2014年3月現在、メディアワークス文庫(大人向けの新興レーベル)の枠を狙うのは、実はかなりリスキーです。
レーベルの認知度を上げ、作品を売るためには「棚」を確保しなければならず、そのためには一定以上の作品を定期的に送り出さなければならないからです。
他の出版社でも同様のレーベルを立ち上げてはいますが、やはり有川浩氏を世に送り出した実績のある電撃には、売れる作家を発掘する力も資金という体力面でも大きく及ばないのが実状です。
ファンタジア文庫は老舗で、ベテランの域に達した作家も多数抱えています。そのファンタジアがどう戦うのかは期待したいところですね。
ただ、ファンタジアは新レーベルの創設に失敗している過去があるので、そこは心配ですが。
なんにせよ、半年でどれだけの弾数(作品数)をそろえられるかに注目したいと思います。
回答ありがとうございます。モチベUPです。
ラノベ界に「新しい風」をと意気込んでおります。
「勢いのある作品」とはどんな作品ですか?
もう一つ、その年度における「今感」とはどういう意味ですか?
まだまだ、戦う主人公、ヒロインの需要は未だにありますか?
>「勢いのある作品」とはどんな作品ですか?
これはひとつに絞りきれるものではないので、あくまでも一例ですが。
プラス方向でもマイナス方向でも方向は問わず、設定という枷(制約)の中でキャラが生き生きと自分の生き様を見せてくれている作品ですね。
> もう一つ、その年度における「今感」とはどういう意味ですか?
> まだまだ、戦う主人公、ヒロインの需要は未だにありますか?
その今感がなんなのかを考えるのは応募者の方のお仕事です。
戦う主人公、ヒロインについては、すでに王道の枠内ですので一定以上の需要があります。
私はラノベを意識した小説を書く時は、アニメをよく参考にしています。
もちろんラノベも参考にしますが、小説よりもアニメを手本にすることが多い理由は、以下です。
アニメには地の文がないので、ストーリーを進めるためにはキャラの行動や会話、具体的なエピソードなどを組み合わせて表現する他に方法がありません。ラノベはキャラクター主導で物語を作るものだと思うのですが、その点でヘタな小説よりもアニメの方が徹底しているように思うからです。
ただ、アニメと小説は異なるメディアですから、例えば小説ではアニメのようにBGMや視覚効果を使って盛り上げることができないというような違いも少なからずあると思います。そのへんを考慮しながら色々模索しているわけですが。
そこで質問です。
小説を書く上で、(もちろん小説も積極的に読んでいますが、それ以上に)むしろアニメを手本にするということ自体についてのご意見と、何か注意すべきことなどがありましたら、お教え頂けないでしょうか。
ちなみに手本としてよく使っているアニメを具体的にあげると、プリキュア・シリーズ、少女革命ウテナ、サクラ大戦、まどかマギカ、ガールズ&パンツァー、銀魂、男子高校生の日常などです。
アニメを参考にする際には、「アニメは演劇的な観点で作られている」ことを認識するべきかと思います。
アニメのシナリオやコンテの構造はまさしく、演劇や映画そのままですよね。
ですので、キャラの動かしかたも場面の見せかたも、小説に持ち込むと情報が膨大すぎてうまく入らない、そして切り取るべき映像の焦点が文章と噛み合わない、という現象が起こりがちです。
ちなみに私は「文章媒体とシナリオは目ざす表現が別ベクトル」だと認識するまでそこそこ時間がかかりました(その間にそこそこ仕事で失敗もしました)。
以上の点から、「アニメを全部見るのではなく、自分が小説に落とし込みたい場面を絞って切り取り、情報をコンパクトにまとめる」ことが重要です。と、私は考えており、実践しています。
またなにかありましたらお気軽にご質問ください。
こんにちは。
興味ある話題なので、横入り失礼します。
たくさん質問させてください。
下読み様の読み方についての質問です。とても合理的な読み方をされていると受け止めていますが、応募する立場からいくつか知りたいことがあります。
> 他の下読みさんの速度は聞いたことがないのでわからないのですが、私の場合は1日あたり、評価メモを作りつつ5~6本です(読む時間は6~7時間です)。
1作に70分ほどですか。1作の文字数が余白含め19万字として、1分あたり2700字、1秒あたり45字。1行を1秒未満で読み進めるようですね。
私の場合は、このくらいのスピードでの読みは「速読」に入ります。文章のニュアンスは読み取らずに、何が書いてあるかを見ていく感じです。好みでない文章だけど内容を知りたい小説に対して、そのような読み方をします。
そこで質問です。
すべての応募作を同じようなスピードで読むのですか?
文章を読むだけで快いような作品があっても同じですか?
また、他の方へのご回答で
>過去1作だけ、眠れなくなるくらい興奮した応募作がありました。
>私はもちろん一推しで上げましたし、その作品は大賞を獲りました。
と書いていらっしゃいますが、この時も70分程度でお読みになったのでしょうか。
もし時間をかけて読む作品とそうでない作品があるとしたら、そうでない作品には最短何分くらいで読まれますか? (答えにくければ、ニュアンスでも結構です)
> 読む速度は自分にとっての「普通」。
> 普通に読んで「この設定はどこに説明があった?」、「このキャラとこのキャラの関係性を見せるエピソードは?」などの疑問点・不明点があるなら、それは作品の構成や構造に問題があると判断できるからです。
このような読み方は「普通」の読者の読み方とはかなり異なると思います。メタレベルで作品構造を俯瞰していらっしゃいますよね。構造のレベルでの減点要因を見つけていらっしゃるように思えます。
このような読み方をされる理由は、1・応募者に評価を返す必要、2・次の審査者への情報提供、3・報酬に対して確かに読んだという根拠、4・要素別点数づけのための判断材料、5・その他、のどれに当たりますか?
> 細かく読み過ぎれば余計なあら探しをしてしまいますし、流し読みしてしまえばプラス要素も見落としてしまいます。
> ですのでフラットな気持ちで「普通に」を心がけています。
基本的に、文章レベル(細かい記述矛盾を含む)での個々のアラは減点要因ではなく(個々にカウントされるわけではなく)、全体として「文章に問題あり」との減点にとどまるということでしょうか?
また、一方では、面白い言葉あそび、くすぐり、ほのめかし、ひそかな冗談など小さな文章記述の綾も見落とさないように注意されていると考えてよいのでしょうか? この場合も、個々のカウントではなく全体としての評価ということでよろしいでしょうか?
書き手は書き手なりに一般読者を想定しながら書いていると思うのですが、同時に執筆者としての自己参照というか、自分の作品構造を俯瞰した読み方をした上で書くことができなければ、審査をされる方の評価は下がると考えるべきなのでしょうか?
たくさんありますが、よろしくお願いいたします。
すべての応募作を同じように「普通」のスピードで読みます。
もちろん読みやすいものは速く終わりますし、読みにくいものは時間がかかりますが、概ね1時間~1時間半程度かと思います。
ただ、その読みやすさや読みにくさという要素は意外におもしろさとは関係がないものです。
> このような読み方は「普通」の読者の読み方とはかなり異なると思います。
思考法をそのような形に切り替えているだけなので、慣れれば普通にできるようになります(その読み方がおもしろいかどうかは別問題ですが)。
> このような読み方をされる理由は、1・応募者に評価を返す必要、2・次の審査者への情報提供、3・報酬に対して確かに読んだという根拠、4・要素別点数づけのための判断材料、5・その他、のどれに当たりますか?
主に1と4です。
> 基本的に、文章レベル(細かい記述矛盾を含む)での個々のアラは減点要因ではなく(個々にカウントされるわけではなく)、全体として「文章に問題あり」との減点にとどまるということでしょうか?
ラノベだけではないですが、エンタテイメントの必須事項は第一が設定(ネタ)、第二がキャラです。
このふたつが無理なく立てられており、ドラマチックに描けているかをチェックするのがなによりの目的なので、文章よりも構成が読者に「普通」に理解できるかどうかを見ています。
文章はおそらく、応募者の方が思うほどには加点要素にも減点要素にもなりません。
> また、一方では、面白い言葉あそび、くすぐり、ほのめかし、ひそかな冗談など小さな文章記述の綾も見落とさないように注意されていると考えてよいのでしょうか? この場合も、個々のカウントではなく全体としての評価ということでよろしいでしょうか?
普通に読んでいて目が止まるようならプラス要素です。見落とすようならその程度の完成度ということになりますね。
基本的にはすべてのチェックは全体評価で行います。
> 書き手は書き手なりに一般読者を想定しながら書いていると思うのですが、同時に執筆者としての自己参照というか、自分の作品構造を俯瞰した読み方をした上で書くことができなければ、審査をされる方の評価は下がると考えるべきなのでしょうか?
それを考えるより、読者の心に届くオリジナリティあふれる設定と魅力的なキャラクターというものを考えてください。
理屈から生まれる「勢い」はありませんので。
ありがとうございます。
減点要因を探す読み方は、落選者に対する評価サービスであり、当選レベルでは「勢い」を評価するということのようですね。
お気に召していただけて幸いです。
少しでもお役に立っているようでしたらなによりうれしいことです。
ただまあ、お気に召していただける方がいるように、お気に召していただけない方がいらっしゃるのもしかたないことです。
それこそプロになれば毎日双方の声を聞くことになります。
その狭間にいる知り合いの作家たち、その半数は髪の毛が薄いです。
これはプラス評価で血圧が上がったところでマイナス評価を見てしまい、髪をかきむしるからですね。
髪の健康のためにも、お互いなるべくニヤニヤ締まりのない顔で過ごしましょう~。
初めまして。いつも楽しく拝見させていただいています。
一点自分では判断しきれないところがあるので質問させていただきます。
「毒」はどこまで許容されるのでしょうか。
私は萌えや笑いといったライトな展開を基本線としてところどころにスパイスとして暗い・邪悪な展開を入れようと思っています。
たとえば悪役に快楽殺人鬼を起用したり、主人公が人をだます・身近な人間がうつ状態になってしまってショックを受けるなどの暗いまたは邪悪な展開はどこまで許容されるのでしょうか。
もし一発でアウトになったり、大幅に減点されてしまうようなことがあれば教えていただきたいのです。
> 「毒」はどこまで許容されるのでしょうか。
応募作に限定すれば、それがメインの「設定(ネタ)」にならないのであれば味つけ程度に抑えるべきです。
毒は読者に対し、まさに毒のようなキャラと物語へのマイナス印象を蓄積させていくからです。
ですので、
> たとえば悪役に快楽殺人鬼を起用したり、主人公が人をだます・身近な人間がうつ状態になってしまってショックを受けるなどの暗いまたは邪悪な展開はどこまで許容されるのでしょうか。
は、くどいほど「これはコメディ的表現の一環です!」と連呼するべきでしょう。
コメディでガチ悪意が来る応募作の場合、少なくとも私であれば、かなりうまくやってくれないと「構成」のチェック項目にマイナス評価を入れます。
もちろん、このような物語が一発でアウトになるようなことはありませんが、一次審査を突破するためには他のコメディ作品より手をかけた内容にしなければなりません。