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青の炎
櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。 女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。 その平和な家庭の一家団欒を踏みにじる闖入者が現れた。 母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根だった。 曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、 母の体のみならず妹にまで手を出そうとしていた。 警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意する。 自らの手で曾根を葬り去ることを……。 完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。 その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。
ぜひ皆様に知って欲しいという気持ちで投稿させて頂きました。 この本は映画にもなり、なかなかに有名だと思いますが、 小説を読んでいない人にはこの話の面白さを半分も理解できてないと断言させていただきます。 この小説を読むと主人公の苦悩がとても伝わってきて最後の結末には、 泣くような話ではないのかもしれないのですが、とても号泣してしまいました。 この本は私が人生で読んだ小説の中で一番心に沁みました。 しかし沁みすぎて私は読んだ後、二週間程、哀しい気持ちで生活を送っていました。 それほどこの小説は切ない話です。 ミステリ、恋、家族愛などなどの要素がぎっしりつまっており、とても良い小説です。
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2005年度ライトノベルBESTランキング第3位(書籍・このライトノベルがすごい!) 悪魔のミカタ
“宇宙人に妹をさらわれた” と言うちょっと変わった過去を持つ高校生・堂島コウ。 その彼のもとに突然現れたのは、 色とりどりのエナメルのベルトを要所要所に巻いただけと言う奇抜(?)なファッションの少女で、 しかも“自称”悪魔だった。 さらにその“自称”悪魔の言うことには 「一昨日あなたの望みは叶えられました。その魔力を感知して、あたしは来ました。 契約を履行し、魂をいただくために」 まったく身に覚えのないコウは果たして、自らの無実を証明できるのか!?それとも……。 第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞のファンタジックミステリー、登場。
「1番目の願いを叶える代わりに、2番目以降の全ての願いを切り捨てる」 という言葉に私は強く惹きつけられました。 そしてこの言葉こそ、私がこれから紹介する「悪魔のミカタ」の根幹だと思います。 この作品の特徴は 展開が早くコメディタッチで割とサクサクと読めます。 しかし深い謎や重い話など、日常と非日常の落差が良いです。 (あと、ちょっとHです) お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? 主人公の堂島 コウ です。 悪魔をも利用しようとしたその狡猾さと、 死んでしまった彼女を思い続ける純情さです。 この作品の欠点、残念なところはどこですか? 展開が急すぎて なぜこのタイミングで?という所が多々あります。 ここから先はネタバレになりますが、 主人公がまったく出てこない巻が多く、 出ても最後にほんの少ししか出ない時もあります。 しかもその少しで何巻も引っ張ってきた事件を 伏線もありますが簡単に解決してしまいます。
2004年7月現在においてすでに十二巻発売されております。 厚かましいことを承知で言えば、初期のころは書き方が若いです。 しかしそれを差し置いて、十分な魅力がこの作品にはあります。 『ライトノベル作法研究所』における 《第1研究室 ライトノベルの書き方》において、 “タブー、これをやってはいけない!”の文中、 [天使や悪魔は登場させないほうが無難]について読まれた方は、 心配する方もおられるでしょう。 そんなもの(失礼)は杞憂です。 表紙を見るととても悪魔が出てくるような小説には見えませんが、それも杞憂。 頗る悪魔です。 たとえドジだとしても悪魔です。 たとえ人間の方が悪魔っぽかろうと悪魔は正真正銘悪魔です。 たとえ見た目コスプレっぽい女の子だろうと悪魔です。 ええ、頗る悪魔ですとも。 ですが主人公は悪魔ではありません。 ……ああ、失望しないで。最後まで聞いてくださいな。 タイトル、『悪魔のミカタ』。 この言葉を見た皆さんは、“ミカタ”を、頭の中でどう漢字に変換しましたか? 見方、味方、診方、三方、美方、観方、看方。 私の貧弱なボキャブラリー(パソコンの辞書機能とも言う)でもこれだけあります。 さて、あなたの頭の中にある字とどれか当てはまりましたか? もちろんこの中に正解があるかもしれませんし、 正解など初めからないのかもしれません。 読んでみて、自分なりの答えを出してみる事が一番です。 お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? みな愛すべき人物ばかりです。 堂島コウ:捻くれ度360度(誤植ではありません)。 冬月日奈:所謂“彼女”としての理想・究極の一端。 小鳥遊恕宇:歩く不純同姓交友。 部長:演説は感動物、普段ボケボケ? ……などなど。とても全員なんて語りきれませんよ。 特徴長(←造語です)がそのまま好きなところです。 え? 肝心の悪魔っ子はどうしたかって? いや、ネタバレベル(←造語)が高いもので。殿中でござる? ……何だか読み返してみると宣伝文句全開ですみません ですが、面白い事は保証します! ぜひご一読あれ。(←言っといてそれか
興味本位から一巻を読んだことがあります。 結果は、ひさびさの当たりでした。 序盤で、いかにも受けを狙ってそうな悪魔少女が登場するため、 ギャルゲー的萌え小説なのかなぁという第1印象を受けましたが…… ものすごく、ハードかつ練られた話でした。 主人公の恋人が○○されてしまい、その復讐のために、 悪魔のミカタになるという展開には燃えました。 また、主人公が所属している「みすてりぃサークル」も、 その設立からメンバーまで奇想天外でおもしろいです。 ザ・ブルマのエピソードなど、かなり笑えました。 ただ、ちょっと登場人物が多すぎるため、個性的なキャラたちを生かしきれていないところが残念。 ともあれ、独創的でいかにも新人らしい気鋭に満ちた作品です。一読の価値有り。
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アヒルと鴨のコインロッカー
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。 初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。 彼の標的は―たった一冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、 なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ! 注目の気鋭が放つ清冽な傑作。
「なんだ、これ?」って思いましたね。 ただ、ストーリーがとってもおもしろい!! 引っ越してきたばかりのアパートでいきなり隣人の青年に 「一緒に本屋を襲わないか?」って持ちかけられ、しかもそれになぜか主人公は同意した。 たった一冊の広辞苑のために。 この時点でまず惹かれました。 この小説は二構成になっていて、ひとつは上記の本屋を襲う話。 もうひとつはその二年前の話。 この話はペットショップで働いている女性と、 その女性のアパートに同棲している外国人男性(ブータン人)が、 公園で会ったペット殺しグループの犯人たちから、 なんとか逃れようとする少しまがまがしい話に なっています。 ふたつの話は所々繋がっており、二年前になにがあって、 現在このようになったのかを追求するような感じですね。 この小説は僕の知っている小説の中で一番好きな小説です! お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? 現在に出てくる河崎(主人公に本屋を襲うのを誘った人物)ですね。 二年前の河崎も好きですが、やっぱ現在のほうが良いですね。 この作品の欠点、残念なところはどこですか? んーー、思い浮かばないなぁ。
アヒルと鴨の意味は、中盤辺りで 説明されるのですが、コインロッカーってなに!!? 読み進めて行く中で最大の謎ですかね……(汗 それが分かった時には、すっきりします。 しかも、コインロッカーの伏線が物語中に出ていたことが驚きでした。 えっ!あれが伏線だったの!? みたいなものが沢山あります。 まったく気づきませんでした。 伏線をたどって、読みなおしてみても面白いです!! お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? ペットショップ店長の麗子さんです。 彼女は、人形のように感情が皆無で 「自分以外の人が困っていても関係が無い」 と、いうほど他人に無関心です。 (ここから若干ネタバレです) そんな彼女が、「現在」で痴漢に立ち向かうシーンがあります。 あれ? 困っている人を助けないんじゃなかったっけ? と、疑問に思っていると…… ラストで分かります。 その時の麗子さんの思いが、胸にしみます。 この作品の欠点、残念なところはどこですか? やはり「ペット殺し」が出てくるので、動物への虐待が、少なからず出てきます。 どちらかというと動物愛的な内容を 書く伊坂幸太郎さんの作品なので、 「ペット殺し」が、死ぬのは分かっていたのですが、 虐待の描写が入ると心苦しかったです。
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あれ!? その小説、もしかして105円で売られていない? |
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