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オペラ・エテルニタ
役者は揃った―病を負った、剣士にして薬師の青年。 完璧な美貌を持つ謎の詩人。 青年を狙う暗殺集団の少女。 舞台は整った―「世界の王」と呼ばれし者と、 鳥の姿をした神によって、一度滅んだ後に復活した世界。 不死を、生きる意味を、愛を求めて、彼らの長い旅が始まった。 永遠よ、かくして第一の幕が上がる! 全審査員が絶賛、第3回角川ビーンズ小説大賞優秀賞受賞。
滅んだ後に復活した世界。世界の王と鳥の神。過去の贖罪を求めて旅する男が主人公。 王道ファンタジーといった作品です。 ありがちなネタだが、作品背景の世界の設定はよく構成されており、 脳内でイメージしやすいように思います。 主なテーマは『死』や『永遠の命』といった決して明るく軽い話題ではないのですが、 要所要所に散りばめられた、ダークな雰囲気を覆す笑いには感嘆せずにはいられない。 主人公が成り行きで女装したり、貴族様が両手をついて命乞いしたりと様々。 めまぐるしい展開が待っているわけではないが、不思議と引き込まれていく感じがある。 シリアスな場面には、それ相応に重たい話が待っていますし、楽しめる場面には存分に楽しめる、 しっかりとした書き分けが出来ていると思います。 土壇場になってのどんでん返しや、始終ノリのいい敵役も必見です。 たまにノリ突っ込みなんかもしてくれる主人公 ――カナギは本当にいいキャラしてると思います。 過去の出来事には涙腺が弱い私はほろりときてしまったり……。
謎めいた雰囲気を醸し出していて、一巻では伏線の越したままに次巻に持ち越しなります。 ボケとツッコミの両刀だと思われますが、ボケのセンスが秀逸です(笑) カナギとセットだと尚良し。
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