韓国は、意外なほどラノベ人気の高い国です。
日本のラノベを輸入するだけに留まらず、韓国産のラノベも作られているというから驚きです。
韓国のラノベは『大元 C.I.(株)』(テウォンシーアイかぶしきがいしゃ)という出版社が1997年に<ファンタジーノベル>という名前で創刊しました。大元
C.I.は韓国で一番大きい漫画出版社であり、少年ジャンプの漫画スラムダンクの韓国語版を正式刊行した出版社でもあります。
2002年、ファンタジーノベルは、NTノベルに改名した後、日本のラノベを韓国に輸入して発売し始めました。NTノベルは、日本のアニメ雑誌『ニュータイプ』から付けられた名前です。
まず、『フルメタル・パニック!』『魔術士オーフェン』が2002年7月15日にて発売され、その後「『デルフィニア戦記』が2002年8月15日に、『キノの旅』が2002年10月15日に発売されます。
日本のライトノベルブームは2004年から始まったので、韓国にラノベが渡ったのは、その少し前と、かなり早い段階であったのがわかります。
当時の韓国は日本のラノベより、韓国のファンタジー小説の人気が高かったため、これらの作品はあまり注目されませんでした。
(韓国語版、フルメタル・パニック)
(韓国語版、デルフィニア戦記)
しかし、2006年に涼宮ハルヒの憂鬱シリーズが韓国に紹介されると、大ヒットを記録し、日本のラノベへの注目度が高くなります。
また、この時期に韓国の出版社からも、韓国人作家が書いたラノベが刊行され始めました。
こちらが韓国のオリジナルライトノベルです。
表紙は日本のラノベと、ほとんど同じテイストですね。獣娘とは、お目が高い。萌えの文化が正しく理解、嗜好されているのがわかります。
そのうち、韓国のヒット作が日本に逆輸入される日も来るかも知れません。
韓国のラノベ市場も日本と同じく、メディアミックスが盛んであり、ラノベがアニメ化されると、原作ラノベの売上が高くなります。
『ソードアート・オンライン』、『俺は友だちが少ない』、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、『とある魔術の禁書目録』、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろう』、といった日本でのヒット作は、韓国でも人気順位1,2を争う大人気作です。
2013年12月現在、韓国でラノベを刊行する出版社は8つあります。その中で最大手は、NTノベルです。
各出版社は日本のいい作品を輸入して売るために猛烈に競争しています。韓国は、ラノベ読者層が増え、日本のラノベに興味を持ってラノベを書こうと思う人も多く、日本語で書かれているラノベを買って読もうとする人もいるほど日本のラノベ人気は高くなっています。
韓国のラノベのサイズは120mm*180mmで、日本の文庫本よりちょっと大きいのが特徴です。
左が日本のラノベ、右がその韓国語版です。
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