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元記事:三幕構成のセントラル・クエスチョンとは暗示的でもいい?

絶賛三幕構成を勉強しなおし中のみりんです。

質問は、セントラル・クエスチョンについて。
ウィキペディアには、

「主人公の解決しなければならない問題である。これはセットアップの最後に観客への問いかけとして示され、その答えはクライマックスに Yes/No で与えられる。セントラル・クエスチョンは、主人公の行動する「きっかけ」という目線から立てられる (例: 「X はダイヤモンドを取り返せるか?」「Y は彼女をゲットするか?」「Z は殺人犯を逮捕できるか?」など)。すなわち「主人公は目的を成しとげられるでしょうか」ということがクエスチョンとなる (主人公の心理的な変化が目的となる場合もある)。セントラル・クエスチョンは、ストーリー上の全ての出来事に関係する。セントラル・クエスチョンの設定によってセットアップは終了し、本当のストーリーを始める準備ができる[142]。

セントラル・クエスチョンは、インサイティング・インシデントと対になっており、インサイティング・インシデントの事件によって示される」
と書かれていました。

でも今私の作品にいざあてはめようとするとうまくいきませんでした。
具体的には以下のような感じでして……

第一幕:セットアップ5W2H誰がどこでどのような状況で何をする話か:父が死に、悲しむ母を主人公天沢夜白はなぐさめる
テーマの提示:大切な人が死んでも、一緒に生きてほしい(「パパはお星様になってママと私を見守ってくれているよ」となぐさめることで提示)
インサイティング・インシデント (つかみ・FTのきっかけとなる出来事・引き込み要素):母が失踪し、母の友人と名乗る女・摩耶(ヴィラン)が家にやってくる
セントラル・クエスチョン:主人公の解決しなければならない問題:(ヴィランを倒せるか?)
主人公はどのような人物像か(主人公の日常):夜白はまじめで前向きな性格で、摩耶と仲良く暮らしていきたいと家事を率先して行うが摩耶は冷たい。
主人公をめぐる問題が具体的に何か明確化: 婚約者を名乗る月兎族の賢人が現れ、 悪霊化する幽霊の霊魂を夜空に上げる月の神になれるのは夜白しかいないと言われる。
ファースト・ターニングポイント(アクション・選択):母が生きていると知り、取り戻すと決意する

インサイティング・インシデントに連動したセントラル・クエスチョンとなると、ヴィランを倒せるでしょうか? という問いになるかと思ったんですけど、次のシーンで主人公の夜白は母の友人を名乗り、家の管理をしてくれるヴィランと仲良くしようとするような真面目な性格です。倒そうとしてないし……。(仲良くしようとする動機は、父が死に、ヴィランに母も死んだと言われ天涯孤独だと思っているため寂しいので前向きに仲良くしようとしています)つまり、セントラル・クエスチョンがすごくわかりづらい設計です。
さらに、ヴィランである摩耶がヴィランだと判明するのも、第二幕の中盤くらい。

このように、セントラル・クエスチョンが暗示的でも面白い作品になると思いますか?

というか、セントラル・クエスチョンとテーマの違いって何でしょうか?

ややこしい質問で申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

上記の回答(プロット第四稿、拝見しました。グッジョブかも。)

投稿者 あまくさ : 0 投稿日時:

プロット第四稿、拝見しました。グッジョブかもしれません。
この件について返信させていただくのは、これが最後になると思います。みりんさんにかえって負担をかけるのは本意ではないので、レスはお気遣いなく。この掲示板で意見交換するのは私にとってもよい訓練になっています。

いろいろと分かっていらっしゃる方とお見受けしますので、これ以上私がどうこう言う必要はないのかもしれませんが、以下は一応の参考ということで。

構想されている物語は、「大切な人の死と、残された者の想い」というモチーフが繰り返し示されています。試みに整理してみると、

1)主人公天沢夜白の父の死と、それに対する夜白の想い。(夜白→父)

2)夜白の父の死に対する、母杏里の想い。(杏里→夫)

3)摩耶の息子の死と、それに対する摩耶の想い。(摩耶→息子)

4)最期に自死を選んだ摩耶の死と、それに対する夜白の想い。(夜白→一抹の共感をおぼえた敵)

5)(摩耶の偽りとしての)杏里の死と、それに対する夜白の想い。(夜白→母)

6)自死を望む杏里と、それに対する夜白の想い。(夜白→母)

この中から( )の左側が主人公夜白になっているのは、1・4・5・6です。言い換えると、テーマに対する主語が主人公になっている項目、ということです。
このポイントは強く意識してほしいです。

エンタメ・ストーリーは主人公が何をするかが大切。
2・3は重要な要素ですが、これの比重を大きくしすぎると、主人公ではなく他人の物語になってしまうんですね。ですから2・3はあくまでもサイド・ストーリー。主人公にとっての反面教師だったり、行動をうながすきっかけだったり、終幕をめざすヒントだったり。そういう位置づけに止めたいです。

次に、残された者の想い。

これにまつわり、「魂を空にあげて星にすることによって、浄化する。これでどうよ?」という問いかけが浮上するわけです。
それによって死者も残された者も救われるんじゃないの? と。
これは月兎族から主人公夜白への提案。物語から読者への問いかけ。そして、おそらく中盤の「間違った解決への誘惑」なのでしょうね。

しかし後半、魂を星に変えるのは実は残酷なことなのではないかという考えが主人公に兆し、「じゃあ、どうしたらいいのよ? 結局、絶望しかないわけ?」的な最悪の悩みに陥る、と。

ここで注意したいのは、すでに死んだ者と、まだ生きている者がいるというポイントです。
すでに死んでいる者は、主人公の父と摩耶の息子。これは取り返しがつきません。
しかし、まだ生きているのに死のうとしている者もいます。摩耶と、母杏里ですよね。
父の死が取り返しがつかないのは夜白にとっても同じなのですが、夜白にとっては、まだ生きているのに死のうとしている「もう一人の大切な人」がいます。母杏里です。

ここが、この物語の中で夜白だけが「成長できる」最重要ポイントなのかなと。

同時に、盛大に絶望にとらわれて大破綻する摩耶の姿。絶望に染まりかけている母の姿も目の当たりにします。
ですから。
結局、諸悪の根源は絶望なんじゃないの?
そこに気づかせればいいわけです。

(今これを書きながら発作的に思いついたのですが、魂の悪霊化も実は絶望が原因だったということにすると話が分かりやすくなるかもしれません)

ということで。
すでに死んだ者は、星にして浄化。 → 絶望からの解放。
まだ生きている者は、希望を失わずに生きていく方がいい。

こんな感じのところに着地させればいいのかな?
なんて、思ったりしました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 三幕構成のセントラル・クエスチョンとは暗示的でもいい?

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元記事:場合によっては非常に重い題材

戦隊やライダーで言うところ「今日の怪人」の枠として添えているキャラクターの一人に「水泳で高い実績を残すものの、不慮の事故で下半身不随になった女の子」というキャラクターがいます。

彼女は敵の幹部からパワーを受け取った事で再び足が動くようになりますが、主人公達は訳あって女の子を倒してパワーを奪わなくてはならなくなります。
当然、ただの人間に戻った彼女はまた下半身不随になります。

現在考えているパターンとしては
1:少女は怪人化の副作用で暴走し、本人の意思に反して船舶を沈めるなど危険な状態だった事から止む無く討伐する。
2:少女の仕業だと思われていた客船沈没事件に真犯人がいたことが発覚し(敵幹部が少女を怪人にしたのもこの真犯人の囮に使うため)真犯人だけを倒し、見逃された少女は再び水泳に復帰。

悩みどころとしては1の方が面白そうな一方、折角また泳げるようになったのに再び足を失った少女と、彼女から足を奪った主人公という結末の救いの無さと、ここにどうフォローを入れるべきかも分からない所です。
2はハッピーエンドではある一方それはそれで都合主義臭いというのがあります(その分、真犯人についての描写は伏線等なるべく丁寧にやりたい所ですが)
何か良さそうな方法は無いでしょうか。

上記の回答(場合によっては非常に重い題材の返信)

投稿者 あまくさ : 2 投稿日時:

重い題材を選択した時は、それによって何を伝えたいのかを見失わないことが大切かなと。

ストーリーの中で、そのエピソードが主人公にとってどういう意味を持つのかを確認してみるといいように思います。おそらく主人公が信じる正義を貫くことによって誰かが不幸になってしまう。それゆえ辛い二者択一を迫られるという局面ですよね?
そう考えると、2は主人公が何らかの決断をしたわけではなく、ストーリーの操作によって成り行き的にハッピーエンドになっていることが分かります。だからご都合主義感があるんです。

ただし。
だからと言って、2が一概にダメだと言うわけではありません。エンタメ・ストーリーですから、主人公が一々重い決断に直面していたら読者も疲れてしまいます。だからストーリー操作で救ってしまった方がいい場合も時にはあるでしょう。

よって。
良いか悪いかはおくとして、ポイントは主人公が重要な決断を免れていること。作者の意図、またはストーリーにおけるそのエピソードの位置づけとして、それで構わないのかどうか?
考慮しなければならないのはそれでしょう。

そこで、もう一度エピソードの意味ということに戻って考えてみます。それはおそらく、主人公の目指す正義が試されているということ。そう言い換えられると思うんですね。
次に、そのエピソードがストーリー全体の中でどういう位置なのか、という観点があります。端的に言えば、

A)長いストーリーの中の1エピソード。

B)一つのストーリーを完結させる重要なエピソード。

このどちらなのか? です。

Aであれば、主人公の決断は曖昧でもかまいません。不幸な少女をめぐる1エピソードとしては、一応のハッピーエンドで読者を安心させるのも悪いことではありません。ただし課題が残り、それは先送りという形になります。

Bの場合。
主人公の決断を曖昧にする2の解決は、消化不良という印象を残す可能性は否定できません。
ただし、繰り返しますがすべての読者が主人公の重い決断を望んでいるともかぎりませんから、必ずしもダメだということはないと思うんですね。重苦しい設定が吹き払われて一応明るい結果に着地するだけでも、カタルシスに持っていくことは可能でしょうから。
冒頭に、何を伝えたいかが重要と書いたのは、そういうことです。

しかし作品作りのコンセプトとして主人公の決断を重視したいなら、AにしろBにしろ工夫が必要になります。
Aは「課題が残るひとまずは幸福な着地点」ですから、残された課題がストーリーを進展させ、ラストの大きな感動を準備する伏線として機能する必要があります。

Bの場合は、そこがストーリーの完結に直接繋がりますから、安易なハッピーエンドは望ましくないとは言えそうです。
ただ見逃してはいけない重要なポイントは、「主人公が少女を攻撃して下半身不随にする」わけではなく、あくまで「少女が悪役組織から受け取ったパワーを失わせることによって、結果的に下半身不随にもどる」のだということです。結果的には同じように見えても、前者なら少女を冷酷に断罪する感じなのに対して、後者は少女に同情しながらやむを得ずにという描き方も可能です。
悪役組織から受け取ったパワーによって少女は足を動かせるようにはなりますが、それによって災厄を引き起こしてしまうとしたら彼女にとって幸福とは言えないでしょう。そういう辛い状況から少女を解放するという側面もあるのだと思います。そう考えると、けして救いがないわけではないのです。

少女からパワーを奪うことによって、彼女は下半身不随にもどる。しかしパワーを得ていた期間に少女が起こしてしまった罪により世間から非難されることからは守ってやり、少女の心の傷を癒す方法も見出す。それによって少女は立ち直り、下半身不随ながら強くなった心で新たな生き方を見つけていく。
これはこれで難しいストーリー作りにはなるでしょうが、最も真っすぐな方向性として検討してみる価値はあるのではないかと思います。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 場合によっては非常に重い題材

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元記事:登場キャラの詳細描写のタイミング

文中でキャラクターが初めて登場したとき、キャラクターの素性や外見の描写はどのタイミングですればいいのか分かりません。登場した直後だと他のキャラが行動していてテンポや時間間隔が変になってしまいます。適切なタイミングはありますか?

上記の回答(登場キャラの詳細描写のタイミングの返信)

投稿者 あまくさ : 0 投稿日時:

>登場した直後だと他のキャラが行動していてテンポや時間間隔が変になってしまいます。

むしろ、逆です。
新キャラを登場させる時には、テンポや時間の流れに意図的にアクセントをつけた方がいい場合もあります。
特に重要キャラの場合は、ストーリー上の位置づけによって演出が変わります。
メインヒロインの登場シーンなら、目いっぱい印象的に描く場合もあるでしょう? そうしないと読者の記憶に残らないから、時間の流れをぶった切ってもいいからわざとやっているわけです。(演出とは無関係に、作者がそのキャラを気に入っているというだけの理由でダラダラ描写するのは、もちろんダメです)
一方、演出の意図として、最初は地味だったのが徐々に存在感を増していくというようにしたいケースもあります。そういう時は、初登場シーンは前後の流れに埋没して読者に読み過ごされてもいいというくらいの気持ちでできるだけサラッと書きます。

つまり小説の場合、リアリティや文章の自然さだけではなく、演出意図によってわざと自然な流れを崩すこともあるんですね。だから作者がそのキャラをどうしたいかによって、表現の方向が真逆になることも普通にありますよ。
なのでこのご質問は、一般論として回答できることではありません。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 登場キャラの詳細描写のタイミング

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元記事:登場キャラの詳細描写のタイミングの返信

>登場した直後だと他のキャラが行動していてテンポや時間間隔が変になってしまいます。

むしろ、逆です。
新キャラを登場させる時には、テンポや時間の流れに意図的にアクセントをつけた方がいい場合もあります。
特に重要キャラの場合は、ストーリー上の位置づけによって演出が変わります。
メインヒロインの登場シーンなら、目いっぱい印象的に描く場合もあるでしょう? そうしないと読者の記憶に残らないから、時間の流れをぶった切ってもいいからわざとやっているわけです。(演出とは無関係に、作者がそのキャラを気に入っているというだけの理由でダラダラ描写するのは、もちろんダメです)
一方、演出の意図として、最初は地味だったのが徐々に存在感を増していくというようにしたいケースもあります。そういう時は、初登場シーンは前後の流れに埋没して読者に読み過ごされてもいいというくらいの気持ちでできるだけサラッと書きます。

つまり小説の場合、リアリティや文章の自然さだけではなく、演出意図によってわざと自然な流れを崩すこともあるんですね。だから作者がそのキャラをどうしたいかによって、表現の方向が真逆になることも普通にありますよ。
なのでこのご質問は、一般論として回答できることではありません。

上記の回答(補足)

投稿者 あまくさ : 0 投稿日時:

一般化はできないと書きましたが、無理やり一般論として言うなら。
読者に印象付けたい場合でも、描写しすぎるのは失敗になることが多いとは思います。

小説ではなくアニメですが、エヴァンゲリオンの初回冒頭に、主人公が路上に無言で立っている綾波レイの姿を目にするというシーンがありました。わずか数秒の意味のわからないシーンなのですが、視聴者の印象には残ります。ヒロインが大勢出てくるアニメですが、その中で誰が一番重要なのかということをあれで教えているんですね。かと言ってあまり大袈裟に描くと野暮になるか説明臭くなるかなので、さりげなさと印象深さを両立させた演出が選択されています。
その後すぐに満身創痍の綾波レイが登場しますから、そもそもまったく意味不明なシーンでもあるのですが。

繰り返しますが、作者がそのキャラを気に入っているからというだけの理由で描写したいだけ描写してしまうのは論外です。しかしそれがダメな理由は演出を考えていないからであって、時間の流れをこわすからではありません。
描写の分量については敢て一般論として言うなら、初登場シーンでは特徴的な部分を一つか二つ切り取ってさらっと示し、ストーリーの進展とともに深めていくというのが、まあ基本でしょう。
しかし、それでいて読者の印象には残したいという場合に、わざと時間の流れを止めるという方法もあるということです。

う~ん、どうも説明の仕方がごちゃごちゃしているかなあ。
何が言いたいか、わかってもらえるでしょうか?

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 登場キャラの詳細描写のタイミング

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元記事:群像劇

「群像劇」という言葉を最近知りました。
色々な人の視点で物語が進む形式という意味らしいんですが、いまいちよく分かりません。
群像劇の形式で書かれたライトノベルというと、どんなものがありますか?作品名を教えてください。

上記の回答(『幼女戦記』原作版)

投稿者 あまくさ : 0 投稿日時:

『幼女戦記』の原作小説は典型的な群像劇です。主人公をめぐり、上司・部下・敵、さらには神(存在X)や天使まで登場して、それぞれの勝手な主観と思惑によって同じエピソーソがまったく異なる様相を呈していきます。そういう状況の結果、勘違いが勘違いを読んで一つの大きな歴史が紡がれていくという、そういうストーリー構成なんですね。

こういう物語は、複数視点でなければ書きようがありません。そして、一つ一つの視点にかなり筆を割く方が効果的なので、大長編になりやすいです。短編や短めな長編で多視点を採用している作品もありますが、キャラ同士の認識のギャップによってストーリーが進行する面白さが盛り込まれていない場合は単に多視点というだけで、敢て「群像劇」と呼ぶものではないように思います。

例えば幼女戦記の主人公ターニャ・デグレチャフ(中の人は中年日本人男性ですが)は、過酷な戦争の時代に孤児として転生させられ、他に選択肢がないため軍人の道に進みますが内心では「安全な後方任務での立身出世」を望んで画策します。ところが言動がことごとく誤解され、軍の上層部には優秀な野戦将校とみなされて最前線に送られ、死に物狂いで生き残ろうとする姿が周囲からは恐れを知らない戦争狂のようにみえてしまうんですね。
この主人公がきわめて優秀な軍人になったことには、いくつもの理由があります。
中の人が日本のエリートサラリーマンだったので冷静な判断力はある。
転生した異世界が第二次大戦下のヨーロッパに酷似しているため、現代人の戦史の知識が役立つことが多い。
任務に失敗すれば死に直結する戦場なので全力で成功させるしかない。
神(存在X)の介入で強力な魔導師としての才能を持っている。
などなど。結果的に超チート的な戦果をあげてしまい、戦場の英雄扱いされてますます危険な最前線を東奔西走させられられるハメになります。そういう姿が敵や味方、後の時代に戦史を調べているジャーナリストなどの様々な視点から描かれるという趣向です。

この主人公の魅力は、異なる立場から与えられた数々の異名によって端的に示されています。軍からは戦功と外見的な美しさから「白銀」という称号を与えられますが、あまりに好戦的と畏れる者からは血塗られた「錆銀」、常識人の上官レルゲンからは「幼女の皮をかぶった化け物」、敵からは「ラインの悪魔」(ライン戦線での活躍が名をはせるきっかけになったから)、後世から彼女の実像を追いかけるジャーナリストからは「十一番目の女神」と呼ばれます。
他に。
参謀本部の大物ゼートゥーアには卓抜した戦略眼の持ち主として注目され、部下たちからは畏れられながらもけっこう信頼感を寄せられています。厳しいけれどもそれは過酷な戦場の現実を知り尽くすゆえのこと、根は部下を大切にする立派な指揮官と「誤解」されているんですね(笑
また、名将ロメール将軍は、少数精鋭を指揮した時の主人公を戦機を的確に察知して機敏な行動のできる野戦指揮官として激賞。
ソ連に擬したルーシー連邦の冷酷なナンバー2ロリヤなんてキャラもでてきます。こいつは幼児性愛者で、主人公の姿に「なんと可憐だ」と惚れ込んでしまいます。ロリヤは連邦の魔導師たちを反革命分子として排斥した張本人なのですが、そのため連邦軍の弱体化という結果を招いてしまいます。ところがこのロリヤが主人公を捕虜にして性的に蹂躙したいという欲望にとりつかれてしまい、魔導師や追放した指揮官を復帰させたために連邦軍が強力になってしまったり。

このように群像劇というのは、群像を構成する登場人物群がそれぞれに異なる動機や思い込みによっててんでんばらばらな行動に走り、それらが絡み合って意外な結果に繋がっていくという展開の妙が面白いんです。

なお。
アニメ版の『幼女戦記』も秀作だと思いますが、群像劇としての性格は原作よりは弱いと思います。多視点ではありますが、誤解や思惑のずれからストーリーが作られていくという展開は、少しだけあるものの原作ほどじゃないんですね。
そもそも多視点という手法は小説では難しい側面もあり、一方アニメには向いています。小説は文章だけで表現するので視点の切り替えが多いと読者が付いていけなくなりがちです。対してアニメや映画などの映像メディアは、視覚という強力なツールで表現するためシーンの切り替えが多くても視聴者は混乱しないんですね。そういう強みを活かしてアニメのほぼすべての作品は多視点で、むしろそうでない作品を探す方が難しいです。
アニメ『幼女戦記』もそんな特徴を踏まえた多視点という範疇に留まっています。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 群像劇

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元記事:文章だけでヒロインの可愛さを描くにはどうしたらいいのか

以前もヒロインの可愛さについて質問しました。
小説では文章だけで読む人たちを「可愛い」と思わせる必要があるんですよね。

ヒロインの容姿については登場シーンだけで後々は描かれないことが多いです。その中で可愛さを描くにはセリフ、行動、仕草で描くしかないです。

いろいろ考えましたが、私の中でヒロインが可愛くなるのは「主人公のことが大好きで主人公への好意が根本にある行動や仕草」だと思います。

・主人公のために何かをがんばって作る
・主人公のために慣れないおしゃれを頑張る
・主人公の危機に全力で立ち向かう
・主人公とイチャイチャできるチャンスで空回りする
・主人公とのラブラブを妄想してニヤニヤする
・主人公のかっこいい姿にトキメク
等です。

みなさんはどうお考えでしょうか。
みなさんの考える可愛いのご意見を伺いたいです。

上記の回答(文章だけでヒロインの可愛さを描くにはどうしたらいいのかの返信)

投稿者 読むせん : 0

可愛さと言うか・・・・「鮮烈さ」とかが好き(笑)

「そんなこと、あたしにできるはず、ないじゃない!」

12国記、図南の翼のヒロインポジ【珠晶(10歳くらい)】のキメゼリフです。

今の今までさんざん無茶して頑張って主人公ポジの指示に食らいついてきたヒロインで、お上品ながら大口(おおぐち)叩きまくる傲岸不遜なガールで、その場でもきっと【できるに決まっているでしょう!】とかいうと思っていただけに、読んでた方も驚きました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
12国記って王様がキリンの選定で決まる世界で、ヒロイン珠晶の国は王が倒れて以降、国土に天変地異と人食い魔物が大量発生しているのですが、・・・・・国民全員がビビってキリンの暮らす宮殿まで行かないため、いつまでも国王が選出されず、荒廃は悪化の一途。

きっと誰かが王になるから、それまで安全地帯で食料と金を使い潰しながら隠れて居よう。貧乏人は魔物に食われてもしかたないし、餓死してもしかたない。

そんな生活にヒロイン珠晶は憤(いきどお)っており、奴隷商に捕まりそうになりながらも単身で、王の選定が行われているキリンの暮らす魔境(ちょう危険地帯)に向かいます。

自分みたいな子供でも国民の使命として選定の儀式に参加してきたのだ、そして選ばれなかったのだと胸を張るために、ここまできたのだと。

【人命を尽くして天命を待つ】ために、自分にできる最大限の努力を成すためにここまで来ただけだと威張るのです。

うわようじょちょうかっこいい(笑)
=========================
あとは・・・・・【金剛寺さんは面倒くさい】とかお勧めかも?

前に質問していらした【ツンデレの良さが分からない】【主人公が格好悪いの嫌】さらに【度が過ぎた暴力ヒロイン】を網羅したマンガです(笑)

かなり分かりやすい【ツンデレのいじらしさ】と【変なかわいさ】【格好悪い男の強さ】がアピールされていると思います。この作者の作風は癖が強いからめちゃ読みにくいけど(笑)

2巻目位にある小学校時代の鼓笛隊れんしゅうの思い出エピソードとか共感できてしまったくちです(笑)

カテゴリー : キャラクター スレッド: 文章だけでヒロインの可愛さを描くにはどうしたらいいのか

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投稿日時:

元記事:伏線の回収率について

先日、あるリアルの友人に作品を読んでもらったときに『回収しきれていない伏線がある』という風に言われました。
事実として俺の作品の伏線回収が悪く、微妙に不時着したみたいな作品になってしまったのですが……。
それはそれとして、『伏線って全部回収する必要があるのかな?』と思ったのです。
僕個人としては、2000年代初頭の西洋ファンタジーなんかが好きで、そういった作品の中にある黒幕の正体とか、魔法の使い方、視点ではない人物の感情の在り方とかの部分に暗喩とか一切なく読者が考える余地がドーン! ってくる作品が好きなのですが、流石にそれは日本じゃ受けないと理解してます。
実際問題、三日四日『なんじゃこりゃ!?』って悩みますし。そこが楽しいと思うのですが。
脱線しました。ともあれ、『読者の考える余地』の範囲について皆さんに問いたいと思います。よろしくお願いします。

上記の回答(伏線の回収率についての返信)

投稿者 あまくさ : 6 人気回答!

読者に考える余地を残すということは、うまく使いこなせば余韻を残すということにつながるとは思います。必ずしもNGではないと考えますが、匙加減には注意が必要なのかなと。

そもそも、

1)未回収の伏線を残す。

2)明かされない秘密を残す。

3)ラスボスや黒幕など、倒されない大物の適役を残す。

これらは、似て非なるものなんじゃないかと。ご友人の指摘は1~3(または、その他)のどれにあたるとお考えですか。

2と3に関しては、一つのプロットの主筋となる要素にきっちり決着をつけていれば許容される場合もあると個人的には考えています。
しかし1は基本ダメでしょう。

私見ですが、プロット上のテクニックとしての「伏線」にも、大きく分けて二種類あるんじゃないかと。

4)意外性・衝撃性のある展開の前に、唐突感やご都合主義感を緩和するためにそれとなく情報をまいておく。(補強情報であることが後からわかるエピソード)

5)重要な展開・感動的な展開をより効果的にするための下準備。(明暗のはっきりした逆のエピソードなど)

5は例えば主人公の成長を描くストーリーなどの場合に使います。気弱な主人公がいじめっ子に勇敢に立ち向かうラストを効果的にするために、序盤でいじめっ子に脅かされて逆らえないシーンを見せておくなどです。

4と5の場合は、回収しなかったらまったく意味が無いことはお判りですよね?

   *   *   *

もう一つ。
これも私見ですが、作者が意識しないのに伏線が生じてしまうというケースがあるように思います。

例えば、ヒロインや重要キャラの個性や魅力を際立たせるために、何か独特の言動をとらせるということがありますよね? しかしこういうのは読者に「何かの伏線かな?」と思われてしまうことがあるんじゃないかと。
で、伏線というのは4・5のように後半の大きな展開の下準備になっている場合が多いので、読者は期待感をいだきます。読者に期待させておいて肩透かしという感じになってしまうのはまずいんです。

「伏線が回収されていない」と指摘されて「え、そうかな?」と思うときって、けっこうこのケースもあるんじゃないかと。書き手は伏線のつもりではなかったので、意外に感じるんですね。しかし重要なのは作者の意図ではなく読者がどう受け取るかですから、これはけっこう落し穴になりかねないようです。(私にも経験があるし、他の方が同じミスをやっているのを見かけることもあります)

カテゴリー : ストーリー スレッド: 伏線の回収率について

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投稿日時:

元記事:執筆中の浮気心との付き合い方について

いつもお世話になっております。
長編小説の執筆に向けて準備を進めております、やとうと申します。

皆様にこちらのサイトで様々なアドバイスをいただきながら、
少しずつ物語が形になり始めた現在ですが、このところ新たな壁がでてきてしまいました。

以前皆様に教えていただいた本を読んだり、ネットのサービス、電子書籍に手を伸ばすうち
最近読書や映画が急にものすごく面白くなってきてしまい、執筆に集中できなくなってしまったことが今の悩みです。

創作のネタが出てこないという無い手詰まりといった苦しみではなく、
衝動的に、これまで読まなかったジャンルや作品へ伸ばす手が止まらず、創作に集中できない状況です。

同時にネタ帳というか、読書ノートのようなものを書いており、読み返してネタ作りをしているので、
この先の創作のアイデアの元としては無駄ではなく、幅が広がるチャンスなのかもしれませんが…

しかし、以前考えていたプロットの進みがゆっくりとなりました。
また、新たに見つけたネタを基に、設定や世界観を作り直したい、付け加えたいという考えもあり
せっかく作った冒頭部分の話の文章化が進まず、その後の状況も見えてこなくなっています。

皆様は執筆中に、
読書映画などの他のことが出てきて集中できないとき、
どのようにご自身のモチベーションを維持されていますか?

皆様のご意見、ご経験などを伺うことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

上記の回答(執筆中の浮気心との付き合い方についての返信)

投稿者 サタン : 0

これが簡単確実なんだけど、実際なかなか行動に移せないだろう手段。
家の外で書く。
図書館でもファミレスでも。
外だと執筆以外のことをしにくいので、モチベーションの維持とかじゃなく単純に決めた事以外の行動を制限すればいいって話。

ただ、スタバでレポート書いてる大学生じゃあるまいし、最初はなかなか行動に移しにくい人もいる。
でも慣れると外のほうがはかどります。

ぶっちゃけ「アイディアのインプットが出来ている」というのは言い訳の部類で、それが誘惑に負けてるだけではないと言い切れないでしょ。
とはいえ人が最も集中力を発揮するのが「やりたいときにやりたいことをやってるとき」だと思うので、今は確かにインプットの時期なのかもしれません。
勉強するにもやる気が一番大事。
一方で執筆も気になるのであれば、これは「インプットの期間」のほうに時間制限をかけるのも一つの考え方だと思います。
つまり、「今月いっぱいは読みまくろう」「今月だけで◯冊は読む」と決めておく。
そのインプット期間の間は執筆はせず、創作は物語のプロットを量産するに留める。
インプットだけしても意味がないので、同時にアウトプットもしなければならないためですね。
ほんで期間が明けたら、執筆のための新しいプロットを作るか、期間中に書いて気に入ったモノの細部を詰めていくかして、執筆に入ってしまう。
期間が開けてもやる気にならない場合は外に出る。
でもおそらく、期間の間プロットという形でずっと書きたいことを列挙してきたので、もう既にやる気になってると思う。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 執筆中の浮気心との付き合い方について

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