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空の名前
見上げた空に、日の光の中に、そして降り注ぐ雨の中にもある。 天候や季節を表す豊かな日本語を300点余りの写真とともにまとめたフォトミュージアム。 光琳社出版1992年刊の新装版。
『雲の章』『水の章』『氷の章』『光の章』『風の章』『季節の章』の6章に別れています。 『雲の章』 雲に関する名前です。主に雲の形から名付けられていることが、よく分かります。 途中、空のどの辺りにどの雲が出るのかを纏めた表や、風雨の兆しについても書かれています。 『水の章』 雨や霧に関する名前です。 所々、蕪村や一茶、芭蕉などの詩を引用し、趣のある章だと思います。 内容がほんのりと春から冬へ変わるので、季節の流れも感じられます。 『氷の章』 氷に限らず、雪や霜についても書かれています。 霙、霰、雹の違いも載っています。 『光の章』 朝焼けや夕焼け、虹、太陽など、光に関する章です。 とても短いのですが、昔の人の考え方についても考察していて、興味をそそられます。 『風の章』 昔ながらの東風や、嵐の種類の他、風力階級ごとの風の名称についても書かれています。 聞き慣れた言葉は、少ないかも知れません。 『季節の章』 春から冬にかけての言葉です。 二十四節気と雑節の説明もあります。 昔の月の名前(卯月、如月など)については書かれていないことが残念です。 細かく説明され、雨一つ、雪一つにも、色々あるなぁと思い知らされました。 多くの詩や俳句が引用されています。 本書は、言葉が美しいのは勿論、写真も美しいです。 眺めているだけでも、結構面白い。
必要な情報だけ欲しい人には、あまり向かないかも知れません。 たまに投げっぱなしです。調べろってことですかね? また、比較的難しい言葉が多いので、語彙は増えますが、 あまりライトノベル向きとは言えないかなと 思います。 むしろ説明の方を参考にしてくださいな勢いです。 『空の名前』のご注文はこちら >>> |
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