15世紀の「大航海時代」は、地理上の発見、交易や異文化との接触により、世界に大きな変革をもたらしました。本書は「コロンブス」「マゼラン」など幾多の冒険者たちの人生を追いながら、大航海時代の全容を明らかにしていきます。
西洋ファンタジーで、「海洋冒険モノ」に役立つ1冊を紹介します。
大航海時代が始める15世紀中ごろ〜太平洋探検が盛んだった18世紀中ごろまでの、ヨーロッパの探検航海を取り上げています。また、「未知の世界から突然来た人々(ヨーロッパ人)」に対する、アフリカ、アジア、新大陸の人々の反応も、わずかながら記述されています。
そのため、このころのヨーロッパ人の世界地理観がよく分かります。
エンケリ航海王子やコロンブス、マゼラン、キャプテン・クックといった探検家のエピソード。海、アフリカ、アジア、新大陸の神話や迷信、伝説。こういったものに、事欠きません。
また、「船舶と航海術」の章では、大航海時代が中心ですが、古代〜19世紀までのヨーロッパの帆船、目標物のない大洋航海術(特に星で船の位置を知る方法)、乗組員について、書かれています。
探検家や船乗り、帆船を出すのであれば参考になる1冊でしょう。
まず、指摘するのは、この本が「未知の土地への到達」が主であることです。そのため、到達先での交易や植民地経営に関しては、それと比べると、かなり印象が薄いですね。
また、「海洋冒険モノ」といえば、海賊が付きものでしょうが、有名海賊の名前が出てくる程度で、大したことは書かれていません。
乗組員の船内生活については割合簡単な記述にとどまっています。もう少し、掘り下げても良かったのではないでしょうか。
時代の流れがつかみづらいですので、年表を付けてもらえるとありがたかったのですが。
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