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元記事:起承転結の「起」で悩んでいますの返信

サヴァさんがガルパンを例にあげていますが、確かにあの作品は好例だと思うので便乗します。

ガルパンでは主人公(西住みほ)が戦車道の家元(西住流)の次女という設定。序盤ですでに家出していますが、その理由が明確です(ストーリー上は中盤で明かされる)。みほと西住流の戦車道に対する姿勢がはっきり違うんですね。

西住流の戦車道は、「撃てば必中、守りは固く、進む姿は乱れ無し、鉄の掟、鋼の心」。わかりやすいです(笑)。
しかし主人公は対戦中に川に転落した味方を助けるために戦闘を離脱し、それが味方の敗北の原因になってしまいます。この事件が原因で主人公は西住流の落ちこぼれと看做されるようになり、彼女自身も戦車道に嫌気がさして家を離れることになります。

ここまではストーリーの上からは前日談になりますが、注目してほしいのは、

1)主人公をめぐる対立の構図が簡潔にわかりやすく示されている。

2)終盤のストーリー展開が、この対立(葛藤)に対する答えになっている。

という2点です。

2についてですが、これもわかりやすいエピソードが一つ置かれていました。
戦車道大会決勝戦の対戦中、渡河中の味方戦車の1台がエンジントラブルを起こしてストップしてしまいます。敵が迫っている危急の状況下で、主人公はチーム全体をストップさせて味方を助けることを選ぶんですね。

このときの、チームの一人、五十鈴華のセリフ。

「私、この試合絶対に勝ちたいです。みほさんの戦車道が間違っていないことを証明するためにも、絶対に勝ちたいです!」

このセリフ、大袈裟に言えば価値観の革命が起こっています。
「西住流」の思想では、作戦に齟齬が生じるのを無視して味方を助けることは「敗北主義」なんです。
しかし上のセリフは、主人公のやり方から「敗北ではなく勝利をめざすモチベーション」が生まれ得るというパラダイムシフトを含んでいます。
この主人公の性格は、優しい人間味が好感を持たれるタイプ。しかし一方で戦車道のリーダーとしての持ち味も描かれています。それは柔軟性と臨機応変な対応力です。それらすべてが戦闘中に味方を助けるという行動と結びついており、それに感銘を受けた仲間の心に「みほさんの戦車道が間違っていないことを証明するためにも、絶対に勝ちたい」というモチベーションを生み出すという、実にもって素晴らしい発想に辿り着いています。

最終話は「鉄の掟」の西住流を体現した主人公の姉(西住まほ)との一騎打ち。このラストバトルに主人公が紙一重の勝利を得るのは、まあ、予定調和といえば予定調和です。ですが少なくとも主人公の戦車道が西住流の戦車道に勝つことがあってもおかしくはないというところまでは納得できるプロットが作られていたと思います。
注目してほしいのは、「勝敗」と「優しさ」の二者択一ではなく、戦車戦による勝敗という同じ土俵で決着をつけてみせ、「優しいから負ける」のではなく「優しいから勝つこともある」という第3の道を示していたことです。

何が言いたいかというと、ガルパンでは主人公をめぐる対立の図式が明確で、それに係わる問題提起と結末に矛盾がないようにしっかりと考えられているということ。
そこが先決なのだと思われます。

で、ご質問の件に戻ります。

>「起」厳しい家から離れたくて家出

>ざっくり書いたから仕方ないとはいえ、この「起」ではいくらなんでも主人公が忍耐不足過ぎて共感が得られないから無しかなと。

いいえ。
ぜんぜん無しではありません。
ただし、厳しさのどこに問題があるのかを熟慮する必要があります。
例にあげたガルパンの発端だって、主人公が「厳しい家から離れたくて家出」したと纏めても間違いではないですよね? ただガルパンでは、主人公が西住流のどういう厳しさと合わなかったのか、それをどのように乗り越えたのかが具体的に描かれていました。

>「承」軽音部でのバンド活動でいろいろな思い出(本編ではここを膨らませていくつもりです)

膨らませるにあたって、主人公と実家との対立を克服するヒントを何らかの形で含ませる必要があります。そのへん、考えていらっしゃいますか? 考えているのなら、それと結びつけることによって起をどうするかという方向性は見えてくるはずです。

>さすがに身内殺しちゃダメだよ!というのも一意見として受け入れます

どうしてダメなのでしょうか?
身内の死が上に書いたようなことに結びついてくるのなら、誰を何人殺そうと問題ないと思いますよ。
まあ、序盤からあまり刺激が強いのは読者の反発をまねくかもという配慮ならわかりますが。そういう配慮も作品の仕様として軽視はできないかもしれませんが、このスレの質問の本筋とは無関係だと思います。
もっと重要なのは、そもそもプロット上、身内の死を持ってくる必要が本当にあるのかどうかということです。
どうも文面を拝見するかぎりでは、家の方針が厳しすぎるから家出したという動機では情けない感じがするから、もっとインパクトの強そうな理由付けを入れようとされたように窺われます。私の勘違いでしたら謝罪しますが、もしそういうことならその考え方には問題があります。
繰り返しますが主人公が実家と合わなかった具体的な理由、それが中盤とラストにどう係るのか、などを具体的に考えることが大切かと。
そういうことを考慮しないで取ってつけたように身内の死という要因を入れただけでは、それを中盤~終盤に活かすことが難しく、結果的に主人公はただ他力本願に動いているだけというストーリーになりかねません。

上記の回答(起承転結の「起」で悩んでいますの返信の返信(あまくさ様宛))

スレ主 麒麟 : 0 投稿日時:

あまくさ様。ありがとうございます。
ガルパンの例を見て、確かに家元から離れているという点では無意識にも共通点があると実感しました。
厳しさのあまりに家出するなら、身内の死を入れるなら、以降のストーリーにどう活かしていけるかが大事ということを改めて実感いたしました。やはり「起」はしっかり書く必要がありますね。ご意見ありがとうございました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 起承転結の「起」で悩んでいます

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元記事:起承転結の「起」で悩んでいますの返信

↑の話を聞いて自分なりにストーリーを考えてみました。参考になれば幸いと思い、ペタらせていただきます。

※起
母「貴方はこの辺りでは一番の素封家の生まれなのですから相応の人間とつき合わなくてはいけません」
主「はい」
母「今後は勝手にご学友を屋敷に上げてはいけませんよ。ああいう教養のない子たちと遊んでいると頭の悪さが伝染りますからね。お友達ならママが選んであげますから」
主「はい」
母「ゲーム、漫画、アニメなんていう低俗なものは見る必要はありません。貴方は勉強だけをやっていればいいのです」
主「……はい」
母「良い学校に入って、良い友人とつき合って、良い恋人を作って、良い職場に就職する。そうすれば絶対に幸せになれるのです。ママの言いつけを守っていれば貴方もそうなれますからね」
主「………………」
 小学生の頃からこんな扱いを受けてきた主人公は、高校受験を目前にある決意をする。それは全寮制の高校に通って母のもとから離れることだった。
主「高校は公立に行かせてほしいんだ。ちゃんと勉強して大学は良いところに入るから。母さんだって結婚する前は一般市民だったんだろ? だから俺も母さんみたいな立派な人になるためにそういう生活を知っておきたいんだよ」
 口八丁で母を説き伏せ、主人公は念願の一人暮らしを送ることに。
主「っしゃあ! これであのモンスターババアから離れられたぜ! 今までできなかった青春を追う存分謳歌するぞーっ!」
 だがロクな人づき合いもしてこなかった主人公は、入学早々孤立。そこへヒロインが声を掛けてきて、軽音部に勧誘される。
(ヒロインは軽音に情熱を持っているキャラで、部がないので自分で作ろうとしている)

※承
 部員勧誘に奔走する二人。ここでラブコメったりして、ヒロインサブヒロインたちと絆を深めていく。部員(候補)も段々と集まってくる(全員女の子)
 そこへ主人公の許嫁(お嬢様)が襲来。母に頼まれて監視にやってきた。
許「まさか主人公様が本当にこんな低俗な学校に通っているなんて……ああ、ショックですわ」
主「やばい、ヘタなことしたら母さんにあることないこと吹き込まれて連れ戻されるかもしれない。なんとか機嫌をとらないと」
 許嫁は本当に主人公が好きで、ハーレムな軽音部にいるのが気に入らない。そこで粗探しをして主人公を軽音部から切り離そうと画策する。
(許嫁の追及を避けながらラブコメする方向になる。また許嫁の機嫌をとるためにデートまがいのことをしたりする)

※転
 主人公がヒロインにラッキースケベを炸裂した現場を見た許嫁がブチギレ。権力を使って軽音部を潰そうとする。
(許嫁の親族が校長と繋がりがあるとか、そういう理由で権力が行使できる)
 許嫁が「バンドなんてくだらないですわ」と言ったことでヒロインが怒り、言い合いになって勝負することになる。
 ヒロイン率いる軽音部と、許嫁が率いる吹奏楽部、どちらが観客を湧かせられるかで勝負する。
 当日。勝負の場に母が現れ、緊張のあまり固まる主人公。しかしヒロインたちの励ましにより立ち直り、バンドを楽しむ自分を見てもらうべく全力で音楽する。
 その姿を見た母は、自分が「教育」している時は息子が全然が笑っていなかったことに気づき改心。

※結
母「もう勝手にしなさい。ただし成績が落ちるようでしたらバンドなんてやめてもらいますよ」
 こんな感じで母は引き下がり、許嫁も主人公たちのバンドに感動して和解する。
 ただし主人公争奪戦はまだまだ続く。というところで終幕。

上記の回答(起承転結の「起」で悩んでいますの返信の返信(ドラ猫様宛))

スレ主 麒麟 : 0 投稿日時:

ドラ猫様 ありがとうございます。
なるほど、あの起承転結からこんなストーリーも作れるんだと脱帽しました。「承」の段階でいろいろと想像を掻き立てられますね。ブチギレ許嫁こわいw
この「起」での主人公は相当フラストレーションがたまっていたようですね。「あぁうぜぇマジ出ていきてぇ…」て感じで。このようなシンプルなのもありだなと参考になりました。ありがとうございました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 起承転結の「起」で悩んでいます

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元記事:苦労して書いた小説はまったく読まれません、評価されません。どうすればいいか教えてください。

どうも、しがない小説家の九十九零(つくも ゼロ)と申します。
いつも小説創作のヒントを得るためにこちらのサイトを利用させていただいていますが、掲示板を使うのは初めてです。
まだ不慣れなところがたくさんあると思いますので、何卒よろしくお願いします。

さて本題ですが、私は「小説家なろう」及び「カクヨム」にて「反逆正義」を連載しておりますが、感想やコメントはおろか、アクセス数すら満足に伸びずにいます。

内容を簡単に紹介すると、「親の希望を満足するためにとある学校に送り込まれた主人公たちは、その学校は実は地獄のような場所だと知り、教師たちに抗議を持ちかけるが、学校から出るためには教師全員を倒す必要がある」というストーリーです。

主人公たちは途中で超能力のようなものを覚醒させ、それで様々な舞台(ファンタジー世界など)で教師たちに立ち向かうという熱い展開にする予定です。

この小説を思いついたのは2011年にとあるゲームからインスピレーションが湧いて、最初は冒頭部分しか書けませんでしたが、2014年にキャラクターを大幅に増やし、舞台も現実世界からファンタジーまで拡大することで、2015年から正式になろうに投稿することにしました。

以前専門学校で設定を先生に見せた時、「キャラクターが多い」と指摘されましたが、マルチメディア化を目指しているので、やはりこれぐらいの方が多いかと思います。(現時点では50-70人ぐらい)

構成としては5段階を予想して、2018年6月15日にようやく第1段階は完結させました。第2段階は主人公たちが教師たちが用意したファンタジー世界に転移し、そこで新たな冒険に出るという感じです。

さて問題ですが、「これぐらいの内容なら大ヒット間違いなし!」と意気込んでいまぢたが、5年間連載しているにもかかわらず、なろうのアクセス数がたったの21000ぐらいしかありませんでした。(字数は70万字で、文庫本5-6冊ぐらいは出せると思います)

感想もたった1しかなく、それも大学の先生がくれたものです。

第1段階を完結させたその日はアクセス数が伸びており、「これでようやく評価させる」と喜んでいましたが、次の月にまたいつも通りに落ちてしまいました。

焦った末に私は2018年末にカクヨムにも投稿しましたが、こちらではコメントやレビューをいただいたものの、なろう以上にアクセス数が伸びませんでした。

このままでは、書籍化はおろか、アニメ化も夢のまた夢でしょう。
私はすでに各キャラクターに出演する声優さんを決めており、一緒にお仕事できる日を待ち望んでいますが、今はただ時間が無駄に過ぎていき、見る見る声優さんたちも年を取っていくのが目に見えます。

コンテストも何回も応募しましたが、どれも一次選考すら通れず、失敗の繰り返しでした。

「別の作品を書いてみて」という意見もいただいたのですが、やはり5年間も続けてきた作品ですので、思い入れがあってどうしても諦め切れないんです。
私は一体どうすればいいでしょうか?

もしお時間のある方は、私の駄作を読んでご意見をいただけたら幸いです。感想や批評なども受け付けております。
https://ncode.syosetu.com/n7727cl/
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887803930

何卒よろしくお願いします。

上記の回答(苦労して書いた小説はまったく読まれません、評価されません。どうすればいいか教えてください。の返信)

投稿者 かにさん : 5 人気回答!

んー、大前提として「作品に面白さがある」と考えるのではなく、「作品と読者の関係性の中で面白さが生まれる」と考えたほうがよいのでは。

面白さは、作品にあらかじめくっついているものじゃなくて、読者の持っているアレコレと作用しあって生成されるもの。

ユーザーに提供する目的で作品を作る限りは結局、面白さを決めるのは読者なのです。

後、苦労と成果は無関係です。苦労したから報われるのではなく、求められているものを提供できるから対価を貰える。作者側に立つなら、ここはユーザ中心しゃないとダメだと思います。

作者にとって思い入れのある作品でも、読者にとっては「one of them」でしかない。そういった感情に成功の根拠を求めても無駄なのです。

やるべきことを見つけてやる。後は、トライ&エラーしかないと思います。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 苦労して書いた小説はまったく読まれません、評価されません。どうすればいいか教えてください。

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投稿日時:

元記事:冒頭で読者を呼び込める自信がない

ワシヲです。異世界ものの執筆中です。
タイトル通り。冒頭(というか1話目?)がどうもあっさりすぎる気がするのです。
ざっくりあらすじを説明すると……

①寝て起きたら異世界転生。目覚めた時に手元にあったのは一本の槍のみ
②槍から謎の精霊が登場。主人公は水の神に選ばれたと言われる。槍はその証で水を操る能力がある
③村を発見したので向かうと何故か捕まってしまう。どうやら先代の神は世界を滅ぼしかけたらしい。住民たちは主人公のことを復活した先代と勘違いしている
④良識ある族長と仲良くなったので外に出してもらった。ついでに能力を使って不作の畑に雨を降らせる
⑤村の救世主と崇められて終了
(他、何か気になることがあったら言ってください)

見ての通り、オレツエー要素は薄いです。最後に崇められる程度。その前に収監されてるし……
果たしてこの内容で続きを読んでもらえるのか?そこが心配になって建ててみました。
いろいろとアドバイスもらえると有難いです。

上記の回答(冒頭で読者を呼び込める自信がないの返信)

投稿者 サタン : 1

手塚さんの回答が全てだと思うので、特に新しいことは何もないですが、
まあ当たり前だけども、要は「転生した主人公が村を救う」というエピソードが面白いかどうか、がそのまま「続きを読んで貰えるかどうか」に繋がるので、結局はそれだけの話です。
あっさりしすぎてるという認識から察するに、ありがちじゃないかと考えてるのかもしれないけど、それで良いと思います。
確かに凝った作品や一話目からぐっと引き込まれる個性的な作品もありますが、基本的に第一話は「これからどんな話を書いてくれるのか」を知れれば良いので、そしてそれはこのプロットから十分に理解できると思うし、問題ないどころか割と良いのではないでしょうか。
特に、ちゃんと「終了」まで書かれてるのがいいね。
しっかり1エピソードとして完成してる。
概要それ自体に面白味があるかどうかで言えば、確かにあっさり風味で微妙ではあるけど、それは前述した通り大した問題ではないし、書きたいものが伝わってくる内容なので序盤としては良いものだと思います。
そして、このエピソードを読んで面白かったと思った読者が次のエピソードを読むだけの話なので、話の組み立て自体は問題ないと思います。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 冒頭で読者を呼び込める自信がない

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投稿日時:

元記事:主人公の心理について

はじめまして橙というものです。
今回大雑把に言いますと男子高校生が命の価値が低い異世界に召喚されて...という話を書こうとしています。
その話で私が特に重点を置きたいのが男子高校生である主人公の心の成長です。
そこで悩んでいることがあります。
私の考え方では基本的に小説に出てくるヒロインは主人公に確たる信念があるからこそ魅了されて恋愛感情を抱くと思っています。しかし、私は男子高校生の定まりきっていないアイデンティティに注目して書こうとしています。なので、主人公の信念も定まらないものと考えています。そのため、ヒロインを主人公に対して恋愛感情を抱かせることができないと考えています。 そこで私は主人公に確たる信念を持たせるために様々な仲間の死を体験させようと思いました。
高校生という多感な時期にアイデンティティを形成させる手段として仲間の死を用いるのは間違えていますか?
回答よろしくお願いします。

上記の回答(主人公の心理についての返信)

投稿者 手塚満 : 2

主人公に重要キャラの死で動機、衝撃を与える手法は割と用いられるものだと思います。シリアスなドラマだとそれくらいはしないとインパクトや説得力が生じにくいような気が、個人的にはするくらいです。

ご質問の場合では、前提として「ヒロインは主人公に確たる信念があるからこそ魅了されて恋愛感情を抱く」というものがあるわけですね。このことについては、一般論として議論が生じ得ますが、スレ主さんの(おそらく今後も)作品テーマではないかと思いますので、無条件に受け入れるべき前提と考えることにします。

高校生の時期のアイデンティティ形成というは、リアリティを出せるように思います。実際に、アイデンティティ(自己同一性)を確立していく思春期後期に当たりますので、リアリティ(迫真性)というよりリアル(現実)かもしれません。影響を受けやすく、かつその影響を受けて自己を確立していく時期であるわけで、「今の高校生ならどう思い、どうするか」と考えて、話作りをすることができそうです。若いだけに、死はより重い(かつ怖い)こともありますよね。

ともあれ、仲間(恋人、ライバルなどを含む)の死といっても、いろんなパターンがあるようです。

1.特定の重要キャラ1人の死

「君の膵臓をたべたい」(キミスイ)という作品がありまして、好みのタイプではないんですが、TV放映された実写劇場版は見てみました。やはり好きになれないと再確認したんですが、実に(原作者、映画制作者が)上手いと感心もしました。

特にヒロインの扱いですね。不思議な明るさを見せて(人付き合いが苦手な)主人公と遭遇する。主人公だけ、ヒロインが重病で余命1年と偶然に知る、。2人は接近していって、主人公はヒロインの隠された本音が垣間見えそうになる。

主人公と同様、観ていてヒロインの本音を真剣に知りたくなるわけですね。自然とヒロインに気持ちが向かっていくわけですが、そこでヒロインが突然の死亡になります。病からではなく通り魔殺人ですね。最期まで精一杯生きて、なんてドラマを見せてくれない。理不尽かつ突然です。そこから主人公(及び感情移入した観客)はヒロインに一途に向かっていくよう変わります。

「もう少し」「あと少しで」という気持ちを生じさせておいて、退場させる手法ですね。もし自分が作り手だったら、キミスイのヒロインをあのような形、タイミングで退場させる自信がありません。それくらい惜しいからこそ、死亡によって主人公を変えるくらいのインパクトが生じると考えていいと思います。

おそらく女性ターゲットと思われるキミスイを見てみまして、男性向けの古典的名作を思い出しました。「あしたのジョー」です。序盤から中盤までは、主人公・矢吹丈は自分より圧倒的に強かったライバル・力石徹を追いかけ、ボクシングで勝とうとします。力石徹も矢吹丈を認めて、ついにボクシング試合で戦うことになる。

試合は矢吹丈が攻勢をかけ続けるんだけれど、最後の最後で力石徹の狙いすましたアッパーカット一発で矢吹はノックアウト。ようやく起き上がった矢吹は(素直に相手の強さを認め、もっと強くなって再戦を求める気持ちで)力石に握手を求めますが、握手に応じようとした力石が倒れてしまう。以降、主人公・矢吹は次々と強敵と戦うも、力石を追う気持ちは不変になります。しかし、死んでしまっているから叶わない望みでもある。

「キミスイ」にせよ「あしたのジョー」にせよ、重要キャラの死亡で主人公を変え、突き動かすには、死亡するキャラを相当に魅力的に描き、効果的に退場させる必要があります。大変に手間が必要ですので、やる価値があるかどうかは充分に考えておかねばなりません。

かつ、死亡したキャラが印象的に(主人公以外では)最強キャラになってしまう可能性も考慮しておく必要があります。「キミスイ」ですと、ヒロインの死亡後、仮に主人公の彼女キャラは出そうとしても、おそらく無理でしょう。死亡キャラのポジションは誰も取れない前提で話作りをするしかありません(そのポジションの後継キャラを出せるようなら、死亡キャラの主人公に対する影響は下がってしまう)。

2.キャラに急造の重みを持たせる死亡フラグ

「この戦いが終わったら、故郷に帰って」どうこう言うキャラって、たいていその戦いで死んでしまったりします。いわゆる死亡フラグの台詞であるわけですね。今でこそ、死亡フラグくらいにしか考えないわけですが、「この戦いが終わったら」って、そのキャラが死亡してみると、死ぬときの無念を表していることに気が付きます。死亡フラグ台詞は、もともとは死に重みを持たせるための台詞であるわけですね。

死亡するキャラに本当に(主人公を変えるくらいの)重みを持たせるドラマ作りが困難、あるいはキャラの死亡で物語を進めるのが困難になりそうなら、誰にでも分かる「死の無念」を持たせる方法があります。これですと、主人公とちょっと被さるところがあるキャラでありさえすれば、主人公が共感でき、主人公がそのキャラの死に衝撃を受けることが自然となります。

主人公に対して本当に重みを持つドラマで描いた死亡て予定キャラには敵いませんが、主人公も何かに深く悩み苦しむところがあったりすると、有効になるように思います。

3.子ども

何も言わなくても死亡フラグ台詞を発したも同然なのが、子どもです。誰でも子どもの死は避けたいですから、子どもキャラが死亡すると無念を感じやすくできます。ひいては年少キャラですね。男性主人公だとして、家族の死でショックを与えるとします。女性キャラで考えますと、母親、姉、妹。

おそらく、主人公が最もショックを受けて、その後の人生が変わるドラマだと、妹キャラの死亡が多いのではないでしょうか。これは、身近による親愛以外に、守るべき責任を感じやすいことが要因であると思います。

4.人数

以上のような死による印象を生じやすいキャラ1人ではなく、主人公と関りを持ったキャラが次々と死んでしまうようだと、一人ひとりのキャラは重みがさほどなくても、次第に主人公を追い詰めることが可能です。例えば、主人公が「自分では誰も救えない」と悩みを深めていき、ある時点で何かを悟るとか。

お考えの作品の「命の価値が低い異世界」ですと、あくまでも例えばですが、次々と死亡する仲間キャラに悼みを覚えない仲間キャラに対し、主人公が元の世界で培った価値観を否定されて苦しみ、やがてそこから何らかの飛躍をする、といったことも可能なように思います。

藤子不二雄の「ミノタウロスの皿」ですと、ある惑星で牛から進化した知性体が、人間そっくりの知性体を美味しい食材とする話です。そこへたどり着いた人間主人公が命の価値観の隔絶や、単なる立場の違いでしかないこと等に悩む内容になっています。主人公が自分の価値観が否定されたところで終わっていますが、主人公のその後は絶対的価値観が相対化していくような余韻を感じました。

「灰と幻想のグリムガル」は仲間の死を有効に使ったドラマ作りをしていたように思います。記憶を失って異世界に招かれてパーティを組んだわけですから、最初は仲間同士の信頼とか、目的意識の共有とかがありません。あけすけに言えば、ゲームの仲良しごっこといったところでしょうか。それが、仲間が死ぬごとに、主人公も仲間も次第に変わって行った印象があります。

以上のような感じですし、例に挙げてみたのも高校生くらいのキャラの物語が多いです。他人の死によって成長する物語は今までも成功例がたくさんあるわけですから、間違いなんてことはありません。キャラの死を軽く、ファッション的、あるいはご都合的にに扱わない限り、大丈夫だと思います。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 主人公の心理について

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