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atsukoさんからの質問
作家になりたいけれど、不安。 あの……私は今小学四年生なんです。 将来は作家になりたいとおもっています。 昨年、3回ほど作品をこちらのサイトに投稿してみましたが……−10点や0点ばかりでした。 小説のホームページを作ろうにも、ホームページ制作ソフトなど? を買うのを、 父が許してくれません。 どうすればいいのでしょうか? 忙しい中、すみません。(_ _) ●答え● atsukoさん、はじめまして。 大丈夫です。ぜんぜん不安がることはありません。 10歳くらいで、人を感動させるような大作を作るなど、 夏目漱石や手塚治虫、ウォルト・ディズニーでも無理だったと思います。 作家の粕谷知世さんなどは、なんと13年にも及ぶ長い投稿生活の末、 『クロニカ』という作品で第13回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビューを果たしました。 13年といったら、相当長い時間ですよね。 下積み無しで、いきなり最初からうまくいくなんて、どんな世界でも有り得ないことです。 評価が、−10点や0点ばかりだったということは、-30点や-50点は無かったということですよね。 ということは、小学生の段階で、 すでに小説を描くための基礎的な能力は身に付いているのでしょう。 中学生、高校生、大人の作品と同列に比べられてのことですから、かなりすごいことです。 逆に、小学四年生の段階で、みんなから好評価を受けてしまうと、 才能があるとうぬぼれて努力を怠ってしまう危険がありますので、ちょうど良いことだと思います。 今から地道な努力を積み重ねていけば、将来はきっと有望ですよ。 私は高校卒業してからまともに小説を描くようになったので、 もっと早く始めていればなぁ〜と、ちょっと後悔しているような口です(汗)。 また、ホームページの開設は急ぐことではありません。 お父さんは、おそらくホームページ制作ソフトを買うことに反対しても、 本を買ったり、読んだりすることには反対しないでしょう。 今はインプットの段階と考えて、どんどん本を読んでみてください。 図書館から本を借りてきてもイイし、お父さんに頼んで、買ってもらってもいいです。 そうやって膨大な本を読んでおくと、小説の腕が知らぬ間にレベルアップしています。 これは間違いないです。 小説の勉強の基礎は、なににおいても本を読むことだからです。 アイディアは無から生まれるのではなく、既存のモノが組合わさって生まれます。 そのため分野に関係なく膨大な知識を得ることが、アイディアを授かるための条件です。 たくさんの知識を身につければ、それらが頭の中で知的化学変化を起こし、 今までになかった発想を生みます。 読書によって得られる知識が多ければ多いほど、視野が広がり発想がふくらむのです。 また文章力というのは読書量に比例します。 多くの本を読んでいる人はその分、日本語を自分のなかにストックしていますので、 いざ文章を書くときスムーズにできます。 文章を書く能力を身につけたいのであれば、まずは本を読まなくてはなりません。 読書は野球で言えば、バットの素振り練習や、体力トレーニングみたいなものです。 野球部に入部したての一年生は、最初、ゲームには参加させてもらえずに、 延々とこういった基礎練習をやらされるそうですが、ちゃんと意味があるんですね。 こういう基礎的なトレーニングをおろそかにしている人は、スタープレイヤーにはなれません。 読書経験をたくさん積んだ後に小説サイトを立ち上げれば、きっと人気サイトに育つと思います。 小説を書くのは好きだけど、読書はあまり好きじゃない、 という人はいっぱいいますので、そういう人たちを一気に抜き去ることができますよ。 一見遠回りに思えるかもしれませんが、実は、これが近道なのです。 地道に努力した人には確固たる実力が備わるので、 才能や運に頼っているような人より、はるかに強いです。 だから、なにも不安がることはありません。 どうかがんばっていってください。 |
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