。そこに、キャラになり切る資質が加わると、いわゆる鬼に金棒状態となります。ただ、その鬼に金棒を活かすには、2つの選択肢が生じそうです。

3.リスク承知で苦手に挑むか

1つはいばらの道で、辛い描写のある作品を大量に読み、キャラの苦痛を自分の苦痛と感じても耐えること。そして、得たものを活かして書くんですが、当然、勉強した成果を出すためには、自作のキャラの苦痛も感じながら書くしかありません。

読むときは、ある程度つまみ食い(見たいところだけ注意、集中する)できるんですが、書き手になるとそうはいきません。シーンに登場するキャラ一人ひとりになり切って実感するだけでなく、シーンに出てこないキャラまで意識する必要があります。

例えば、牢獄につながれているヒロインを助け出す物語だとして、主人公が遠くで四苦八苦しているときでも、「このときヒロインはどうしているか」は意識する必要があります。これは私では難しいことなんですが(すぐ忘れる)、キャラを生々しく感じる能力があるスレ主さんなら可能になりそうです。

ただ、しんどいです。下手すると病みます。人生相談でも、他人の悩みを真面目に聞いただけでも、数人~十数人と聞いていると、相談者の苦痛を追体験しておかしくなることって、よくあるそうです。他人の話を上手に聞ける人ほどそうなる。ましてや、自分で創造したキャラですと、自ら苦痛を作り出し、自らが苦痛を受けることになります。

ですので、苦手意識がある分野、ジャンルに挑むなら、下手すると自分が壊れる前に撤退する覚悟と(サンクコストは切り捨てる等)、自分を客観視する用心が必要です。趣味の創作で実生活ができなくなってはいけませんから。しかし、もしやり続けることができれば、生き生きしたキャラが活躍する名作を生み出す確率は、例えば私みたいな共感の凡人より遥かに高いでしょう。

3.仮にニッチでも好きなジャンルを選ぶか

もちろん、それだけが道ではありません。リスクを避ける行き方もあります。ラノベも競争が激しくなってからは、刺激の強い描写を入れることが多くなりました。他人の作品のある過激描写が受けたとみたら、自分の作品ではもっと過激にしてみよう、という競争ですね。とりあえず目を引けるエロもグロは特にそうです。

でも、そんな作品ばかりじゃないですよね。ほんわかした作品だってある。ひたすら小ネタのギャグを延々と展開するものだってある。勝負ものだとしても、命張った血みどろのバトルがある一方で、囲碁や将棋の盤面で勝負する作品もある。どちらも同じくらい手に汗握るものがあったりもします。必ずしも身体的、精神的苦痛が大きいほど盛り上がるわけではないわけです。

スレ主さんもきちんと読めて、好きなジャンルはおありでしょう。もしそうなら、そのジャンルを目指すのも悪くありません。現時点での刊行数やPVでの人気ジャンルは気になる要素ではありますが、次の流行ジャンルが作者さんの好むタイプになる可能性だってある。むしろ、次の流行ジャンルを作り出すほうが得るものはデカいです。そうならなくても、ニッチで安定した人気を得ることも可能です。今は読者の好みが多種多様ですから。

4.たくさん読んで書く想定で選択すべきだが、いつ変えてもいい

作家スティーヴン・キングは小説家になるコツを聞かれて、「たくさん読んで、たくさん書く。それしかない」と答えたそうです。読むのも書くのも大量になることだけは覚悟する必要があります。苦手ジャンルに覚悟を決めて挑むか、今の自分にできるジャンルを目指すか。あるいは他の方法を模索するか。

こればかりはスレ主さんが自らを省みて、決めるしかありません。決めにくくてもとりあえず進むことです。自分がどうしたいかなんて、いつでも変えていいし、変えられるんですから。特に趣味でやるなら自由気ままでいいはずです。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 鬱展開でもダメージを受けないメンタルの強い作家しか創作では生き残れないのですか?

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元記事:物語には明確なラスボスが必要でしょうか?

いつもお世話になっております。
長編小説に挑戦中の、やとうです。

このところコロナウィルスで日々の暮らしが大きく変わりましたが、
皆さまはお元気にお過ごしでしょうか。

自宅で過ごすことが増えて、最近家の中も落ち着きだしたのでやっと落ち着いて創作が再開でき、
プロットの構成を見直したのですが、作中のラスボスの存在について、疑問を抱くようになりました。

今書いているものは、例えると〈ハリー・ポッター』のヴォルテモート卿のように、序盤から敵として存在感を示し、これを倒せばクリアというような明確な存在がいないのが現状です。
敵として登場させようと思っているキャラクターの中には、少々書き加えればそのポジションができそうな候補はいますが、いなくても成り立てそうな気もします。
ただ、存在すれば敵側の勢力が色々と作れそうな…とも迷います。
どちらにしても現状のプロット通りにいくと、敵対する存在がまだ薄いので話の流れに合わせた敵キャラクターは追加でいくつか必要だと感じています。
現状だと次々遭遇する中ボスクラスを中~短編ごとにポコポコ戦うような流れです。

共通の黒幕・ラスボスは可能な限り、作れるのならばあったほうがいい存在なのか。
なくても成立するならば、単発の敵だけでそのままやってみても良いのか。

学校も職場も非常事態でお忙しいところ恐縮ですが、皆さまの創作での気付きやご意見を伺えれば幸いです。
よろしくお願いします。

兵藤晴佳様、t様、御茶ノ宮悠理様、以前コメントをいただいていたのに、お返事がなく申し訳ありませんでした。家のごたごた~コロナウィルスで秋から長期にバタバタしていて、返信のタイミングを伸ばしたままで今日まで来てしまいました。
個別のお返事も考えたのですが、そちらにお返事するとほかの方の質問がサイトの表に出てこなくなってしまうためこちらで返信いたします。

兵藤晴佳様
『大君の都』は興味があったのですが、現在図書館がすべて閉館なので、時期を見て必ずゲットしに行きます。
t様
時間がたった後に一章を読み直してみても、この流れは変えられないと思いました。犠牲になった一章をその後にうまくつなげることを優先します。 

御茶ノ宮悠理様 
すこし創作から離れて戻ってくると、設定の至らない部分や違和感に改めて気づきます。設定の浅い見切り発車はうまく続かないと実感しました。

皆様、ありがとうございました。

上記の回答(物語には明確なラスボスが必要でしょうか?の返信)

投稿者 手塚満 : 3 人気回答! 投稿日時:

回答書いてみたら長くなりまして、結論から申し上げますと、ラスボスがいて面白いかどうか次第(少なくとも必須要素ではない)、という月並みなことになります。以下、説明してみます。

「魔王と勇者」みたいなテンプレートないしはジャンルですと、お考えのような悩みは起こらないですよね。ラスボスが世界に災厄を与え、そいつを倒しさえすれば、元の世界に戻る。読者がそう期待してるんですから、作者はいかに禍々しく強そうな魔王を作り出すことに専念すればいい。

ですが、そういうテンプレートでない場合はどうか、ということになりそうです。一応、物語には「勝利条件」とも呼ばれるものがたいていありまして、それを満たせば物語に納得性のある完結を与えられる。それはラスボス不在ではいけないのか。勝利条件を楽々満たしたら面白くもなんともないですから、邪魔するものがないといけない。そいつがラスボスか、みたいに思えることがあります。

ラスボスの必要性で悩みが生じたら、ラスボスを少し掘り下げてみてはどうでしょうか。ラスボスの存在意義や物語上の機能です。それでラスボスの要不要が見えてくるはずですから。

以下は、話が発散しないよう、私なりにご質問文から受けとれた内容で、事例的に絞って考えてみます(ラスボスについて網羅的に語ることは不可能のため)。

1.主人公に対する障壁の擬人化でラスボスを作ることがある

古代からの神話、伝承などでは、悪魔や魔物が人間に災いをもたらす話がよくあります。そこで英雄が登場して倒したりするわけですね。(現代での童話としてマイルド化されていないものでは)かなり容赦ないことが多いです。

例えば「ジャックと豆の木」では、主人公ジャックは人食い鬼(オーガ)の居城に偶然侵入し、人食い鬼の妻にかくまわれて助けてもらったりしておきながら、財宝を盗んで、幸運に恵まれてですが人食い鬼を墜落死させて倒して、ハッピーエンドです。

これには、古代~中世までの自力救済、自警主義もありますが、ラスボスたる人食い鬼が疫病や天災の擬人化キャラらしいことも影響がありそうです。まだ子どもであるジャックは人食い鬼より、ずっと非力ですよね。人間も昔は疫病に対して無力だったし、天災は今でも防ぎきれません。どうしようもないものを擬人化して、弱き者が倒す話に希望を感じることができるわけです(まあ諸説あるところではありますが)。

ですから、ジャックが人食い鬼の妻から保護されても、その居城から盗んでも、人食い鬼を事実上殺害しても、納得されるわけです。ただ、マイルド化された現代の童話化ですとジャックがやり過ぎと思う子どももいるようです。「人食い」が描かれませんから。

「かちかち山」なんかでは、マイルド化されたものでは、狸がお婆さんを蹴飛ばして逃げただけで、仕返しに兎に例の仕打ちで殺されたりします。ですが、原作ではお婆さんを殺して婆汁にしてお爺さんに食わすわけですね。

巨大な人食い鬼(災厄)に対して子どものジャック(災厄に非力な人間)、人を化かす能力がある狸(災厄)に対して兎(非力な人間)が勝つ、で災厄 vs 人間を模しているわけです。そして、現実では不可能だけど、フィクションでは人間が勝つ。

あるいは人間側から飛びぬけて強力な者が出て欲しいという希望としては、例えば古代ギリシア神話ではヘラクレスなどだったし、現代でもヒーロー物は盛んに作られています。これらは話として分かりやすいんです。どこにいるか、そもそもいるかどうか分からない災厄の原因を加持祈祷とかでなくなりました、と言っても、なんだかすっきりしません。目の前に現れて、目の前で倒されることに意味があります。そのためには擬人化が手っ取り早いわけです。

インドの古代伝承などでは、内心の葛藤を擬人化する手法がよくあったとのことです。例えば、釈迦が悟りを開くための瞑想において、愛の神マーラが現れて誘惑し、大悟を妨害します。これは釈迦が内面で性欲に負けそうになり、しかし打ち勝ったことを、外面のイベントで表したとのことです(これも諸説あるんでしょうけど)。

2.ラスボス不在の名作・人気作も多々ある

小松左京の「復活の日」では、生物兵器で人類の大半がやられてしまいます。映画版では設定が簡略化されましたが、原作小説では「ある病原菌が蔓延していると思ったら、致死性を持っていたのは最近の中のウイルスだった」となっています(小説執筆当時は、理論的に予測されていただけで、まだ発見されていなかったもの)。

これを作った奴はいる。盗み出して、事故とはいえバラ撒いた奴もいる。ですが、そいつらを糾弾したり、倒したりしたところで事態が解決しないのは言うまでもありません。ウイルスという、別に人間を敵視したり、生存競争相手でもないもの(むしろウイルスは宿主が必要)にどう対処するかという話で終始します。ですからラスボスはいません。だけど、面白い。

小松左京ではもっと有名なのが「日本沈没」ですね。これも自然現象であり、敵はいない。異変が続く日本に外国が攻撃してきたりもしない。どこへ逃げるか、どうサバイバルするか、あるいは従容として受け入れるか等々です。しかしこれも面白い作品であったのは確かです。

あるいは「首都消失」もラスボスがいません。いてもよさそうです。なにせ、何者かの仕業としか思えない現象で、首都が通過不能の障壁に覆われてしまうわけですから。しかし、その物語の面白さは「首都を失った日本が、どうやって崩壊を防ぎ、再統合できるか」にあります。もっとも、首都消失に対処する前に物語は終わっています(ラストで障壁の消失が暗示されるのみ)。

小松左京の3作品どれも、解決できない問題に対処する人々を描く意図があります。だから、明確な敵、特にラスボスを設定しないわけですが、それだけに何の物語かは分かりにくくなっています。

聞いたところでは、小松左京は社会派小説を書きたかったそうで、例えば「日本沈没」では、日本という国を失い、流浪の民となった生き残りの人々を描きたかったようです。日本が沈没するのはいわゆる冒頭のツカミといったところでしょうか。しかしその部分が受けてしまって、続編が作りにくくなったようです。

「復活の日」も同様です。ウイルスは人間では克服できず(人間は一握りしか生き残らないし)、人類がいない世界で偶然起こった核戦争でウイルスが克服されてしまいます。これも小松左京は本当はその後が描きたかったとも聞きますが、ツカミの「人類ほぼ絶滅」が受けてしまったんでしょうね。

3.やはりキャラで語るほうが面白くしやすい

ですが、我々はエンタメ志向です。受ける部分が大事です。もし「復活の日」類似作品を書くとしたら、勝利条件を分かりやすくする必要が生じます。偶然解決しました、では例えばカタルシスがない。

そこで、ウイルスを擬人化します。例えば、黒幕がばら撒いた増殖型ナノマシンだが、主人公らは分からず、ナノマシン対処に奔走するが一定以上の効果をあげられない。ついに黒幕が常に制御してことが分かり、黒幕を倒して全て解決。みたいな感じですね。主人公が何をすればいいか明快にして(擬人化による勝利条件の提示)、達成されるか否かのドラマを作ることになります。

4.ラスボスの役割面から

ラスボスがどういうキャラか、言い換えれば、主人公に対する物語上の役割、機能があるかも考えてみます。主人公に対する悪役・敵対者で、実は主人公と似ていることがあります。例えば、主人公が一歩間違えば、なっていたかもしれない姿であったりします。

例えば、主人公も敵役も「病弱なヒロインを幸せにしたい」という願いは共通であるとします。敵役はヒロインの病弱を克服できるのが臓器移植と考え、ヒロインの双子の妹の殺害を図る。主人公はヒロインが病弱であっても精神的な安定を得られるよう努めたいと考える。するとヒロインの双子の妹は守らなければならなくなり、主人公と敵役は衝突します。敵役を複数の配下を従える地位に置けば、ラスボスとなります。

悪役・敵対者が主人公と逆の価値観で動くキャラのこともあります。主人公と敵役だけが、常人と超絶する同じ力があるとして、主人公は他人を助けるために使いたい、敵役は己が欲望・快楽を満たすために使いたい。ほぼ必然的に敵役は周囲を虐げ始めますから、主人公の信念と衝突する。敵役が自分の能力の一部を配下に付与できたりすると、敵役はラスボス化します。

ラノベキャラクター小説と言われてまして、物語をキャラクターで語ることを読者は期待していそうです。作者としても、状況や設定でキャラを動かすより、キャラで状況等を動かすほうがやりやすいのではないかと思います。そして、たいていの主人公は自分に欠けたものを見つけ、それを満たすために行動します。

その欠けたもの、あるいは欠けている原因を擬人化するにはラスボスを作るのが便利であり、主人公に欠けた部分をラスボスに持たせるには、主人公との共通性があるほうがやりやすいわけです。

5.ラスボス足り得る敵キャラを退場させて面白くした事例もある

でも、そういうタイプの物語ばかりとは限りません。ラスボスがいることが魅力になるわけではないし、ラスボスがいないと減点、みたいなことは決してない。ボクシングの古典的名作「あしたのジョー」では、主人公の矢吹に対し、序盤では圧倒的に強い力石が登場します。矢吹は力石に勝ちたい一心で、必死にボクシングを続ける。

紆余曲折あって矢吹と力石はボクシング対決に至るんですが、善戦する矢吹を力石は退けるものの、そこで死んでしまう。そこからも矢吹は続々と強敵に立ち向かい勝ち続けるんですが、矢吹の脳裏には常に力石がいます。力石に勝つ、という矢吹の願い(作品テーマ)は満たされない。ですが、そこが魅力なわけです。ラスボス足り得る力石がいなくなってからが面白いわけですから、ラスボスがいないほうが面白いといえます。

6.ラスボスは不可欠な要素ではない

ですので、ラスボスがいないけどどうしよう、とお思いになったら、そもそも論としてその物語にラスボスは必要なのか、どういうラスボスなら適するのか考える必要がありそうです。その結果、面白くできるラスボスを思いつけば、話に入れればいい。逆に、ラスボスを足しても蛇足でありそうなら、ラスボスなんか気にせずに進めればいいはずです。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 物語には明確なラスボスが必要でしょうか?

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元記事:視点変更を使った物語を新人賞で出すことについて

既存の作品には視点変更が多いような気がします。昔どこかで新人賞では視点変更を使ってはいけない。視点変更を使って良いのはプロになってから、とどこかで読んだような気がします。この掲示板や物語の作り方のようなサイトを見るのを辞めてしまって数年経つので時代は変わったのでしょうか? 変わったのであれば既存の作品(大抵の物語は視点変更がある)も参考になるのですが、まだその暗黙のルールがあるのであれば、視点変更がない作品を探さなくてはいけなくて大変だと思っています。
 新人賞受賞作品で視点変更を使った作品、もしくは、まだ新人賞には視点縛りルールがあるなら視点変更がない作品を教えていただきたいです。

上記の回答(視点変更を使った物語を新人賞で出すことについての返信)

投稿者 手塚満 : 2 投稿日時:

結論から申せば、

「見ず知らずで赤の他人の読者の大半が読んで分かるなら、書き方はなんでもあり。視点移動も例外ではない。」

ということになります。以下、多少の説明をしてみます。

1.たいていの「べからず」はコツであってルールでも採点基準でもない

ラノベ、もっと大枠で小説、さらに文章を書くにあたって、「べからず集」みたいなものがよく言われますね。他にも時系列とか、設定語りとか、視点移動だけではありませんが、視点移動に絞って考えてみます。

視点移動を使ったとして、一読して分かる描写があったとします。何か問題でしょうか。そんなわけないですよね。読んでよく分かるのに、「視点移動だ、減点!」とか、小説ではあり得ません。実際、スレ主さんも視点移動を使った作品がよくあることをご存知で、どこがいけないのかと疑問を持たれたわけです。

実際に視点移動を使って問題ない作品がある以上、視点移動の可否は原理(理由抜きに採用する仮説、ルール)ではありません。では、なぜ視点移動が戒められるのか。これは視点移動禁止はルール、マナー等ではなく、コツだからです。それも我々初心者向けのものです。

視点移動を許すと、非常に書きやすいのはよく知られているんじゃないかと思います。シーン描写に都合のいいカメラ視点、視点キャラをシーンごとに選べば、作者的には満足いく描写ができるし、不自由もありません(そのカメラ視点から見えない、その視点キャラには分からない等々の制限が生じない)。

2.必須なのは他人が読んで分かること

問題は、その描写が読者に分かるか、ということです。コミックですと、問題は生じにくい。なぜなら絵を見せているから。カメラ視点も明快だし、キャラがどこにいるか、どのキャラをメインに据えたコマなのか、一目で分かるからです。

ですが、我々は文章で表現しようとしています。絵は直接伝えらえない。絵は読者が言葉からイメージを起こします。作者が選んだカメラ視点、視点キャラを読者が分かるように書かないと、描写が伝わらないわけです。往々にして、そこが欠けた描写になってしまい、読者にはちんぷんかんぷんになりがちです。

ですので、視点キャラということがよく言われるわけです。一人称だと描写がブレにくいのは、視点キャラもカメラ視点も明快だからです。三人称でも一視点と呼ばれる、1人のキャラ(たいていは主人公)から見たシーンとして描写するのも同様です。どちらも分かりやすくなります。いや、分かりやすくしやすいと言うべきでしょう。

3.コミック(絵)と小説(文章)の相違

なぜなら、読者には「このシーンは主人公から見ています」ということさえ伝わればいいからです。例えば、「主人公が洞窟の入り口に立った」→「洞窟は暗い」という描写をしたら、主人公が洞窟の奥を見ようとしているシーンと分かります。

コミックだと、「主人公が洞窟の入り口に立った(主人公の後ろ姿の絵)」→「洞窟の奥から、明るい外とシルエットだけが見える主人公」みたいな絵を描いたとしても、一目で何をどう描写しているか分かります。

しかし文章で「主人公が洞窟に入り口に立った」→「主人公が明るい日差しの中で黒く抜けたように見える」と書いたら、おそらく読者には分からない描写となります。一文ごとにどこから見ているか、読者には察しようがないからです。かといって、「洞窟に入り口に立って中を覗き込む主人公の背は太陽に照らされている」→「もし洞窟の中から主人公を見たら、明るい日差しの中で黒く抜けたように見えることだろう」なんて、いちいち書いていたら、くどいし長いし、面倒くさくて読めるものにはなりそうもありません。

4.描きたいことが書きやすいから視点移動させる、はNG

カメラ視点や視点キャラを入れ替える作品は某投稿サイトでもよく目にしました。成功例はなかったように思います。作者に描写が分かりにくい、原因は視点移動のようだ、と伝えてみたこともあります。

作者の多くの反応は、「そうしないと主人公がいないシーンが描けない」「角度を変えつつ描写したほうが見栄えがするはず」等々です。これは作者が陥りやすい間違いです。作者はシーンイメージを作ってから文章化します。だから、自分が書いたシーンはよく分かる。元イメージ知っているから当然ですね。

往々にしてコミックのようにベストアングルの絵の連なりをイメージしてシーン化し、文章もそれに沿って書いてしまう失敗がよくあるようです。(某投稿サイトのアマチュア作品などで)あまりにも目にするので、「コミック視点」とでも名付けたいくらいです。作者は凄いシーンを描けたと思っている。だけど、読者には伝わらない(せいぜい「なんとなく、こんな感じかなあ」くらい)。

例えばこんな具合です。

「俺は花子に声をかけた。花子は驚いた表情になったが、背を向けたまま「なあに、太郎?」と答え、おもむろに振り返った。」

何が起こっているかは論理的には分かる。ですが、「これ、どっから見てるんだ?」になり、シーンをイメージしにくくなります。意味的、記号的にしか理解できず、絵が思い浮かばない。感情を動かすのが物語の得意とするところであり、売りであるのに、それを阻害してしまいかねません。最低限必要なことは、あたかも目に見えるようであることです。

一人称主人公がなぜ、振り向く前の花子の表情が見えたのか。カメラをどこに置いていいかどころか、主人公の視界自体、理解不能になります。繰り返しですが、カメラ位置を自在に置けるコミックなら上記をしっかり描け、読者も惑いません。文章では(単純には)無理だということです。

5.視点移動禁止・プロ云々について

以上の前提で、お考えのことにも少し。おそらくこういう意味で言われているのではないかと思います。

> 新人賞では視点変更を使ってはいけない
→新人、つまり経験浅く書きなれていないなら、初心者に適する書き方(視点移動禁止)をしたほうが成功率が高い。

> 視点変更を使って良いのはプロになってから
→しかし、熟練者や上級者ならば、視点移動を使って効果をあげられると思えば、行使をためらう必要はない、

ということになります。

6.結論:読者に分かるように書く以外のルールはない

最初に申した結論を言葉を変えて繰り返しますと、

「小説の文章にルールがあるとすれば、読者が一読して分かることだけ。他のことは腕前別のコツでしかない。自分の技量に応じてコツを使いこなすべし。」

ということです。視点移動以外のいろんなコツ(時点移動、回想シーン、登場キャラ数、果ては行頭の字下げ等々)も同様です。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 視点変更を使った物語を新人賞で出すことについて

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元記事:アイデアに詰まってタロットを使う人なんているのか

アイデアが思いつかなくて、(書きたい作品の断片は、いくつかある)少し執筆から離れて、調べ物していると、アイデアが思いつかないときにはタロットカードを使おう、にぶちあたります。
本当にそれで、タロットカードでアイデアなんて想い浮かぶのでしょうか。タロットカードを使ってアイデアを思いついている人やりかたを教えてください。
 詰まっている作品1 徴兵された兵士の心理、戦場での兵士の心理、地上戦が出てくる場面がある。武器はあまり持っていない(貧しい国)から徴兵された若者が主人公。性格は従順っていう設定ですが。図書館閉館で戦争の資料集められなくて断念。これはアイデアというより調べ物でなんとかなるとは思うのでいいですけど。(図書館開館→調べ物→執筆→新人賞応募に間に合うのかという疑問はありますが)

 詰まっている作品2 力があるけれど使いたくないヒロインのために力を使わなくても言いように主人公が奔走する話。王道を目指しています。何番煎じレベルの王道を書いたことがなくて、薄っぺらすぎて、なんで「このヒロインの力一つ(一人)にだけ頼る状況になったのか」とかが思いつかないです。似たような作品はあるはずなのに1作品も思い出せなくて。知っている方がいれば、教えてください。参考にします。(筋の通った物語と言われる程度には書ける、というような技術向上を目指して作るのでオリジナリティはこの作品ではなくて構いません。鍛錬的作品です。毎回オリジナリティはあると評価されるので)
 
 詰まっている作品3 2の「力があるけれど使いたくないヒロイン」が主人公の話。もともとこっちから考えていた。2での主人公はいない世界。世界が救われるとか別にどうでもいい。私は閉じこもるんだ!っていう話を書こうとしたけれど、やることがなくて断念。当然物語の筋としては、外野があの手この手で主人公に力を使わせようとするんだろうなとは思うけれど、どうやって? と思って詰まりました。

 この「詰まり」をタロットカードでなんとかできるなら、その方法が知りたいです。(もしくは似たような作品があるなら教えてください)
 

上記の回答(アイデアに詰まってタロットを使う人なんているのかの返信)

投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

結論から先に申しますと、タロット占いの創作への応用は有効なこともありますが、スレ主さんのお悩みについては、まだ使用すべきではありません。選択肢まで絞り込めたらタロットも有用、しかしアイデア出しには無効です。以下、多少説明してみます。

古代ギリシアの将軍(誰か忘れました、サラミスの海戦でのテミストクレスだったか?)が、占いで戦術を選択し、快勝したことがあるそうです。その戦いでは決戦の場所として2候補あり、ギリシア諸将の懐疑で最善と思われたほうに決まりかけたものの、ある将軍は占いを信じて別のほうを選択、結果的にそれが正解だったとのことです。

もちろん、後世の脚色、美化等が入っていることは間違いないでしょう。が、その将軍も事前に(孫子ばりの)調査と戦術シミュレーションを行ったようです。しかし、確信までは持てなかったところ、占い師の曖昧な予言にインスピレーションを得たらしい。

占いはそんなもんです。何をしていいか思いつけていないときには効果が薄い。しかし、あれかこれかまで絞り込んで、しかし決しかねるときに使えば、効果が見込めます。これは、

A. あれかこれか迷って決めかねるなら、実はどちらでもいい。
B. 悩む問題にあえて無雑作に枠をはめてみると、情報が絞れて答が見えてくることがある。
C. 考えに考えた上で、能動から受動、緊張から弛緩に移ると、はたと思い当たることがある(三上:馬上枕上厠上の類)。

といった理由、現象があるからです。いずれも、前提として「事前に問題を具体化し、悩みに悩む」という事前条件があります。小説執筆においても同様です。

タロットは、ある相談者1人のピンポイントな問題に特化して、相談者の問題の原因や、今後に起こること、各選択によって起きそうなことを占い師がカードの意味という枠を頼りに、ストーリーをひねり出して相談者に提示するわけですね。
(ストーリーをひねり出すという点が大事。カードの意味だけ説明しても、曖昧過ぎて何も分からない。タロット占い熟練者はストーリーテリング・シーン描写の名手ともいえる。)

ですので、作者が小説中のキャラに「こうさせるか、それともあっちか」と悩んだとき、タロット占いを試みると、選択肢ごとのストーリー進行例やシーンを具体化しやすくなります。肝心なのは、ストーリー中でピンポイントに詰まったところに使える点です。曖昧なことを具体化する機能はありません。

普通の悩み相談でも同じですよね。相談者が死ぬまでに起こることを時系列に示してくれたりはしない。自分が生きる意味、なんてことにも答えてくれない。例えば、就職でA社とB社に内定貰ったが、どっちがいいか、みたいなことしか占ってくれません。占い結果はたいてい「A社がいい」ではなく、A社ならこうなる、B社ならこうなる、というものになります。

創作へのタロット応用も同じです。薄っぺらい、と漠然と感じても、タロットで原因を思いつくことはできません。『なんでこのヒロインの力一つ(一人)にだけ頼る状況になったのか』も同じです。ヒロインの力一つに頼る理由として、AとBがある。Aならどうか、Bならどうかをタロットでシミュレートすることならできます。でも、タロットはどっちがいいかは示せません。作者(占い師)が判断するしかないのです。

スレ主さんのお悩みはアイデア出しの段階のものであるようです。思いつかないことを占ってみても、何も思いつけない可能性大です。ですからタロットに限らず、占い的手法を試みても効果は薄そうです。タロットを使うなら、少なくとも物語の分岐が起こる選択肢までは思いつけている必要があります。

カテゴリー : ストーリー スレッド: アイデアに詰まってタロットを使う人なんているのか

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元記事:『プロローグ相談』の人口が少ないのでこちらで相談させてください、第二弾。

 大野です。お久しぶりです。
 以前から相談していたロボットモノの再構成版・プロローグの相談です。
 用語とかは結構似通ってるんですけど、設定は色々変えました。作品としては『ポストアポカリプス世界での日常』みたいな感じですかね。『明るくて未来を信じられる感じの「人類は衰退しました」』を目指したい作品です。

以下、企画概要。

・舞台は魔術文明が栄えた後、次第に『生活に必要ない技術』を封印して行ったあとに大規模な戦争で『技術全部』を開封した挙句、両軍が壊滅するまで戦争したファンタジー異世界。その戦争の中心地で荒野となった『空白地帯』のとある難民キャンプ。戦後十年ってところ。

・主人公は戦時中の基地跡を盗掘してきて、売り払う仕事の十五歳の少女。同業者が街に何人もいて、彼らが拾ってきた素材をリメイクすることで、難民キャンプは徐々に復興してきている。

・世界観/設定や主人公の拾ってくるモノの中に、色々な謎を詰め込むんだけど主人公たちが謎解きをするわけでもなく、大半は『匂わせる程度』。ストーリーの基本は盗掘屋同士の人間関係だったり、『町』の軍人たちの回想だったり、行き違いで戦闘になったことをきっかけにする事件の解決だったりを繰り返す、あくまで日常。大規模な事件は起こらない。

・やりたいこと『ロボットアクションしつつ、SFっぽい世界で重い過去を持つ者同士に明るい人間関係を築かせる』

こんな感じの企画です。
形式としては短編連作になるかなと思っています。
以下、プロローグ。

大きな戦争が終わった。十年ほど前の話である。
 かつて魔法文明によって三千年の栄耀栄華を誇った大陸統一国家、パルム帝国を二分する内戦――俗に『壊滅戦争』なんて呼ばれるそれは大陸の中央に大規模な空白地帯を生み出した挙句、両軍の実に七割以上という損害を出して終結した。
 十五年にもわたって行われたその戦争の中で、両軍はかつて封印したはずの『兵器』としての魔道技術を持ち出してまだ争い、殺し合った。
 その残骸は、今なお数多くが空白地帯の荒野に埋まっている。

「今日はこんな所かなーッと!」
 ガサゴソと、巨大ロボットーーGG(ギア・ゴゥラム)と呼ばれる戦時中の二十メートル級人型魔導兵器を操縦しながら少女が声をあげる。
 彼女の名前はライカ。十五を少し超えたばかりの少女だが、学校なんて贅沢な物もない上、この空白地帯(ワイルドランド)では少なくない孤児とあって、もはやすでに一人前の仕事人である。
「このあたりの基地跡も漁りつくしたしなァ……。そろそろ狩場を変えるか……」
 ぶつくさ言いながらも操縦桿を動かし、GGにひもで結わえ付けた荷台にそこらから拾った鉄くずを投げ込んでいく。
「ケーッ! GGの一台、銃の一丁もないでやんの。しけてやがる」
 ぶつくさ言うと、彼女は機体のスラスタを吹かし基地跡を飛び出す。
 とは言ったって、ここ三カ月近くに渡って彼女が盗掘に来ていたのだから、残り物が無くても仕方ない。
「いじゃ、今までお世話になりました、ッと」
 軽く会釈するようにGGの上体を曲げる。もともと小規模な基地だったらしいとは言え、春先からこっちひたすら掘り起こし続けてきたお陰で、基地の基礎や外壁のコンクリぐらいしか残り物はない。
 貯水タンクや、基地内の食堂まで盗掘したライカに探し漏らしはなかった。
「にしても、ここの基地は稼げたよなァ……」
 この規模の基地にしては、という条件付きであるが。比較的状態のいいGGが三機に、指揮官室に残されていた徽章などの貴金属類、更にはまだ使える整備用の道具など。
 色々なものが残されていたお陰で、この三カ月食いつないでこれたのだ。戦って散ったものが居るというなら哀悼の一つも示すが、それ以上に『飯のタネ』としての感謝がでか
い。
「しっかし、どこもかしこも惨澹としちゃって……。ま、生まれた時からだけど」
 戦争が激しくなったころに生まれ、物心つく頃には空白地帯の難民キャンプにいたライカにとってはこの光景こそ日常である。『惨澹とした』なんて言えるのは義理の親である酒場のおばちゃんに読んでもらった絵本のお陰だ。
 よく見ると、地面のあちこちに民家の跡や畑があったであろう微かな灌漑の溝・破片だけになった木材が散らばっている。すでにその跡すら消えかかっているところが、戦争の規模を物語っているとも言えよう。
「……ハァ。明日から、どうしよ」
 いくらか貯えがあるとはいえ、半年もあれば使い切る。その前に次の『狩場』を見つけねばなるまい。ため息をついたところで、生まれ故郷の『町』が見えてきてライカはアクセルをもう一段踏み込む。

「ただーいまー!」
 『町』に着くなり、彼女が愛機を飛ばして向かうのは彼女が北側から見て裏手の大広場。昔軍で働いていたという数名の査定担当が、拾ってきた鉄くずを買い取ってくれるところがあるのだ。
「おっちゃん! 今日も査定を頼めるかい!」
 自分用のスペースとして決められたところにGGと荷台を止めるとコックピットを開いて声を張る。
「おいおい、また盗みかい?」
 叫びを聞きつけて寄ってきた男をGGのマニピュレータで掬い上げて荷台の上に乗せるとトホホと表情を崩された。
 彼の名はトーマス。ライカが最も世話になっている、そして『町』一番の博識の査定屋にして、顔役の一人でもある。ちなみに年のころは三十とちょっと、『オッサン』と呼ばれるのが地味に辛かったりする。
「『盗み』って言い方は良くないぜ、おっちゃん。『盗掘』であっても『盗賊』じゃねぇ。それがアタシのポリシーだ!」
 山と積まれた鉄くずの傍で胸を張って少女は言うが。
「『盗掘』だって盗みだよ……」
 まったくその通りである。
「とはいえ、お前(まい)さんがたが居るからこの町は成り立っているんだけどね。どれ、荷台を見せてみな?」
 『町』なんて呼んじゃあいるが、ここもかつての難民キャンプの一つ。
 それが『町』と呼べる規模にまでなっているのは、屑鉄を回収・分別して分配し、建物を建てたり、生活に必要な道具に作り替えるシステムのお陰である。故にこそ、この町における『盗掘屋』は無くてはならない存在であった。
 ここが激戦区跡に近いということもあって、この街の復興は『空白地帯』全体でも屈指のモノであった。それでもまだまだ裕福には程遠いが。
「ありゃ、正真正銘の鉄くずばっかじゃないか! 魔道具の一つもありやしない!」
 査定、と言ってもかなりの量の鉄くずである。ライカにもわかるような金目のものは湧けて持ってくるにしろ、そうでなければ今回のようにまとめて持ってきて『魔道具を選別する魔道具』で探し出すのがいつものやり様であった。
「あのライカちゃんも不調かい?」
 割合勘が良いライカはこの町の盗掘屋の中でも屈指の稼ぎを誇っていたが、ここ数日は大したものを持ってこない。そのことに不信を感じてトーマスは尋ねる。
「いやいや、ここのところ世話になっていた『狩場』が引き揚げ時でね。屑鉄ごっそりかき集めてきただけだよ」
 それなら確かに納得がいく、頷いてからトーマスはもう一つ質問をつなげた。
「なるほど、ちなみに次のアテは?」
「アタシのことバカにしてんだろ、それを教えちゃ食っていけないよ」
 万が一にも手癖の悪い他の盗掘屋に聞きつけられれば、横取りされてしまうかもしれない。着けて来るヤツに多少分けてやるのは構わないが、まとめて持っていかれちゃ敵わないのである。
「言う割に、俺のことは信頼してくれてるみたいだけど?」
 今だって現に愛機と自分の取り分を全部預けているのだ。GG操縦がうまかったり、多少戦闘の心得こそあるがライカは少女でトーマスは元正規軍人。強引に奪い取ろうと思えばできるだろう。
「アタシだって、大概のヤツは信用しているさ。どっちみち今の時代、ズルして儲けたってたかが知れてるしな」
 世界全体が戦争によって疲弊して、貧乏なのだ。
 大金があっても使い道はなく、盗賊に狙われるだけ。それならば皆で協力した方がいいし、他が協力している中で一人だけズルをしたって、周りから袋叩きに合うだけだ。それがこの町の、何よりライカ自身の気風だった。
「微妙に男前な性格、相変わらずだねぇ……」
「『先取りされちゃあ敵わない』なんて言ってる時点で、アタシも十分女々しいよ」
 言った頃合いで、トーマスの査定が終わる。
「今日の料金渡すから、中心街までついてきて!」
 町の顔役、ということもあって中心街に大きな事務所を持つ彼は、そこで査定料金を渡すことにしている。歩く分手間だとしても、お金を盗まれないようにやむを得ないことなのだ。
「ちょいと待ってな。今コクピットにロック掛けていくから」
 言うと、コクピットの魔道式ロックを閉じ、上からさらに南京錠をガチャリとかける。
 魔道式ロック自体、数年前にトーマスがライカ専用に設定してくれたものなので他人には開けられないが、『念には念を』と言う奴である。
「とりあえず今晩は、掘り尽くし祝いに盛大に食うかな!」
 呑気なことを呟きつつ、ライカはトーマスを追って駆け出した。

上記の回答(『プロローグ相談』の人口が少ないのでこちらで相談させてください、第二弾。の返信)

投稿者 読むせん : 2

よみにくい(´・ω・`)
好みうんぬんはありますが、「あ、これは面白い奴!」というノリはプロローグでけっこう出ます。
いきなり物語の説明を入れられると「あー・・・・はなしが面倒くさいヤツかコレェ・・・」ってなりかねないかも。

説明やるなら3行目か三段落後くらいから説明のほうがいいと思う。
=======================
「それ」は巨大なロボットじみた何かだった。

金属とも岩ともとれる武骨で無機質な形状、全長20メートルはありそうな巨体。
 だが、パーツの隙間を縦横無人に走る伝達物質の詰まった魔電動管はどこか有機的。2足歩行が可能らしい4肢の前足部分―———いわゆる『腕』には、まるで人間のような形状で五本の指がついている。
 サイズ感さえ目をつぶれば、奇妙な鎧を纏った騎士にも見えるかもしれない。

20メートルの体を持つ騎士は無造作かつ滑らかに歩を進め、1つの扉の前にしゃがみこんだ。5メートルほどの高さがある―————巨大な騎士からしたら、なかなかに小さなな格納庫と思われるものの扉だ。
 その小さな扉にあるオモチャのような取手部分を器用につまむと、騎士は力任せに引っ張った。

ごっぱぎゃん!!、世にも強烈な破壊音の後、無惨に引き壊された扉を放り出すと、巨大な騎士はぎこちなく体をおりたたみ、いそいそと頭と思しき部位を扉の奥に突っ込んで内部を覗き込んだ。めぼしいものは何もなかった。

「ケーッ!しけてやがるっ! GG(ギア・ゴゥラム)の一台、銃の一丁もないでやーんの。」

 コソ泥じみた真似をする、巨大な騎士ーーもとい人型魔導兵器GG(ギア・ゴゥラム)を操縦しながら少女はうめき声をあげた。

 彼女の名前はライカ。十五を少し超えたばかりの少女だが、学校なんて贅沢な物が存在しない、この空白地帯(ワイルドランド)で暮らす、いっぱしの仕事人―———『盗掘屋』である。

「このあたりの基地跡も漁りつくしたしなァ……。そろそろ狩場を変えるか……」

 ぶつくさ言いながらも操縦桿を動かし、GGにひもで結わえ付けた荷台にそこらから拾った鉄くずを投げ込んでいく。
 もともと小規模な基地跡だったとは言え、春先からこっちひたすら掘り起こし続けてきたお陰で、基地の基礎や外壁のコンクリぐらいしか残り物はない。
 貯水タンクや、基地内の食堂まで盗掘したライカに探し漏らしはなかった。

「いじゃ、今までお世話になりました、ッと」

軽く会釈するようにGGの上体を曲げ、機体のスラスタを吹かしたライカは基地跡を飛び出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 戦争が終わり、仮初めの平和が成ったのは。ほんの10年ほど前の話である。

 かつて魔法文明によって3000年の栄耀栄華を誇っていた大陸統一国家【パルム帝国】を二分する内戦―——俗に言う『壊滅戦争』の勃発により、帝国は『A国』と『B国』完全に分裂し、対立した。

技術、文化、思想。ほとんど全てが同レベルで、いまいち勝敗が決まらない、泥沼みたいな小競り合いの中、とうとう両軍はパルム帝国が国家統一の折に完全封印したはずの『兵器』としての魔道技術―———人型魔導兵器GG(ギア・ゴゥラム)を持ち出して大規模な戦争に移行してしまった。
 その結果、かつての大陸の中央に大規模な空白地帯(ワイルドランド)を生み出した挙句、両国(ワイルドエリアも国と見なしたら3国?)の実に7割以上の人員と資産と築き上げてきた文明を失う・・・・という壊滅的な損害を出し、停戦せざるを得なくなったのである。
 
 その戦争の残骸は、今なお数多くが空白地帯の荒野に埋まっている。それをほじくり返しては冷戦状態にあるAB国に転売し、明日の飯代を稼ぐのがライカの仕事だ。

=============
とか。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 『プロローグ相談』の人口が少ないのでこちらで相談させてください、第二弾。

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投稿日時:

元記事:中二病について

「中二病」と言う言葉はいまだにネットでも多く使われ私もある人に中二病だとネットで言われました。小説や漫画では技のネーミングが中二病と中傷を受けやすい傾向にあり言われると結構やです。例えば「邪眼暗黒」なんて名前つけたら言われます。で変な技の名前つけたら中二病と馬鹿にされるんじゃないかと思って恐れ前々作は主人公に技の名前は付けられませんでした。主人公のふるまいも中二病対象にされる事が多いですが一番多いのは技の名前です。ネットには中二病と言う言葉を使って人を揶揄する人が多いですが、それを恐れて私は変な凝った技名を付けられません。でも気にせず好きに技の名前つけた方が良いのですか? 言う人が悪いのですか? 「〇〇の呼吸」「ゴムゴムの○○」「領域展開」「螺旋丸」「かめはめ波」辺りも中二病の技名なのですか。言う人の事は気にしなくてよいですか

上記の回答(中二病についての返信)

投稿者 モモヤ : 2

パーツが中二病であるかどうかではなく、指摘としてとっつきやすい点であるために表面化しているというケースもあるのでは、と感じました。
キャラ名や技名そのものに不備があるのではなく、他の要素と合っていないから浮いている・展開がダレているせいで名称のカッコよさが空回りしている、等です。いわゆる「名前負け」の状態かと思われます。
その場合、内容に見合った強度の名前を付ければ良さそうです(その見極めが難しい、という部分もありますが)。

ただ、漫画とライトノベルを混同するのも良くはない気がします。多くのジャンプ作品然り技名は看板になり得るものですが、漫画は「こういうポーズでこういうエフェクトでこういう攻撃を撃つ」という説明がコマの見た目一つで終わる=いちいち説明しなくて良い、という点が大きいためです。
テキスト媒体で同じことをやろうとすると、漫画なら一瞬で見せられる要素の説明を技名に付随させねばならないため、どうしても回りくどくなるというか。「タメ」が長くなりがちで、その間に読者がある意味冷めてしまうのかもしれません。

カッコいい技名自体は魅力になり得るものだと思います(血界戦線なんかは「カッコいい技名を叫んで殴る」がコンセプトと聞いた覚えがあります)。
ただ、視覚情報が限定されるテキスト媒体では、魅せ方にかなり注力しなければならない……という印象です。

小説の様式に合わせつつ「技名」に相当する演出をするなら、名称よりもモーションを意識すると毎回違った調整ができて良いかもしれません。
例えば『鋼の錬金術師』の場合目立った技名はありませんが、主人公のエドが両手を合わせれば読者は錬金術の発動を期待しますし、マスタング大佐が手袋を嵌めた手を掲げたなら次に来るのは火炎の攻撃です(そしてどちらも音が伴うので視覚外でも演出可能)。
『鬼滅の刃』では技名としての呼吸が有名どころですが、事前の「息を吸い込む」動作や「各呼吸に伴うエフェクトの表出(振り切る前にエフェクトが出る)」もまた特徴的であるように思われます。
そういう「フラグ」をキャラクターの攻撃方法に組み込むと、個性に繋げつつキャラの動作と並行して描写することができて便利かもしれません。
(かつそういった仕草を元に、二つ名としての技名が外部からつけられているとお洒落だったり?)

カテゴリー : キャラクター スレッド: 中二病について

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元記事:王道ヒーロー物における葛藤・成長について

自分はOVAゲッターロボに感化されて単純明快で爽快なヒーロー系作品を作りたいと思っています。
しかし、ゲッターのような王道ヒーロー系からはどうも小説で重視されている「キャラクターの過去・葛藤・成長」というものがあまり見えてきません。

例えば、チェンゲや新ゲッターの流竜馬からは彼が抱えている過去・目標がよくわからない他、心身ともに始めから成熟しているので成長要素も見いだせません(もしかしたら自分の目が節穴なだけかもしれませんが)。

自分としては流竜馬のような葛藤や成長などを挟むより小気味よくドワオと暴れてくれるヒーローを作りたいのですが、それだとどうしてもキャラ造形のセオリー上薄っぺらなキャラに思えてしまうのです。

どうすれば深みと単純さを両立させたヒーローキャラを作り、読者を楽しませることができるのでしょうか?

よろしくお願いします。

上記の回答(王道ヒーロー物における葛藤・成長についての返信)

投稿者 オミクロン : 1

 オミクロンです。まず辛辣なことを言わせていただきますが、「単純さ」と「深さ」の両立は至難です。というかぶっちゃけ矛盾してます。「深さ」を言いかえるのなら「思慮深さ」に該当すると思いますので。詳しく説明したいと思います。

 私の所感では、単純キャラの強みは「既に精神が完成している」ことにあります。だからどんなことでもブレないし、見ている側も安心できます。
 逆に葛藤や成長といった要素を組み込んだキャラの場合、「精神構造が変化していく」ことが物語の華となります。

 お分かりいただけるでしょうか? 「既に完成しているのに変化していく」んです。最高の硬さと最高の柔軟性は両立しえないんです。仮に成立するとすれば、そのどちらかが偽りでしかありえません。
 なので「キャラが薄っぺらくなるから」といった薄っぺらい理由で、矛盾する「深さ」を付与すると大失敗すると思います。
 やるのならキャラクター設計や、物語をしっかり構成したうえで計算に計算を重ねてやるものです。

 この成功事例がありますので、そちらを紹介します。私の愛読書である「HELLSING」の「アーカード」です。
 彼は不死身の吸血鬼で、最強で、無敵です。やりたい放題します。(命令の範囲内なら)人間を殺すのが大好きですし、人間に殺されるのも大好きです。ですが同時に、人間でいられなかった自身に対する失望もしています。有名な場面を引用すると、

「俺のような化け物は、人間でいることにいられなかった弱い化け物は、人間に倒されなければならないんだ」
「やめろ人間!! 化け物にはなるな。私のような」

と宿敵相手に懇願しています。

 なので彼のやりたい放題っぷりは、黙っていると鬱るから狂人の仮面を被っている。という「演技」です。その深奥には不死の苦しみがこの上なく刻まれています。それを作中のとあるキャラが解説しています。これも引用しようと思います。

「あの男は幾年月を超えてきたのだろう。幾千幾万もの人々の絶望を喰らってきたのだろう。
 だがもはや彼には何もない。城も領地も領民も、思い人の心も彼自身の心も。闘争から闘争へ。何もかも真っ平になるまで、歩き歩き歩き続ける幽鬼。
 私にはね、インテグラ。あの吸血鬼が、あの恐ろしい夜の世界を統べる不死身の化け物が、ひどく哀れな哀れな弱々しく泣き伏せる童に見える」

 これを踏まえると、葛藤を前提として単純さを「演じる」のならば十分に可能な範囲だと思います。参考になれば幸いです。

 長文になりましたが、最後にもう一度だけ要点を伝えたいと思います。

 キャラが薄いからという理由で葛藤を後付けしたキャラに成功例はないと思います。それならばまだ、単純さに突き抜けた方がいいです。もし葛藤をも描きたいのなら、物語とキャラクターを緻密に設計してください。

 以上です。長文失礼しました。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 王道ヒーロー物における葛藤・成長について

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