dddさんの質問 2014年01月24日
なぜ皆さんは一般文芸ではなくラノベを書いているんですか?
本音を聞かせてください。
創作の参考にしたいです。
●答え●
正直に答えれば、向き不向き。
文芸的には、つまり文章を読む・書くという意味では一般のほうが好きです。
でも、「こうしたら面白いだろうな」って展開を書くとどうしてもラノベというか少年漫画チックになる。そこで展開に合った文章を出力していると結果的にラノベになってしまう。
一般文芸を書いていましたが行き詰まり、無理せず書いてて楽しいものを書こうと開き直ったら、気付けばこっちの道にいた。
オタクだからですね。
ラノベはオタク向け商品です。これは揺るぎません。
小説という媒体を取っているためか、オタク向け商品というところをわかっていなくて、また理解する気がなく衒学的で高尚なものにしたがる人、かなりいるよ。
ほんと、そういう人はなんで一般文芸に行かないんでしょうね。
趣味でやっているのならともかく、ラノベ市場規模だけが魅力的で、オタクでもないのにラノベ専業作家を目指している人――商業的に誰も得しない可能性が高いです。
昨今のラノベはどう思いますか? 面白い、詰まらない、なんでも良いのでお聞かせください。
有名作品は良くも悪くもテンプレ化してると思う。
売れた実績があるから同じようなネタを編集部が売りたがってるのか、それとも作家が好んで書いてるのか。
どっちにしろ「流行」に受け入れられやすい作品が良いということだろう。
その点では昔も今も変わらないから、すると編集が売りたがってるから同じようなのが多い、って可能性のほうが高いよね。
そうすると、「面白い」とか「つまらない」って感じるのは作品のクォリティの話なんじゃなく、今の「流行」が書き手の肌に「合う」か「合わない」かって話。
なら、どう思うもクソもない。ここで生きてく以上は合わせるしかない。
もちろん、その上で自分の色も出していくけれども。
まあ、とはいえレスに書いたように、残念ながら文章は「読む」の意味でも一般のほうが好きなので、ラノベ自体は流行を追えるくらいにしか読んでませんけどね。
今と昔ではジャンルの数が違って多彩になったから、そのぶんテンプレも細分化していってると思うけど、キャラ配置は逆に固定されていってる気がする。あらすじを読んで想像できるキャラクター郡からさほど遠くないキャラが揃った作品が多い、みたいな。
「俺Tueeee!」とか「ヤレヤレ系」とかも近年のテンプレの最たるもので、それはやっぱキャラの話なわけで。
オタクだからというのは、具体的にラノベのどういうところにオタク的要素を感じているのでしょうか? 「妹」とかですか?
オタク的要素=願望・欲求を満たしてくれる作品。
なので『妹』や『ハーレム』とかは、願望・欲求の延長にある記号にすぎません。
そのあたりはハウツー本にも普通に載ってるし、この研究所のうっぴーさんの稿にもあります。
だからオタクじゃないと、オタクの求めるものはわからないのが道理で、そうじゃない物書きの書いた作品は、オタクのニーズを満たしてくれないものばかり。
一般も書きつつラノベも書く身ですが、とりあえずラノベを書く理由でも述べてみようかと思います。
第一に、読者層の違いがあります。大体、中高生だったり20代前半であったり。まぁ、年代的には若い人が読者の大半を占めます。
なのでまぁ、そうした若年層特有の世界観を押し出せること。それが魅力で、書く理由でもあります。
文芸にする自信がないからさ。
文芸というと、肩肘張った格式高いものを想像してしまうんですよ。
素人がそんなのにいきなり入ってはいけない。
意識的な敷居が高過ぎるんでしょうね。
さらにここにこうやって燻ってる人も多いことですし。
趣味としてやるのなら、ライトなノベルがいいんじゃないでしょうか。
そのうちに慣れてくれば、文芸の方に本格的に手を出す人も出てくるんでしょう。
―前置きが長くなりましたね。
私の場合は、とりあえず何でもいいから小説を書いている感じです。
それがたまたまライトノベルに分類されているって感じでしょうかね。
ライトノベルって単語も普及していなかった時代の育ちですので。
ライトノベルが流行らなければ、小説書きを諦めていたかもしれません。
それではこの辺で。
何かの参考になりましたら幸いです。
こんばんは。ケスウ・ユジン・ヘイテと申します。。
単純に、一般文芸に適性がないからです。現代文学については、娯楽小説も芸術小説もほとんど読んでおりません。ミリタリー小説や時代小説など、戦闘描写の入るジャンル以外、著名な作品にさえ目を通した事がないのです。
私が過去に読んでいたのは、名作としての評価が確立した、近代文学がほとんどです。日本文学の名作も、海外文学の名作も、ほとんど一冊105円の古本として購入しておりました。
中学生の頃に創作を始めたのですが、あまりに独りよがりで拙劣で、出来上がるのは文豪の作品と比べなくても見劣りするような、黒歴史以外の何物でもない駄作ばかりでした。
適性を考えると、自分には芸術よりも娯楽、それもオタク向けの軽い作品の方が合っているのはないか、と思えたのです。
テレビゲームは子供の頃からずっと大好きですし、アニメも小学校を卒業するまで、よく鑑賞しておりました。漫画も現在に至るまで、一般的な物から古い名作、オタク向けの萌え美少女が出てくるものなど、万遍なく読んでおります。
ライトノベルも、児童文学と一緒に小学生の頃から親しんでいたので、不向きではないように思えたのです。
そもそも、小学生時代に名作の抄訳を読んで、これをテレビゲームにしたら面白いのにと思った事が、作家への憧れを強めた、という経緯があります。
近代文学は大好きだが高尚すぎて、真似するのが難しい。でも、芸術作品の中からも娯楽性を感じる。一般向けの娯楽小説は、読んだ事さえないし、余り興味がないのでピントが合わない。現代の芸術小説に至っては、全くよくわからない。
ミリタリー小説は書きたいが、新人賞などが充実していない、マニアックな分野でプロとして進出するのが難しい。知識も全然足りない。時代小説も、古文や漢文の素養がなくては本当に深い物は書けない。
西洋の歴史小説も書きたいが、日本語の書籍が充実していない。翻訳されていない本が多いので、最低限でも英語が読めないと厳しい。
となると、他に大好きで書きたくて書けそうなのは、ライトノベル以外にない。ライトノベルと言っても、馬鹿にしていたら痛い目に遭う。良い物を作る為、突き詰めねば。
私が良いと思った名作ライトノベルは、萌えを意識した軽妙な作品性を重視しているが、背景にある作者の雑学や各分野の知識については、私では及ぶべくもない。普通のライトノベル作家でも、私の上を行くと思われる。
アウトプットの為にも、今はインプットに時間をあてたい。
小説や映画や漫画など、古今東西の名作をリストアップして、その中からこれと思った作品をレンタルしたり買い集めたりするだけでも、時間とお金がかかる。何より、資料本がなくては舞台背景を定めるのが難しい。
興味の湧く言葉は、グーグルで検索してみたり、ワードの文書に入力してからアマゾンで検索を掛けまくって、片っ端から書籍を欲しい物リストなどに入れる。関心のある記事やイラスト、クリエイターや動画や音楽をチェックしていると、疑問や発想が湧いてくる。
気になった単語は、ネットの辞書で検索しなければ。紙の書籍は前時代的だが、もしもの時の為のポケット辞書も、もう一冊あってもいいな。デジタルの辞書も、インストールしておけばぬかりはないぞ。日本国語大辞典などが使えるネットのサービスも、いつか手を伸ばしたい。
湧いてきたプロットは、可能な限り書き留めていく。
その合間に、お愛想で運動や家事などを入れると、時間は物凄い速さで消費される。
そんな感じで、ライトノベルを書いたりプロットを練ったり、ラ研に顔を出して遊びに来たりしております。