第4研究室 創作に関するQ&A 117P | トップへ戻る |
かずのんさんからの質問
 主人公のいじめ方。
 
 こんばんは。
 久しぶりに質問させてください。

 今書いている話のヒロインが、いわゆる社会的弱者と呼ばれる立場にいます。
「世界を一度滅ぼした女神とその眷属は、みな黒髪をしていた。
 激戦の末女神は封印されたが、いつか蘇り、再び世界を滅ぼすだろう」
 と教える世界的宗教の影響で、暗い色の髪をした人間は忌み嫌われ排斥される、
 という運命にあります。
 そんな中、ヒロインは黒目黒髪という忌色を持って生まれたために、酷い目に遭います。

 そういう設定を作っておいて何ですが、私は割と平和主義のようです。
 いわゆる「キャラクターいじめ」というのが苦手です。
 話はハッピーエンドが基本だと思いますし、
 アンハッピーエンドでも希望がないのは嫌いです。
 ホラーやスプラッタも苦手です。
 ヒロインの味方についてくれるキャラクターと話の冒頭で合流したせいもあると思われますが、
 この間書いた話も、ヒロインの追い込み方が甘いように思います。 
 こういう話の場合は、逆境のヒロインがそれを跳ね返すところに醍醐味があるので、
 場合によっては徹底的に追い込む事も必要だと思います。
 ですが、なかなか思考が追いつきません。

 主人公を虐める場合、どんな追い込み方があるでしょうか?
 妙な質問&長文失礼しました。


● 答え ●

静寂さんの意見
 童話の原作を読むと、いじめについては多々出てきます
 シンデレラを例にとって見ますと

・母の形見を奪う
・服を剥ぎ、裸で散歩させる
・灰の中に豆を撒き、それを2時間以内に全て拾わせる
・灰の中で寝かせる
・性的な屈辱を与える

 まぁ、これくらい出せば十分でしょうか?
 ちょっと酷いものを出すと

 黒髪であるというだけで補導され、拷問を数時間に渡って与え、気を失った時点で放り出す

 不恰好なアクセサリーを取り付け、動くたびにそれがきつくしまって(棘などが食い込んで)、
 痛みのあまりに歩くこともままならない

 こういったものでしょうか?
 今の2つは即席で考えたものなのですが
 下の方は「人魚姫」に基づいていたりします
 そんなことはどうでも良いのですが
 とにかく、少しでもお役に立てたのなら幸いです

 以上、矢神でした。


静寂さんの意見
 かずのんさん、初めまして。
 ホラーもスプラッタも好きで、書いていると主人公死亡というパターンに、
 いつのまにかなってしまう静寂です。

 「いじめ」というよりも「拷問」「精神破壊」に近いですが、好きな人を目の前で弄り殺す。
 とか、暗く狭い部屋でただ必要最低限の食事のみ与え続ける。
 
 調べるのが辛いかもしれませんが、
 実際にあった魔女裁判関係を参考にするのもいいかもしれません。

 そういうような世界観なら魔女裁判に似てるような気がします。
 とりあえずぱっと思いつくのはこれぐらいでしょうか。
 参考になったかはわかりませんが、これにて失礼します。


渡部さんの意見
 どうも、実際にいじめにあった経験のある渡部です。
 ど素人の個人的な意見ですが……今回はやや自信があります。
 さて、いじめ方ですが、

@主人公の人格そのものを否定する
A露骨な陰口を叩く
B直接暴力に訴える
C主人公に関する根も葉もないデマを流す
D悪い事柄全てを主人公のせいにする
 
 ……等など、主人公を精神的に追い込むようにすれば、それなりに悲惨な事になります。
 特に危険だと言えるのは@でしょう。
 人格そのものを否定されたら本編に展開が望めなくなるかもしれません。

 以上、いじめ体験者からの蛇足的な駄文でした。
 これで失礼します。


但馬晴さんの意見
 こんにちは。
 差別問題とかモデルにしたらどうかなと思ってこういう掲示板に書くことじゃねーな、
 と思い直してしまいました。
 現在の日本にも結構あると思いますが……例えば、

・住むところを制限される。
 これは法とかではなく住民感情によって、です。欧米の方が色濃いですね。
 日本人街や中国人街、スパニッシュ街なんかはこういうのが一因で生まれました。

・社会的保障が制限される。保険や仕事や教育を受けられにくい。
 社会的保障は中世から国を治めるのに重要なポイントになっています。
 税金が民のために使われるようになってからある差別なので、
 (アテネでしたっけ)かなり昔からの話です。
 
  ……なんか難しい話になってきたので少し目線をかえて。
  私が小学生の頃なんかは親に
 「あの町に住んでる子とは遊んではいけません」とか言われてましたよ。
 そういう子は今思うと比較的汚い格好していたので、遊ぼうとは思いませんでしたが、
 中には友達もいましたね。
 中高ぐらいになるとそんなこと気にしなくなりましたが。

 いじめ、つまり大勢が少数を排斥するという感情は、
 実は人間のプリミティブな感情だと思います。

 
 はやい話、学校などであったいじめと根っこは同じかと。

 いじめ方よりそういう集団心理の方が重要じゃないでしょうか?

 そこさえしっかり書かれていればパン一つ同じ物を売ってくれないという行動でも
 「いじめ」と理解できると思いますよ。


Raiさんの意見
 はじめまして。Raiと申します。
 他の方が的確なアドバイスをなさっているので、
 私は少し違う面から意見を述べてみたいと思います。

 私はヴィジュアル系の音楽を聴いているときにネタを思いつくのですが、
 聴いているジャンルのせいか、暗い話がガンガン浮かびます。

 ヴィジュアル系では、比較的暗い・グロイ・デカダンスな内容のものが多いので、
 歌詞を見るだけでもヒントを得ることが多いですね。


 とは言っても絶対聴け! と薦められるものでもないと思うので、
 もし親しい方の中にヴィジュアル系好きな人がいたら、借りてみるといいかもしれません。
 受け付けられるか否かはともかく、ヒントになる部分はかなりあると思いますよ。
 好きと言ってる私が見ても「よくこんな暗いの思いつくな〜」というのが結構あるので。

 果たして参考になるのかどうかは分からないのですが、
 こういうものを参考にしている人間もいるんだな、と思っていただければ幸いです。
 それでは失礼いたします。


くさかべくろのさんの意見
 はじめまして。
 横から失礼します。

 キャラクターを愛することは大切なことだと思います。
 きっと、かずのんさんの優しい性格が、
 自ら生み出した主人公を手荒く扱うことをためらわせているんでしょうね。

 でも、それらのキャラクターたちは作者だけではなく、読者にこそ愛されなければなりません。

 読者に共感され、キャラの喜びや悲しみにシンクロしてもらうためにも、
 作者はキャラクターを苛めなければいけないのです。
 キャラクターの苛めかたにはいろいろあります。

1 理不尽な理由で攻撃される
 今回の例で言えば、黒目黒髪を理由に差別され、石を投げられるということです。
 その理由が理不尽であればあるほど「主人公の正しさ」を逆証明する効果があります。

2 助力してくれる人物に捨てられる
 作者は物語の中で、孤立無援な主人公に、
 救いの手を差し伸べてくれる人物を登場させることができます。
 作者がさらに主人公を苛めたいと思うなら、この「たったひとりの味方」を死なせるか、
 裏切らせるか、少なくとも離れ離れにすることです。
 希望をうちくだかれた主人公はショックを受け希望を失いかけますが、
 それによって読者を同情させ、物語に「これからどうなるんだろう」
 という緊迫感をもたせることができます。

3 圧倒的に優れたライバルに見下される
 主人公の前にライバルを出現させ、主人公の欠点や弱さを的確かつ徹底的に
 こき下ろすのも主人公苛めの方法のひとつです。
 理屈の上ではライバルの指摘は正論で主人公は反論の余地もないのですが、
 人間はだれでも弱い部分と邪な部分は持ってるものなので、そうした後ろ暗さが共感を呼びます。
 今回の例で言えば、たとえば、主人公が心の底に抱いているであろうコンプレックス、
 己の弱さや能力の至らなさを「差別」のせいにしてしまうのを、
 ライバルに指摘させてみるといったことです。

4 主人公が間違った判断を下す
 主人公苛めは受動的なものばかりではありません。
 作者が主人公に愚かな判断と行動をさせることでも苛めは可能です。
 読者の多くも主人公のバカさ加減に苛立ち、やきもきするでしょうが、
 そうした「じれったさ」も実はキャラと読者のシンクロ現象なのです。
 愚かな決断は当然最悪の結果をもたらします(それによって読者の苛立ちも紛れます)が、
 主人公はそこから多くを学び、成長してゆくことができます。

 ぜひ主人公に愛のムチをふるってみてください。


矢神倖千さんの意見
 みなさん様々な意見を述べられていますね
 僕の考えもつかなかったようなものが、それはもうわんさかありました
 さて、今回の発言はアドバイスとなるのかは少々疑問なのですが、まあお聞き下さい

>世界を一度滅ぼした女神とその眷属は、みな黒髪をしていた。
>激戦の末女神は封印されたが、いつか蘇り、
>再び世界を滅ぼすだろう

 つまりこれは世界創造の物語と捉えられますね。
 そしてこれがその世界を支える教えとなっているわけです。
 言ってしまえば、大宗教の世界ですね。
 それはもうキリスト教よりも勢力が強く、世界全てを覆い、
 ほぼ全ての人がそれを信じ、それに従って生きている。

 ここから何が言えるか。
 それはつまり、「黒髪は災いの元である」ということが常識なのです。
 常識だから、黒髪を追い払う。
 良い例がゴキブリですね。
 人はゴキブリを見ると、徹底的に退治しようとします。
 ここでの黒髪と全く同じなのです。
 別に、ゴキブリが世界を滅ぼすというわけではないのですが……

 さて、僕は今「常識」と言いました。
 それだけなら、何も虐められることなくヒロインは殺されてしまいます。
 そこでヒロインを生かすには何が必要か。
 つまりそれは人間の欲です。
 人間誰しも、心の奥底にサディスティックなものを持っています。
 (逆にマゾヒスティックな部分もありますが)
 相手が嫌がれば嫌がるほど、そのサディスティックな部分は膨らんでいきます。
 つまり、このような形になります。

 黒髪だから軽い気持ちで虐める。
   ↓
 黒髪の娘が嫌がる。
   ↓
 面白いからもう少し虐める。
   ↓
 黒髪の娘はさらに嫌がる。
   ↓
 もっと嫌がる様子を見たくて虐めがエスカレート。
   ↓
 ついには無反応になる。
   ↓
 それにいらつく。
   ↓
 虐めの内容が残酷になる。

 まあ、よくあるパターンではありますがね。

 虐めるという行為の意義は、「サディスティックな欲を満たす」ことです。
 これを意識すると、少しは虐める側の描写もうまくなり、
 虐めの内容を濃くすることが出来ると思います。


 ……非常に心痛むことではありますけどね
 では、長々と失礼しました。


ペットボトムさんの意見
 矢神倖千さんの様に文化的、心理学的考察を加えたような発言は出来ませんが、
 参考にしてください。

 「蒼き流星SPTレイズナー」というアニメがあるんですけど、
 その主人公、アルバトロナル・エイジ・アスカは、
 アニメ史上5本の指に入るんじゃないかと思うほどひどいいじめられキャラです。
 彼は異星人「グラドス人」と地球人のハーフなんですが、 
 グラドスの地球侵攻を知らせに地球にやって来た少年です。
 エイジはこんないじめを受けてました。

@裏切り者の混血児ということでグラドス軍の攻撃を受ける。
A地球人に話を信じてもらえず、監禁される。
B真実である事がわかっても彼を信用したコズミックカルチャークラブのメンバーを除き、
 事あるごとにいじめられる。
C愛機のSPT(ロボット)レイズナーのV−MAX(レイズナーの特殊能力)発動の所為で、
 彼の姉の婚約者・ゲイル先輩が死んでしまう。
Dその事を恨んだ姉とゲイルを慕っていた部下の執拗な追跡を受ける。
E米ソの冷戦において取引材料にする為、アメリカ軍に拘束される。
F地球がグラドスに占領されて、各地を放浪する羽目になる。
G地球のゲリラになるも、そこでも嫌味を言われる。

 もっとたくさんあるのですが、きりが無くなりますのでこの辺で。
 このお話、主人公のいじめ方の教科書みたいな作品なので参考にしてみてください。では。


煉さんの意見
 始めまして。やや遅いレスかとは思いますが、私なりの苛め方を発言させて頂きます。
 さておき、黒髪黒目の少女を苛める。追い込むと言うのであれば、
 僕はとりあえず、目と顔を焼きます。

 やはり女性を苛めると言う事であれば、顔を傷つけるのはトップクラスに酷い話です。

 世界観的に黒髪黒目が露骨に差別されるようですから、その原因となる部分を攻撃するのは、
 一つの基本だと思います。
 黒目ならば目を潰す(差別に耐えかねて自分からしてしまうと言うエピソードも考えられます)。
 黒髪ならば断髪、剃髪、染色、脱色などが考えられるでしょう。
 そうして考えた上で、一番酷い話は、
 『全身に傷の残るリンチを受けた上で、松明等を使って目を焼き潰す(ついでに顔も焼ける)』でした。
 皮膚を焼いた傷は、長期間ケロイド状になって残ります(一生モノの可能性もあります)。
 過去の話としても、十分悲惨なエピソードになるでしょう。
 過去の話にするならば、同時に剃髪や断髪を受けていたとする事も十分に可能ですね。
 ややステロタイプですが、仮面や化粧で傷を隠すヒロインと言うのは、
 それなりにアリと言えるでしょう。

 自分で考えといて何ですが。ちょっと酷すぎますね……
 まぁ、参考までにと言う事で。

 別の考え方ですが、単純に『文章力を上げる』『詳細に描写する』と言うのも、一つの手です。

 変な話ですが、単純な暴力であっても、歯や骨の折れる音、痛み、うめき声や悲鳴、
 そんな部分を事細やかに描写するだけで、読んで居る側にかなりの衝撃を与える事が出来ます。
 
 強く殴られると、脳や耳が一部情報への反応を疎かにするため、
 『罵声が聞こえても内容が理解出来ない』類の描写をするのも手です。
 あるいは、事後にヒロインを一人にして、何か(炎等)を凝視させ、
 じっくりとその時の事を思い出させたり、ヒロインなりの考え、嘆き等を描写するのも手でしょう。
 これらの手法は、『その時の肉体の痛み』『事後の心の痛み』を、じっくりと読者に流し込み、
 共感させるための手法ですが、書いてる側もかなりの痛みを伴う諸刃の剣です。
 もし使うなら、ある程度の覚悟とイメージを持って望んだ方が良いでしょう。

 それでは、ダラダラと長文失礼いたしました。


但馬晴さんの意見
 こんばんはです。
 世界的宗教の影響で排斥される……となると、
 現実でも宗教が絡むと残酷なことが平気で行われたりしますので、
 黒目黒髪の人々が虐殺される、ということも考えられます。
 これは負の方向へ振り切れてしまっているので、書いていて辛くなると思いますが……


美紗さんの意見
 こんいちは、美紗です。
 思うところがあるので激辛でいかせて頂きます。
 虐め方がわからないならば、書くべきではないと思います。
 一番、精神的に主人公を苦しめるので手っ取り早いのは、
 主人公にとって一番大事な人を殺すことでしょう。

 が、こういうことは、自分の中からでてきたものじゃないと、
 悲しさとか、切なさって伝わらないと思います。

 
 想いが篭っていなければ、ただただ、陳腐になっていくだけです。
 歴史などを勉強してみて、自分でテーマを探すことをお勧めします。


カイトさんの意見
 こんにちは。
 指南とかたいそうなことを出来る自信はないので、僕が今やってるやり方を載せようと思います。

 その主人公が受けてる虐めというのが、「何をやっても上手くいかない」というものです。
 
 主人公(面倒なので以降A)は名門の家の生まれですが、例によって落ち零れです。
 そのせいで色んな人から色んな虐めを受けます(ここまでがあらすじ)。
 そしてAはとある目的の為(世界の命運にかかわるが、話すと長いので省略)に奔走するわけですが、
 誰からも認めてもらえません。
 それどころか今まで以上に白い目で見られ、虐めもエスカレートする始末。
 それでも諦めず走り続け、協力者も出来るのですが、
 今度はその仲間にまで虐めの矛先が伸びることに。
 迫害といっていいくらいの周りの反応にも耐えて、A達は行動し続けるのですが、
 人々の偏見の前に救うはずだった世界そのものを敵に回すことになってしまう。

 ダラダラと並べてしまってすいません。
 正直面白いのかかなり不安な作品からの引用ですので無視してくれてもかまいません。
 でも、参考になればとても幸いです。

萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

 携帯版サイト・QRコード
  
第4研究室は小説を書く上での質問・悩みをみんなで考え、研究する場です。
質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。
質問に対する意見も募集します!
投稿されたい方はこちらの意見投稿用メールフォームよりどうぞ。
HOME|  第1| 第2| 第3| 第5| 鍛錬室| 高得点| CG| 一押| 資料| 掲示板|  管理人| 免責| リンク| メール|