領土を拡大するとともに各地の甘味をも手中に収めたハプスブルク家。世界に君臨したロイヤルファミリーが愛したスウィーツとはどんなものだったのか。巻末にはハプスブルク家秘伝のレシピを再現、皇家の味をご家庭で。
既に投稿した『ハプスブルク家の食卓』(新人物文庫、関田敦子)(以下『食卓』)の姉妹編です。
『食卓』の「第三章 華麗なる宮廷菓子」で取り上げられた菓子を集中的に取り上げています。特筆すべき内容は、以下の2点です。
1、一部の古写真を除き、ページはオールカラーである。『食卓』では文章主体だったが(それでも不足はないのだが)、『お菓子』では写真が豊富。そのため、菓子の形はもちろん、色までも明確なイメージを持つことができる。また、皇族(肖像画を含む)・街並み・宮殿・別荘・カフェの写真も載っている。
2、『食卓』では本文中に書かれている菓子のレシピが、巻末にまとめられている。そのため引きやすい。
ウイーンのカフェ文化についても書かれています。ですから、貴族や政治家、画家・文士・音楽家などの文化人の社交場を考える際にも役立つのではないでしょうか。
また、コーヒーやココアについても詳しいです。
副題が「プリンセスたちが愛した極上のレシピ」ですが、甘党の男性も結構出てきます。ですので、男女を問わず、甘党キャラ作りに役立つ1冊です。
欠点と言うほどではありませんが、『食卓』と内容が半分程度重複していることを指摘しておきます。
また、出てくるカフェや菓子名はドイツ語等現地語のスペルも併記してほしかったですね。ハプスブルク家御用達のカフェの紹介もあり、ガイドブック的要素もありますから。ちなみに、『食卓』ではレシピが載っている菓子の半分程度はドイツ語が併記されていました。
「この写真はカラーにしてほしかった」というのはありませんが、皇妃エリザベートが愛したスミレ菓子は写真が少なかったですね。特に、スミレのアイスクリームやシャーベットは載せておいてほしかったです。
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