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パラサイトムーン
人の周囲にその人物の感情の“色”が見える高校生―希崎心弥。 彼は幼なじみ、露草弓の初めての里帰りに同行することになり徒帰島に向かう。 無事に祖父との初対面を済ませた弓であったがやがて二人にとって恐るべき事実が明らかになる。 実は島には「波谷様」と呼ばれる信仰の対象がおり、 そしてその『神』は信者に特別な力を分け与えていたというのだ! さらにこの世に迷宮神群と呼ばれる神々がおり、 その眷属と神々を狩る者たちの間で凄絶な争いが今も続いていること、 そして心弥自身の他人の感情の“色”を読みとる能力もまた、 その神群の一人からもたらされたものだということを知った心弥は……! 第7回電撃ゲーム小説大賞“金賞”受賞の渡瀬草一郎が紡ぎ出す新神話、開幕。
舞台は現代日本で、クトゥルーがモチーフとなっていて、 なんだかよくわからない化け物とか出てきます。 渡瀬草一郎作品といえば、『空の鐘の響く惑星で』が有名ですが、 僕は断然『パラサイトムーン』を推します。 空鐘がブレイクしてなぜ寄生月がこうもマイナーなのか疑問なのですが、 空鐘を読んだことがあるならば、是非パラサイトムーンも手にとっていただきたい。 空鐘とは違った魅力があります。 現在1〜6巻まで刊行されていて、なんとなく1〜3と4〜6とで区切れます。 1〜3巻は、ある意味導入部分。 何も知らなかった少年少女が迷宮神群に関わる事件に巻き込まれていくのですが、 心情描写がしっかりしていて感情移入がしやすく、 葛藤や恐怖、怒り、悲しみがリアルに感じられます。 主人公が何も知らないからこそ、読者も同じ視点で感情や謎を共有できると思います。 4〜6巻は、異能者の組織「キャラバン」に深く関わる話です。 1、2、3巻と、一応独立していた前半と違い、4〜6は続きものです。 実験室の子供と呼ばれる、人体実験の被害者たちの視点で描かれ、 強い絆のもと、さらわれた仲間を組織に逆らい助け出すために奔走する話です。 異能者どうしの戦闘シーンや、身内の絆が見所でしょうか。 1〜3巻では視点が巻き込まれた被害者でしたが、4〜6巻は読者が手に入れた知識を生かし、 今度は内実を知る者として、自分が関係者になったかのような気分で物語りを読み進められます。 見所はいくつもあるのですが、話し始めたら素面でも3時間くらいぶっ通しで話せるので絞ります。 一つは異能者。迷宮神群によって、望まずに与えられた異能。 異能といっても炎や水を操るなどといったありきたりなものではなく、 体中から鉄が滲み出たり、相手の感情が色として見えたりと一風変わったものです。 それを駆使した戦闘シーンはなかなかの見所です。 能力の代償に副作用があったりと、他とはちょっと印象が異なります。 異能者によっては外見が変わってしまったり、それを秘密裏に診る医者など、 本当に異能があったならこうであろうという描写が現実的だと思います。 二つめは、これは言葉では上手く言い表せないのですが、共同体感。 仲間の絆や、組織内の雰囲気、そういった共同体の空気が魅力的です。 是非読んで感じてください。 一部の人にはそれが馴れ合いだと気に入らないかもしれませんが。 最後に、これは物語の内容とは別ですが、文章がとても読みやすい。 変な癖が無く、それでいて描写はしっかりしています。僕の理想の文章です。 文章を書く人にとっては参考になると思います。 このパラサイトムーンは、迷宮神群という一本の線の上を、 それぞれのキャラクターの人生という線が交錯し、 その交点の一部分の物語だと僕は思っています。たった六冊で終わってしまうにはもったいない。 できるだけ多くの人に読んでもらいたい。そして続きを出してもらいたい作品です。
名前だけは初期から出ていて、その立ち位置から人物をイメージしていたのですが…… 初登場はしびれました。 あとは女の子がみんなかわいいですね。ネイとかフローラとか詩乃とか。 それと、渡瀬作品といえば幼馴染みです。
一応は六巻で終わっているのですが、知りたいことや、出てきていないキャラが沢山です。 読み終わった後に「続きは!?」って感じになります。 それと、欠点ではないですが、癖のない読みやすい文章が、 逆に言えば『灼眼のシャナ』のような癖のある、 パンチの効いた文章が好きな人には物足りなく感じるかもしれません。
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ぱんほー!
報道写真家を目指す少年・五色将角が荒廃したドイツで出会ったのは、 一見すれば超美少女、しかし実態は傍若無人でかんしゃく持ちのちびっ子戦車長ヒルデガルドだった。 特ダネを得るため、ヒルデの部隊に入る将角。 そんな折、「幽霊戦車」の正体を探る任務を受けたのだが…。 ゆうきりんが贈る本格美少女戦車アクション(?)、開戦。
戦車。ラブコメ。ロリータ。 です。 時代背景は第二次世界大戦後のドイツ。(なかなか珍しい) ストーリーは、 可哀想なショタジャーナリストが命かながら戦車に乗り込んで、 女の子たちに邪魔がられながらも成長していくという感じ。 著者はなかなかの文才の持ち主です。 所々、専門用語など出てきますがスラスラ読めちゃいます。 ゆうきりん先生には今後期待です。
ごっつい名前ですが16歳の女の子。戦車の中では指揮官です。 ホットチョコを飲んでいる時の子供っぽいところがたまらn((
表紙に騙されて買ってみたら、 中の挿絵を見て驚愕・・・
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あれ!? その小説、もしかして105円で売られていない? |
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