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スターライト だんでぃ
日本一の固ゆで男、鳴海甲介。通称ボギー。 開拓者擁護局の、"優秀な"調査員である彼は、 辺境の植民星で畑のジャガイモが枯れた原因を究明するために、宇宙船に乗り込んだ。 ところが船には同乗者がいた。16歳の少女兼密航者、その名もジギー。 この娘にはさんざん振り回され、目的の星ではミサイルに撃ち落とされ、 おまけに世界征服をたくらむ悪の秘密結社『ブラック・ハンド』に命を狙われ…… ボギー、一体どうなる。コバルト文庫で大好評を博したシリーズ第一作。
現在のラノベ作家さんの中には、火浦氏の影響を受けたと思われる方が、 大勢いらっしゃいます(インタビューで、パクってますと公言された方もいらっしゃるくらい)。 御本人曰く「日本一のスチャラカSF作家」とのことで、内容はかなりスチャラカ。 1センテンスが短くて、なおかつ表現がライトで、とても読みやすいです。 しかし、SFとしての設定は結構しっかりしています。 改行のタイミングや、文章の視覚的効果の使い方など、 ラノベを書く上でとても参考になる作品だと思います(その方の書きたい物にもよると思いますが)。 SFは苦手……と思われる方も、入門書としては、良書だと思いますので是非!
美形の悪役というオイシイ役どころなのに、デカ口開けてジャガイモを頬張る姿が(笑)
三冊で止まっているのを何とかして欲しいです。 あと、少々オタク向けな感じがしないでも……
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スプライトシュピーゲル
蒼い空を翔ける三色のライン。 紫の少女―鳳/アゲハ。蒼の少女―乙/ツバメ。黄の少女―雛/ヒビナ。 近未来のウィーン、ミリオポリスと呼ばれるその都には、あらゆる言葉が飛び交い、 人々はさまざまな神を信じ、そして、くだらない争いに巻き込まれ命を落としていた。 日常の間の中で―。 そんな、混沌の中で生きる三人の少女たちがいた。 機械化された身体を持ち、最新の官給品として、敵を貫く弾丸。「炎の妖精」たち。 地下深く静かに流れていた泥流・テロが顕在化した時、三人の弾丸に、命令が下る。 敵を貫け! 破砕せよと。 これは、天に唾をしながら、未来をあざけり、日々を生きる妖精と呼ばれた少女たちの物語。
そして文学の新しい可能性を開きうる(と言ったら大袈裟かもしれませんが)独特の文体。 その全てが絡みあって、凄い作品を生み出しています。 それぞれ壮絶な過去を抱えた三人の少女・鳳(アゲハ)・乙(ツバメ)・雛(ヒビナ)の三人が、 近未来のウィーン(作中では「ミリオポリス」と呼ばれていますが)を舞台に、 特殊兵科・MSS遊撃小隊<フォイエル・スプライト>としてテロと戦っていく、と言うストーリー。 時には考えさせられる内容もあったりと、結構中身は重厚です。 主役の三人の人間関係やそれぞれのあり方も三者三様、個性的で面白いですし、 彼女達を取り巻くキャラクターも個性がたっぷり詰まってます。 そして極めつけはアクションシーン。 少女達が「特甲」と呼ばれる特殊な機械義肢を用いて、しかも空中で戦います。 これだけでワクワクしませんか(笑) そのスピード感あふれる文章は素晴らしいの一言ですが、 さらにそこにもうひとつとんでもない工夫を施すことで、 多分誰も読んだ事のないであろうアクション描写が完成しています。 それがどんなものなのかは読んでみてのお楽しみ、ということで。
お姉さんぽい理知的さと、時折見せる過激さのギャップが面白いです。 冒頭でいきなり度肝を抜かれる事間違い無しです。 もう一人は、MSSの補佐役を務める少年・冬真。 平凡でどっか情けないけれど善人なので憎めない、いいキャラ。 ある意味ではもう一人の主人公と言えるかもしれない立ち位置も絶妙です。
一つは、特徴となっている文体があんまりに独特すぎて、 若干読みづらいかもしれないこと。文中に「=」や「/」が頻発します。 もう一つは、直球ではないにしろ、割とグロテスクな描写が多いこと。 以上の点から、あらゆる人にオススメできるか、 と言われれば首をかしげざるを得ないのが欠点と言えるでしょう。
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住めば都のコスモス荘
僕は保父を目指す落第専門学校生の桜咲鈴雄。 知らぬ間に知らない宇宙の会社の製品開発競争に巻き込まれ、新製品のモニターになってしまった。 宇宙にそんな生命体がいたこともびっくりだけど、 僕がパワードスーツを着て凶悪犯を逮捕しなきゃなんないことの方がもっと驚き。 学校ではとっても美人なんだけど狂暴な同級生朝香にどつかれまくるし、僕の青春はどうなっちゃうの。 えっ、また凶悪犯が現れたって。 必殺技はすっごくきれいにリンゴの皮を剥く「アップルカッター」しか覚えてないのに…。 仕方ない。いっちょいったるか。行くぞ、変身、ドッコイダー。
良くありがちなヒーロー物をうまくアレンジしていて・・・。 以下ネタバレ含みます 悪の宇宙人3人(あ、怪人入れたら4人か)と正義のヒーロー2人が、 コスモス荘の一つ屋根の下に暮らしていて 誰もそれに気付かないという発想が面白かったです。 悪役の方々の地球侵略に使う武器(?)が、 メカ・ゴーレム・怪人とそれぞれ違うのも良く考えてあると思います。 女の子キャラがこれだけ出てきててそれぞれの魅力が書き分けられるのもさすがです。
最終巻での彼女はカッコよかったです。 これは書評的な評価というより個人の趣味なので、 ほかの人も同じように感じるかどうかわかりませんが。
私は「コスモス荘」→「僕の血」と出版順と逆順で読んだので、 「使いまわし」とはあまり思わず寧ろ「うまい!」と思ったのですが、 逆の順番で読んだらどうだったろうと・・・。 あと、雰囲気が明らかにSFなのにエーデルワイスのゴーレムの召喚方法が 魔法っぽすぎるのはすこし世界観壊れたかも・・・。
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