活火山さんの質問 2013年03月17日
もう…やだ…マヂ、何なの? あのスレの人…
いい、いかんいかん!
どうも、活火山です。
前回返信してくださった方々本当にありがとうございます。
さて、今回は素朴な(?)疑問が沸いたので、またも意見をお聞きしたいなと思います。
ゲームやアニメ、映画などを見ていると、極稀に、ほんと~に稀にですが、
「どうしてこうなった!?」といいたくなるような奇想天外な物語の作品に出会うことがあります。
私の知ってる作品で例をあげると、ドラッグ・オン・ドラグーンとかです。
この作品は中世ヨーロッパ風の世界観を舞台にしながら、主人公は復讐鬼だったり、妹は近●相●願望もちだったり、仲間はガチでホモショタなおっさんだったり、夫と子供を失って食●鬼に目覚めて精神を病んだ未亡人だったりと、まさに……
「なんじゃあこりゃあ!?」
と叫びたくなるような作品なのです。
敵キャラはは顔だけが妹のラスボスや、巨大化した幼女、4メートルくらいの赤ちゃん(歯が生えてる……)の大群。
そして最期の戦いの舞台はなぜか新宿。そう! 現代日本に存在する新宿です! (大事なことなので(ry
と、奇想天外を通り越して、やりたい放題なきさえする作品なのです。
で、これを例に挙げて何が言いたいのかというと、
そういったものを計算で作り上げることは可能なのか?
そもそも奇想天外なシナリオとは何を意味するのか?
そして、奇抜・奇想天外なシナリオとは作品にとってプラスになるのか? という疑問です。
皆様の意見をお待ちしています。
●答え●
> もう…やだ…マヂ、何なの? あのスレの人…
それもう忘れましょうw
何だっけ、○ちゃん正麺のCMだったかな。「何だこれは……?」と「何だこれは!」の違い。あきれ果てるような荒唐無稽と目を見張る奇想天外。何でもアリだからって、加減を考えずにやらかしたら、キミこれはどういうつもりかね? とか言う上司のデスクの前で必死に言い訳を考える羽目になるし、逆に私が好きなSFの分野では奇想天外は一家に一台、必須です。
> そういったものを計算で作り上げることは可能なのか?
可能にするべく苦心するのだと思います。突飛なアイディアをストーリーにつなげる部分に計算が必要だと思います。> そもそも奇想天外なシナリオとは何を意味するのか?
私のような読者が欲しいと感じるものです。そうした需要を意味します。> そして、奇抜・奇想天外なシナリオとは作品にとってプラスになるのか?
いままさに活火山様がお書きになったアオリ文句が本の裏に書いていたら『ドラッグ・オン・ドラグーン』を買ってみようという気になる読者はいるでしょう。それだけでプラスです。ハイリスク・ハイリターンをとるかどうかということかな。
o.e.aです。DODは私も好きです。癖だらけでとっつきにくいゲームなのに、不思議な魅力があって離れらないんですよねえあれ。ビバ、狂気。ビバ、電波。
さて、質問内容ですが、このゲームを六割方作ったと言っても過言ではないディレクターのヨコオタロウさんはご存知でしょうか。初代DOD、DOD2を作った会社キャビアから離れて今はフリーでディレクターの仕事を承っているようです。DOD3はDODとニーアのスタッフが再結集して作ってるそうです。一旦離れたディレクターを呼び戻すほどですから、DODという作品の影響力がいかに強いかが伺えます。
で、このヨコオさんですが。『Nier』のインタビューを見る限り、あのような独特な要素を取り入れているのはヨコオさん本人の感性に大きく寄るようです。『Nier』でも「ゲーム中では描かれていないが、実はこういうショッキングなことがある」という、所謂裏設定が多くありますが、これはヨコオさんの"実際の世の中でもよくあるように、理不尽なことが降りかかるということも描きたかった"という考え方から取り入れたようです。
ほかにも"変質していくゲームを作りたかった"という意見からパロディとかオマージュが絶えなったりもしてます。更に更に、アクションゲームなのに「東方」のように弾幕を張ってくる敵とかいますがこれも"シューティングゲームの要素を取り入れたかった"らしいです。
そしてスレ主さんは『Nier』をプレイしましたでしょうか。していたとしたら全エンディングを到達したでしょうか。ネタバレになるので詳しくは伏せますが全エンディングを到達するのにはそれこそ奇想天外な"あること"をしなければなりません。これもヨコオさんのアイディアです。まさに鬼才。あるいは奇才。
で、ここまで書いた内容をそのまま読み取ってしまうと「結局は才能が全てなんだよ!」みたいなことで終わってしまいかねないので補足しておくと、ヨコオさんは自分の意見・考え方を惜しむことなく、どんな反対意見にも怯むことなく出しまくり、その結果として今でも支持し続けるコアなファンが着くDODという作品ができました。
これは作家においても大事な点です。自分が何を表現したいのか?何がしたいのか?これを全面的に出していくことが大事です。
従って、質問内容のうちの一つ「奇想天外なシナリオは何を意味するのか」とは、オリジナリティの塊のような作品だと私は理解しております。オリジナリティに溢れた作品とは、それだけで人を魅了する力を備える。そういうことを教えてくれた作品がDODなのではないでしょうか。……まあ鬱、電波シナリオですけどね。
「そういったものを計算でつくり上げることは可能なのか?」は、結論から言うと可能です。というかDOD自体、スタッフが狙いすました電波と鬱シナリオを作っているので確信犯です。ヨコオさんのやりたいことを受けて、じゃあ演出してやろうじゃないかと白い目向けながら作ったらしいですけどね(笑)。コツとしては、とにかく常識を裏切り続けることくらいでしょうか。
「奇抜・奇想天外なシナリオとは作品にとってプラスになるのか?」これは……少し白黒つけがたいです。
というのも、DODの評価然り、こういう作品は賛否両論になりやすいのです。かのバッドエンド症候群の虚淵玄先生の作品も圧倒的な描写力や燃える展開等とても魅力的な要素があるにも関わらず結構賛否分かれているくらいですし。かのまどマギも、嫌いな人は徹底的に嫌いなようです。特異な設定を生かす奈須きのこ先生や西尾維新先生も同様です。
でも作家とは、己の表現したいことを表現するのが仕事です。話が若干前後しますが、表現したいのなら賛否が分かれることなど気にせずに突っ走ってしまったほうが得策なのではないでしょうか。
以上、色々ツッコミどころがあるかもしれません。その場合は容赦なくツッコミ入れてあげてください。個人的に勉強になりますので。
では、この辺で。好きな作品の話なので長文になってしまいましたが。失礼しました。
ドラッグオンドラグーンが好きな人にここで出会えるとは……3がでるというのもあるでしょうか?
1の全クリ後、土下座をしたほど好きでございます。
好きな人見つけられて泣きたいです。
さて、私にとって答えられるものは少ないですが、
そういったものを計算で作り上げることは可能なのか?
できると思いますよ。ただ計算だけでなく、少しバカにならないとできないかも(おかしな言い方ですが)設定だけみれば「これおかしいだろ。ギャグじゃん」ってなるものでもストーリーをみれば「凄いな」となる作品って結構あるものなんで。
奇想天外なシナリオとは何を意味するのか?
それはどういう質問だが、わかりません。理解力なくてすいません。
まあ、でも自分がDODをプレイした感想を述べますと
「こんな理不尽な世界でもやっぱり絆があって、あきらめもせず、身が滅ぶまで足掻き続けるんだなー」と。
主人公と相棒の絆。赤さんが出てきてもまだ希望を捨てない主人公やいい子ショタやショタコン。一人だけあきらめる神官様。
説明だけみればギャグ。しかし、本編みればわかるでしょう。凄くおもいしろい。まさかショタコンが名言を言うと思わなかったです。
奇抜・奇想天外なシナリオとは作品にとってプラスになるのか? というと万人ウケしない分、マイナスです。おかしい、怖い、が一般人の感想かと思います。
私のように
「ばっさばっさ斬れるよ、ドラゴン操れるよ!(ドララー歓喜) 人ふっとんでくよ! 救いが無いエンディング最高!」なんて、ぶっとんだ人はなかなかいないと思います。
ち なみに私危ない人ではないですよ。DODにはゲームで求めてたものが全部あったんで。
なので、プラスは少ないと思います。でも万人ウケしない分、愛に満ちたファンが多くなるのも事実かも。
ただ、続きを作るとなると期待されすぎて物凄い批判を受ける場合が……2のように。それでもくっついてくのがファンの愛ですが。
まあ、DODを例に長々を書きましたがこんな感じです。参考になればよろしいかと。
あまりに奇想天外だと読者や視聴者を置いてきぼりにしてしまうことを恐れるゆえ、希少なのでしょう。
ライトノベルで言えば奇想であっても舞台に、読者たちが実体験している、あるいは近い過去に経験した学園生活が選ばれるのはそのためではないでしょうか。
ブギーポップシリーズはこれにあたると思います。
あるいは天外な舞台、ハイファンタジーな世界やはるかな未来、銀河で活躍する主人公たちは現代の中高生とさほど変わらぬ人物もしくは彼らが共感できる人物のことが多いと思います。
例えば『ミニスカ宇宙海賊』 (アニメはモーレツ宇宙海賊)
> そういったものを計算で作り上げることは可能なのか?
プロになる。あるいは、商品化を前提にするなら綿密な計算が必要な気がします。
奇想天外な物語は別に珍しい物ではないですよ。
昔話なんて、ほとんど奇想天外だし。
桃から赤ちゃんが生まれてあっという間に大きくなって、犬、猿、キジを操って鬼の軍団を壊滅させ、宝物を奪ってくるとか……
アニメでは、机の引き出しからネコ型ロボットが出てきたかと思うと、ポケットから、それまた奇想天外な道具を次々に出すとか……
もちろん、計算して作られていて、作品にとってもプラスになっています。
だけど、誰も奇想天外だと気がついていないくらい世間にとけ込んでいますよね。
どうも、トータスです。
DODは名前は知るものの、やった事が無いので何とも申し上げる事が出来ません。
ともあれ、奇想天外な物語で有れば、私としてはアニメのイクシオン・サーガでしょうか?
漫画版を見て、そんな感じなのかと見て見たら・・・
アレは何処へと終着点が来るのかでは全く訳が判らなくなってしまった。
ただ、何となくなのだが、目が離せなくなった。
笑えるのだが、物語りとしてはどうなのか、何がどうなって、何処へと行くのだろうかと・・・
計算尽くしなのだろう。
意味としては、兎に角巻き込んでしまう。
巻き込めば、容易には抜け出せなくなる。
抜け出せなくなったなら、その癖のある持ち味へと更に踏み込ませる事だろうか?
中毒性が強い、灰汁の強い、曲者なモノかと・・・
プラスかどうかで有れば、中毒になる程の熱狂をもたらすだろう事かな?
そこまで行かずに、早々に冷めた相手にとっては、ツマラナカッタモノかと・・・
私は気になってしまったが為に、何故か見る事に・・・最初は止めようと思ったのだが、気になってしまった。
この様に考えたので、参考までにどうぞ。
おぉふ。サラシナコハルです。よろしくお願いします。
ドラッグオンドラグーンと聞いては出てこないわけにはッ!
いや、三分の一くらい冗談ですが。
確かに奇想天外でしたね。
最初ラストの意味がさっぱり解らず、何度かやって「どうにか」理解しましたが……。
正直あのゲームは虎馬ですよ。えぇ、虎馬です。
「あぁ……あぁ! 私の赤ちゃん!」とか言い、突撃しちゃう感じはもう。救われない。
親友が狂っていく様、その最後の断末魔のような言葉は(実際断末魔だったのかもしれませんが)今も忘れらんないですし、本当に病んでいたのではないかと。
関係ない話が多過ぎますね。
突飛な話は正直キツイですよ。
王道系が好きなタイプなので、ついていくのがやっとでした。
ただ、その「ついていく」が、主人公が運命に飲み込まれていくというか、翻弄されているのを「一緒に体験している」感じでした。
うまく物語の中心を捉えつづけることが出来れば、奇想天外な話でもOKなのだと思います。
万人に理解してもらえる、共感してもらえる話を作るのは厳しいかなと思います。
しっかり話を作るという問題だけでなく好みもあります。
そして突飛であれば奇想天外というわけでもないですし、ただ訳が解らない話になる可能性があります。
どういう話を作るのかということ、そして奇想天外な話をどう入れていくかによって作品に影響を及ぼす度合いが変わってくると思うので、どういう物語がその作品にふさわしいかしっかり考えておかないといけないのだと思います。
剣と魔法のファンタジー世界にいきなりガンダ●とダンバ●ンと宇宙戦艦ナデ●コが出てきたら、どのファンタジーなんだと思います。(これはこれでちょっと見てみたいですが)
何も参考にはなりそうにないですが……ご容赦ください。
それでは。
> もう…やだ…マヂ、何なの? あのスレの人…
> いい、いかんいかん!
面白ければなんでもいいかな、なんつって。
もはやネタです。笑いましょう。
> そういったものを計算で作り上げることは可能なのか?
可能でしょうが、それを自然に見せようと思うとちょっと難しいかも。
> そもそも奇想天外なシナリオとは何を意味するのか?
ご自身でも仰られている通り「どうしてこうなった!?」と思える展開のことではないでしょうか。
まぁ、伏線によるところが大きいのではないでしょうか。後はこう、読者に与えているであろう印象と異なった展開を意図的に選ぶとか。
> 奇抜・奇想天外なシナリオとは作品にとってプラスになるのか?
受け付ける人と受け付けない人がそれぞれいるでしょうし、結局は読み手の好みになっちゃいますよね。
という、適当な回答ですみません。参考程度にどうぞ。
件のゲームを知らず恐縮ですが、奇想天外というのは、エンターテイメントの根幹と重なるものと思います。極論となりますが、エンターテイメントとは、他者の意表を突くものと、自分は考えています。
自分が奇想天外というワードで思い浮かぶ作品は、銀魂かな。知らない人はすいませんが。
人の心理として、予期せぬ事態に脆いというのがあります。
読み手に思い込みや先入観を与え、予想外の展開を持ってくる。
あるいは、ハチャメチャな展開やバカバカしい設定で、読み手に内心で「おいおい」と思わせる。
それらは読み手を作品に引き込む良い材料と機能します。
ただし、ちゃんと機能すればですが。
物語には、ある程度のハッタリが必要だと思いますので、奇想天外というのは、自分は読み手を引き込むための材料と考えています。
取り留めのない文ですいませんが、こんなところです、自分は。
どうも! 活火山です。
返信遅れまして申し訳ありません。
DODは確かにあらゆる方向に尖ってましたね。
その尖った部分が予想不可能な要素につながっているという意見。確かに一理あると思います。
一本の芯というのは、テーマのことでしょうか? 恐らくそうだと私は思いますが、夜霧さんはどうお考えでしょうか?
DODは確かに一般受けするような作品ではないかもしれません。
私もそう思いますが、逆に一般受けするような層とは違った層を狙った作品とも取れるような気がします。
それがマイナスなのかプラスなのか、こう考えてみるとよくわからなくなっちゃいますね。
返信ありがとうございました。
基本は「テーマ」ですが、まぁ大きな括りでの筋道とでも言いましょうか。
読者が理解しやすい環境がきっちりとしていなければ『奇想天外』ではなく『意味不明』になるのかなと、そう思うんですよね。
う~んなかなか上手く説明できないんですけどね。
DODは常人では理解の及ばない設定が多々あるのですが基本が『典型的な中世異世界』『典型的な剣と魔法のファンタジー』『世界を保つ封印と女神』『ドラゴン・ゴーレム・フェアリー等々の王道的かつ古典的なモンスター』と普通のゲーマーなら違和感も新鮮味も無い土台、故にすんなりと受け入れる事ができる。
しかしその内容が色々と尖ってて、最終的に『意外性の無い舞台なのに意外性の塊』みたいになってると思うんですよ。
ある程度ユーザーが理解できる、理解しやすい『一本の芯(テーマ・ストーリーライン・世界観)』が無ければ『意味不明』になるだけで『奇想天外』にならないのではないかと、そう思うんですよね。
う~ん、議題が議題なので、なかなか難しいですね。
では、失礼しました。
・奇想天外な作品を計算で作り上げることは可能なのか?
どうなんでしょうね……。
知り合いに奇想天外な作品を仕上げる友人がいたのですが、どう考えても素でやってました。
具体例を挙げていいのか分かりませんが、「50ページ以上のボリュームがあるのに、一ページにつき二人ずつ人物が増えていく。そして何の前触れもなく消えたり死んだりする」「批評会でキャラが多くて誰が誰か分からないと言ったら、続きでなぜかさらにキャラが増える」「でもなぜかストーリーの概要は掴める」という感じに……。
うちの文芸部ではある種、伝説になりました。
・そもそも奇想天外なシナリオとは何を意味するのか?
作り手が「やりたいこと以上の視点を持っていない」ことではないかと。
奇想天外な作品の特徴として『めちゃくちゃ素晴らしいところがある一方で、あり得ないくらいの欠点がある』という点があると思います。前述の友人の件を挙げると、『キャラは致命的にダメだけれど、設定・ストーリー構成は素晴らしい』かったですし。そういうことを分析すると『したいことに対して異常なまでに才能を注ぎ込んでいる』のと『それ以外のことに対して、重要度がとても低い』というのが挙げられるかな、と。
ある種、『選択と集中』の究極的な形だと思いますね。
・そして、奇抜・奇想天外なシナリオとは作品にとってプラスになるのか?
『ロイヤリティの高いファンを獲得できる点』と『作品執筆を継続しやすい点』ではないでしょうか。
そういった作品は短所ばかりが目について生理的に毛嫌いする人がいる一方で、良いところは良いので異常なまでに心酔ファンが生まれたりします。そういう意味で、ずっとついてきてくれるファンを獲得しやすそうだな、と。
それに加えて、書いている本人は『好きなことをやってるだけ』なので、どんな批判をされても絶対に揺るぎません。「あれだけ叩かれたら普通嫌になってやめるだろ……」と思えるくらい辛辣に当たられても、本人は楽しそうに執筆してました。『暖簾に腕押し』という言葉をそのものですね(良い意味でです)。
そこから僕は『上手くいかないといつまでも評価されない一方で、一度評価されてしまえば長く続く』というイメージを受けました。
総合して、奇想天外な作品と言うのはやはり『強烈な長所がある一方で、強い短所もある』ものだと思います。できる人は地でそういうことをしていくので、できない人が無理して計算的に作りあげる必要性はないんじゃないかな……というのが僕の意見です。