久我さん一押し!(男性)
一年間だけ、死んだ兄のふりをしてほしいー。そう乞われ、久瀬イザヤが降り立った御陵市は、七つの大罪を具現する「獣」と戦うための都市であった。地脈の特異点より現れ、人を喰らい、街を蹂躙する「獣」。それに対抗しえるのは、神の奇蹟を模倣するという断罪衣と、少女の姿をした第九祭器・ノウェムだけ。
「この街は、あなたを愛するでしょう」そう告げたノウェムとともに、イザヤは兄のニセモノとして、この都市で「獣」と戦うことになるが…。
三田誠が放つ、罪と罰の織りなすアイロニック・アクション、開幕。
『レンタルマギカ』の三田誠が送る、嘘と皮肉にまみれた物語。
銃器や輸送用ヘリコプターという現代兵器、レールガンやサイボーグ、ヒトクローンといったオーバーテクノロジー、量子の振る舞いを利用した人工の奇蹟――。あらゆる要素が盛り込まれたアクション小説です。
この小説には、世界一有名な某宗教として『聖霊教』なるものが登場します。聖ジョージ、聖アガタ、ダビデなどの有名な聖人たちのエピソードも盛り込まれており、神学考証もきちんとなされています。
興味のある方は、元ネタを調べてみても面白いかもしれませんよ。
そしてなんといってもこの物語のキモは『獣(ベスティア)』の禍々しさ、それを模倣奇蹟をもって戦うパワードスーツ『断罪衣(イスカリオテ)』にあるでしょう。
その戦いぶりは、是非本を読んで確認してください!
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
断然ノウェムですね! 彼女の健気さが可愛くてたまりません!
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
所々に小さいけど結構大きいミスが見らるのが残念です。『第二種奇蹟』が『第三種奇蹟』になっていて全然別の意味になっていたり、『銀十字の剣』と『聖十字の剣』で表記が揺れていたりします。