デルティックさんの質問 2014年08月10日
ドラえもんに出てくる未来アイテムがあります。
便利で憧れますが、中には危険極まりないモノが多数存在します。
定番の有名所だと「タイムマシン」「地球破壊爆弾」「もしもBOX」「ソノウソホント」等です。
どれも普通に使うだけで世界征服を容易く現実のものに出来る力がありますが、ドラえもんの世界の真の恐怖とは、これ等の道具そのものではありません。
真に恐ろしいのは、
これ等の道具が未来デパートで普通に売っている。
という事実です。
しかも人間ではなくロボットが購入出来る地点で異常です。
22世紀では一体全体どうやって治安維持をしているんだ?
●答え●
ドラえもん最大の謎と言えば、未来からやって来たセワシくんは、のび太とジャイ子の子孫なのに、未来が変わって、のび太としずかちゃんの子孫になっても生まれてくると、本人自ら豪語している点です。
先祖が違えば遺伝子が異なるわけで、生物学的に絶対に同一人物ではないはずなのですが、これに疑問を呈するのび太を、ドラえもんと一緒に「頭が悪いな」と切り捨てています。
セワシくんはもしかして、自らの存在を消したいという完全な自殺を望んでいたのではないかと、深読みしてしまいます。彼の心のケアが急がれます。
また、のび太は作中では、勉強もできない、ろくな目に合わないダメ人間という設定ですが、未来において、就職に失敗したから自ら起業し、事業の失敗ではなく、火の不始末による火災で会社を失っています。また、ジャイ子、しずかちゃんのいずれかと結婚できる訳で、実はかなりのバイタリティと行動力をもったスゴイ男なのではないかと思います。彼はニートやひきこもりにはならないのです! ドラえもんの支援は必要ないかも?
デルティックさんのおっしゃる「タイムマシン」については、タイムパトロールという時間警察が存在しているので、他の道具についても、その危険な効果を無力化するような仕組みや組織が存在しているのかも知れませんね。
> セワシくんはもしかして、自らの存在を消したいという完全な自殺を望んでいたのではないかと、深読みしてしまいます。
この発想はありませんでした(笑
私はこの件については別の解釈をしていました。
サンデーで連載されていた「GS美神」というマンガで、「時空間で歴史の改変を行おうとすると、時空間自身が自浄作用を行い、元の歴史に戻そうとする」という設定がありまして、これに近い現象なのだと解釈してました。
遺伝子上は違うセワシ君なんですが、セワシ君自体の存在は無くならないという考えです。
> また、のび太は作中では、勉強もできない、ろくな目に合わないダメ人間という設定ですが、未来において、就職に失敗したから自ら起業し、事業の失敗ではなく、火の不始末による火災で会社を失っています。また、ジャイ子、しずかちゃんのいずれかと結婚できる訳で、実はかなりのバイタリティと行動力をもったスゴイ男なのではないかと思います。彼はニートやひきこもりにはならないのです! ドラえもんの支援は必要ないかも?
ですね。
ドラえもんに「世が世なら歴史に名を残していたかもしれない」とまで言わせしめた程の天才ガンマンの素質があった り、変な才能はあるんですよね。
のび太君は昼寝が趣味なので、きっと安眠グッズの会社でも起こしたんだろーなぁとか妄想してました。
> デルティックさんのおっしゃる「タイムマシン」については、タイムパトロールという時間警察が存在しているので、他の道具についても、その危険な効果を無力化するような仕組みや組織が存在しているのかも知れませんね。
そのタイムパトロールも謎な存在でして、大長編の「のび太の日本誕生」で、7万年前の世界に王国を作ろうとしたギガゾンビは逮捕されたのに、勝手に日本に移民をさせたり、ドラゴン、ペガサス、グリフォンという生態系を根っこから破壊しそうな超生物を生み出したドラえもんや、のび太はスルーという……
一体どんな逮捕基準なんだろう……
と楽しい妄想は尽きません。
大人になっても、いまだに楽しめるいい作品です。
ドラえもんは色々深いですね。
原作者が既に鬼籍であり、また生きていたとしてもおそらく「あれそれはこういう原理で~」などとSF(サイエンスフィクション)的に説明する事はしない方です。
SF(少し不思議な)作品ですから。
> サンデーで連載されていた「GS美神」というマンガで
> 「時空間で歴史の改変を行おうとすると、時空間自身が自浄作用を行い、元の歴史に戻そうとする」
> という設定がありまして、これに近い現象なのだと解釈してました。
> 遺伝子上は違うセワシ君なんですが、セワシ君自体の存在は無くならないという考えです。
いやそのりくつはおかしい。
非常に近しい存在であってもセワシ君A(しずかの子孫)とセワシ君B(ジャイ子の子孫)は別の存在です。
遺伝子上、セワシの曾祖母がしずかちゃんであるのが本来である。
というのを作品の根幹設定だとするなら、実はジャイ子との結婚こそが改変された未来(別の可能性)で、そちらの方向に流れそうになるのを阻止するのがドラえもんという見方も出来ます。
身も蓋もないですが、ジャイ子との結婚生活(起業したが花火で台無しというのもこちらの未来)についてはドラえもんが持参した写真以外で描写されていません。
写真なんてドラ世界の22世紀の技術を使えば幾らでも精巧な偽造が可能でしょう。本当にジャイ子との結婚生活があるならタイムテレビで見せるなり、今し方乗ってきたタイムマシンで25年後くらいを案内してやればいいのに、写真を見せて脅すだけってことは、実はしずかちゃんとの結婚は規定路線であってジャイ子と結婚する未来なんて真っ赤な嘘(のび太としずかにとって余程何か大きな事件でもない限り、ありえない未来)という可能性もあります。
> ドラえもんに「世が世なら歴史に名を残していたかもしれない」とまで言わせしめた程の天才ガンマンの素質があったり、変な才能はあるんですよね。
> のび太君は昼寝が趣味なので、きっと安眠グッズの会社でも起こしたんだろーなぁとか妄想してました。
射撃の天才で、あやとりの天才で、昼寝(超速入眠)の天才。
他に、凝り性(オタク気質)で興味を持ったことに関しては凄い集中力があるのは、作品のそこかしこで描写されています。
今の流行はこんななのにくだらない事やってると他のクラスメートに馬鹿にされようが、今の自分の興味の対象は曲げない(曲げたくない)とか、良い意味でも悪い意味でも自分に正直です。
学校の成績は悪かったけれど発明家として大成したトーマス・エジソンのように、周囲の理解と適切な環境さえあれば安眠グッズどころか、世界を一変させる発明家になってもおかしくないくらいの潜在能力はあるような気配がします。
ドラえもんが定期点検か何かで未来に帰って、その間にドラミが交代で来るエピソードがありました。
ドラミが来るエピードは幾つかありますが、件のエピソードでのドラミは直接的に解決する道具を貸すのではなく、解決に至る道筋を手助けするだけの道具(のび太の発想に基づいて道具を自力作成する工具)を貸して、あとはのび太にまかせっきり(透明マントで姿を隠しつつ様子は見守っている)という態度で、それで上手く行っていたんですよね。
普段ののび太は本気出してないだけで本気出したら凄いというのは、大長編だけでなく短編からでも察せます。
出版社から訴えられて問題となった二次創作の内容ですが、ドラえもんを造ったのはのび太である。という想像がつくくらいには、のび太の底力は侮れないです。
のび太の父は画家を目指していて、その絵も割と上手い。師事していた人が後の有名画家なので、諦めずに画学生を続けていたら平凡なサラリーマンとは全く違った人になっていかも知れない。
しずかの父は小説家か何かで、のび太に対する評価は他の人からの評価と比べて持ち上げ過ぎなんじゃないかと思うくらい妙に高く、のび太との結婚を後押ししたのは他ならぬしずかパパなので、これらエピソードからも、のび太は世間の常識に囚われない天才肌、芸術家肌の人や専門職との親和性は高そうです。
> そのタイムパトロールも謎な存在でして、大長編の「のび太の日本誕生」で、7万年前の世界に王国を作ろうとしたギガゾンビは逮捕されたのに、勝手に日本に移民をさせたり、ドラゴン、ペガサス、グリフォンという生態系を根っこから破壊しそうな超生物を生み出したドラえもんや、のび太はスルーという……
キメラ達は本来ありえない生物なのでどの時代にも置いておけないというような注意は受けていましたが、逆に言えば注意だけで済んでるんですよね。
ギガゾンビに関しては他にも余罪があるようですし、やろうとしてた事の規模が違うので逮捕は当然として、ドラえもんたちが逮捕されないのは、後の世界に与えた影響の差でしかないのではと思います。
ドラえもんたちが案内した移民たちは結局日本に定着する事無く、現代の日本人の祖先とは直接関係ないという結果論ですが、そういう点からもあれはほんのちょっとした誤差の範囲で済んでます。
大長編の一作目である恐竜ピー助だって、本来なら卵から孵ることなく化石になったのに、それを勝手に孵して元の時代に送り込んでいますけれどお咎めなし。
別作品のシュタインズゲートでこういうタイムパラドックスものを説明するのに便利な「世界線」という言葉が使われましたが、その世界線の変動率がかなり大きい事に対してはタイムパトロールが動くけれど、変動率がごく僅かで後世に与える影響が小さい事にはいちいち出動しないんだと思います。
短編に、危険物を積んだトラックが居眠り運転のために数分後にガススタンドに突っ込んで大事故が起こるというのをタイムテレビか何かで知ったのび太とドラえもんがそれを事前阻止して、事なきを得たというエピソードがありますが、これも本来なら大惨事になる筈だったのを勝手に改変しているので、歴史改変の禁止を杓子定規に考えるなら許されない行為です。
あらゆる歴史改変を許さない法律があってタイムパトロールはそれに従って動いている……という訳ではないのでしょう。
ほんの些細な事であっても過去への介入禁止ならタイムマシンの製造や使用自体が禁止されている方が自然だと思いますし。
もしもボックスについては、作品中で明確にあれは希望に合うようなパラレルワールドを新たに作り出す装置だと説 明されていました。
言ってしまえば、全世界を巻き込んだ壮大なシミュレーション装置であり、もしもボックスを使った瞬間、元の世界から世界線が分岐して別の路線に乗り移っているので、本来あった元の世界はそれとして存続し続けるという理屈らしいですよ。
タイムマシンを使った世界改変にはうるさいのに、もしもボックスやソノウソホントのような改変をうるさく言われないのは、表面的には世界が大改変して見えても原理的には全く別の事象だからなのでしょう。
こんばんは。
面白そうな事を話しているじゃないですか。
ここは、是非ともお仲間に加えて下さい。
まず、未来の秘密道具ですが、これはおそらく、未来世界では「安全装置(セーフティロック)」があるものと思われます。
つまり、著しく本来の目的と逸脱した行為に対して、使用制限がかけられていたり、世界全体に秘密道具が使用出来無い仕組み(バリアみたいなもの)が、働いてるのではと。
過去世界には、そういったセーフティ機能が存在しない為、のび太が自由に秘密道具を使用出来るのだと思います。
短編において、ジャイアンが不思議なカバンを拾って、そこから出て来る秘密道具を乱用した事がありましたが、子供でも好き勝手に秘密道具が使用出来るという事は、過去世界には、そういう仕組みが無いものと思われます。
なお、カバンは未来世界の犯罪者が落としたもので、タイムパトロールが回収して行きました。
ちなみに、ドラえもんの秘密道具は、どれ1つ取っても過去世界を簡単に破滅させる事が出来るので、タイムパトロールも大変だと思います。
余談ですが、タイムマシンには、実は運転免許証が必要です。
のび太は無免許運転なのです。
この様に、実は秘密道具には、所持許可証や使用許可証などがあって、細かいルールなどが何重にもセーフティ機能の1つとして、存在しているのだと思います。
タイムパトロールがドラえもんやのび太を取り締まりに来ないのは、彼らが起こす騒動が、未来には影響が無いからなのでしょう。
次は、セワシについてです。
セワシは、
「目的地が同じなら、自動車・電車・飛行機・船のどれで行っても同じな様に、結局僕は生まれて来る。」
と言っていましたが、セワシはのび太の孫の孫、5世代目にあたる子孫です。
さて、ジャイ子と結婚しないで、しずかと結婚する事になったのび太ですが、それでは「ジャイ子は誰と結婚するのか?」というのが、疑問です。
セワシの中には、のび太としずかとジャイ子と、@1の誰かの遺伝子が存在する事になります。
私が思うに、それは「出来杉」ではないかと思うのです。
本来、のび太とジャイ子が結婚した場合、しずかの夫の最有力候補が、出来杉です。
ところが、未来が変わってのび太とジャイ子が結婚しなくなった為、セワシが受け継ぐ遺伝子の持ち主の1人である出来杉が、ジャイ子と結婚する事になったと考えられます。
つまり、のび太・ジャイ子の子孫と、しずか・出来杉の子孫が、さらに先の未来で交わる事でセワシが生まれる、と仮定するのが最も自然だと思います。
ところが、のび太としずかが結婚して、ジャイ子の夫がいなくなってしまった為、セワシの最初の世代である出来杉が、ジャイ子と結婚する様に、未来が変わってしまったという仮定ですが、さらにここで1つ新たな問題があります。
「それでは、のび太とジャイ子、しずかと出来杉、それぞれの子供として生まれて来る予定だった人物は、どうなるのだ?」
ドラえもんの未来アルバムで、のび太とジャイ子は相当の子だくさんですが、しずかと結婚した未来では、たった1人です。
のび太とジャイ子、しずかと出来杉の遺伝子を受け継ぐはずだった人物が、生まれなくなってしまう。
つまり、本来の親から生まれて来る子供が生まれて来なくなる。
これが新たなる問題です。
ただ、これを突き詰めると無限連鎖になってしまい、収拾つかなくなるので、この辺にします。
さて、セワシは未来が変わる前の生活が大変な貧乏で、正月のお年玉が50円だったと嘆(なげ)いていますが、22世紀の50円がどれくらいの価値なのか?と言う事です。
のび太が、時間を越えて物が買える自販機で、未来のお菓子を取り寄せた所、日本円で5桁の請求を受けていますが、このお菓子を子供でも買えるレベル、仮に200円程度とすると、22世紀ではおそらく物価が100倍違うと考えられます。
もっとも、お金の価値も違うはずなので、この50円という金額を、鵜呑みにする事も出来ません。
ただ、額面通りに受け取るなら、それでも相当ひどい事には違いありません。
ただ、そうなるとドラえもんは一体未来ではどれくらいの値段だったのか?と言う事になります。
ドラえもんは、個性的な生徒(ガールフレンドを除いた、ほとんどが問題児)の集まる特別クラスで、人の世に出る為の教育を受けていましたが、おそらくタダに近い投げ売りの様な値段で、セワシの家が買ったと思われます(アニメでは、何も解らないまだ小さいセワシが、偶然ドラえもんを注文してしまったという事になっています)。
次は、のび太の進学についてです。
「勉強仮面」では、小学生ののび太を、中学生ののび太がスパルタでしごき、さらにその中学生ののび太を、さらに高校生ののび太がしごきに来るという話でしたが、未来の大人になったのび太の話によると、ここ(普通の生活が送れる様になる)になるまでに、どれだけ努力したか、と言っていますので、頑張り始めたのは、おそらく高校生活も終盤になっての事だと思います。
勉強仮面では、中高生ののび太が、今の自分が悪いのは過去の自分のせいだ、とそれぞれ言っていますので、それまでののび太は、まるっきり自分自身に反省が無い事を示しています。
一応ですが、未来ののび太は大学を卒業していますし、一流とまでは行かないものの、並の会社員にはなっている様なので、その努力ぶりは想像以上だと思われます。
そもそも、それまでののび太の学力で、良く入れて進級出来た高校があったと思います。
中高生ののび太の話だと、中学では万年0点を取り続け、しずかにすらそっぽを向かれ、それが高校でも続いたと言う事なのですが、しずかと同じ学校という事が、そもそも奇跡です。
ただ、短編「シャラガム」では、ただのガムを秘密道具(ガムシャラをひっくり返しただけのネーミング)と思い込んだのび太が、思わぬ行動力を見せていますし、作品中で取った事がある100点は、先生も認める実力ですので、本気になれば人並みの事はやれる力を、のび太は持っています。
> 次は、セワシについてです。
>以下略
これについては、のび太、しずか、出来杉、ジャイ子。
この四人の子供の総数が変わらない、という考えを提示します。
即ち、減ったのび太の子孫は、出来杉くんの子供が増えた事で補われ、結果的に世界への影響は無かったという考え方です。
俗な風に言えば、夜の営みに必要な性欲が満ち溢れていたのは、のび太ではなくジャイ子だった……と。
そして日々ジャイ子に襲われるのが、のび太→出来杉となり、伸び太の子供が担うハズだった世界での役割は出来杉の子供が代行する感じです。
これなら未来は変わっても、世界に与える結果は変わらないと思うのですがどうでしょう?
> ただ、そうなるとドラえもんは一体未来ではどれくらいの値段だったのか?と言う事になります。
こういう考えはどうでしょう?
実はドラえもんは、それでもかなりの高額商品で、数々の未来道具もセットで購入してしまった為、その支払いは相当な負担を強いる事になってしまいました。
故にセワシ君の家庭はドラえもんの支払いをする為に貧乏生活を強いられてしまった……と。
そして現状を変える為に、ドラえもんを過去に送り、ドラえもんを購入しても、問題ないくらいの蓄えを得ようとした、ってのはどうでしょうか?
> 次は、のび太の進学についてです。
のび太は基本的に追い詰められないと真価を発揮出来ないタイプですからね。
大長編の「海底鬼岩城」では、遊びに行く為に夏休みの宿題を、僅かな時間で全て片付けたりもしています。
追い詰められた時の集中力は並じゃないんですよね。
もしかすると、しずかちゃんと離れたくない一心で強烈な集中力を発揮したのかもしれません。
先生もイライラするでしょうね。
頑張っても出来ないならともかく、やれば出来るのにやる気が無いんですから。
ドラえもんの謎(うろ覚え)という本で、のび太とセワシの関係について、なるほどと思える解釈があったので書いておきます。
それは『のび太に聞かせたセワシの証言や未来の写真は、すべてセワシの嘘だった』という解釈です。
思うに、のび太はどうあってもしずかと結婚して、行く行くはセワシが生まれるが、のび太が怠けていると野比家が没落していくのは本当なのでドラえもんを送り込んだ…といったところではないでしょうか。
あるいはセワシはなんらかの方法で(タイムマシンとかもしもボックスとか)ドラえもんを送り込まなかった未来を観測し、その結果ドラえもんがいない世界では自分が生まれないと知った。
それでは自分が消えてしまう、と危機感を持ちドラえもんを送り込んだのではないでしょうか。
ただし、その場合はおしし仮面の話みたいになってしまいそうですが…。
とにかく、この解釈なら、一応遺伝的な矛盾はなくなります。多分。
○○の謎と言う本は、割といい加減な所もありまして。
例えば、「磯野家の謎」の「東京サザエさん学会」と、「サザエさんの秘密」の「世田谷サザエさん研究会」は、それぞれの主張やほんの内容の違いについて、対立しています。
また、「空想科学読本」などの空想科学シリーズは、間違いだらけですが、懲りもせずに発行を重ねています。
それはさておき、まずセワシがウソつきだった場合の事を、考えてみたいと思います。
まず第一に、しずかとのび太の馴れ初めはありますが、のび太とジャイ子の馴れ初めがはっきりしない事。
これが、セワシがウソ付きである可能性の、一番の理由です。
しかし、これの他にはこれと言って理由が思い当たりません。
ジャイ子との馴れ初めが無いのに対して、考えられる理由の1つは、ジャイアンが強引にジャイ子を押し付けた、とするのが有力です。
裏で全てのお膳立てを整え、いきなりのび太に、「準備は出来ている。さあ、結婚しろ。」と迫る。
また、この未来では、結局ジャイ子は「クリスチーネ豪田」として、漫画家デビューは出来なかったと思われます。
さて、しずかとの縁ですが、「勉強仮面」の回では、中学生ののび太の回想の中に、0点を取って学校でしずかにそっぽを向かれる描写があるので、中学に入ってからののび太は、しずかにすら軽蔑され、何となく避けられていた可能性があります。
ただし、この中学生ののび太は、未来からタイムマシンでやって来た、「しずかルート」ののび太なので、本来の「ジャイ子ルート」ののび太には、もっときつい現実があると思われます。
また、「しずかルートののび太」は、辛うじてしずかと同じ高校に入っていますが、「ジャイ子ルート」ののび太は、どこかの高校に「何かのはずみで、まぐれで入れた」らしいのです。
なお、「ジャイ子ルート」ののび太は、大学には一浪して補欠で入った事になっていますが、おそらくここではもう、はっきりしずかとは縁が切れていると思われます。
つまり、のび太はドラえもんのお陰で、辛うじてルート補正が利いて、しずかと同じ学歴をたどる事が出来たと考えられます。
私の考えとしては、ドラえもんが来なければ、のび太はジャイ子ルートを進んだ事に間違いは無いと思います。
なぜなら、しずかとの馴れ初めである、「雪山で遭難したしずかを、秘密道具で大人になったのび太がタイムマシーンで助けに行く」というシチュエーションは、ドラえもん抜きでは起きなかった訳ですので、ドラえもんが来なければ、のび太はジャイ子ルートを進んだものと、私は思います。