万事屋やっさんの質問 2012年10月17日
どうも。万事屋やっさんと申します。
新人賞に小説を投稿しようと思っているのですが、キャラの名前は簡単にした方が良いのでしょうか?
難しすぎるとダメなんでしょうか?
例えば当て字とかです。
お答えいただければありがたいで。
例、百目鬼 魔離鳴 どめき まりあ
※あくまで例です。
●答え●
はじめまして。
自分は小説を主に書いてますが、漫画原作もたまに作っています。
漫画は当て字がたくさんあるという方が多いと思いますが、それはちょっと違います。
よく読んでみると、意外に少ないもんなんです。
名前も簡単なものが多いです。
もちろん、累計発行部数数千万部とか突破している作品は、それだけ大きなストーリーですか、それなりにありますが一般的に少ないです。
それは、簡単な名前ほど「キャラクー」として成り立つんです。
というのは、難しい名前だとはっきりいうと「覚えにくい」です。
このキャラってどんな性格してたっけ?ってなります。
最近で例をあげるなら(最近といっても数か月前の話ですが)、有名な漫画作品「ナルト」で、読んでいらっしゃるかは存じませんが、一尾から九尾までの本当の名前を主人公ナルトが知ることになるのですが。
9つの名前すべて、はっきりいって「難しい」名前なんです。
知らない漢字を多く使われていて、読み方がふってありますが
「なんだこれ」って思いました。
ちなみに、その9つの名前を僕は一つくらいしか覚えてません。
ただ、化け物だった彼らにも名前があったんだな、と思ったのが今でも覚えている程度です。
大御所の作品だからそれで通るんです。
でも、名前によってキャラの印象も変わってきますので、(見た目、性格どうこうではなく) 要は、どううまくキャラを作るかが重要なんです。
難しい名前でもそのキャラが何度も出てきたり、印象に残るような場面があったら、ちゃんと読者の記憶には残ります。
とはいえ、変わったキャラに一つや二つくらい難しい名前をつけるのはよいとおもいますが、普通は単純な名前をつけるのが無難でしょう。
長文失礼しました。
こんにちは、雷です。
「ダメなんでしょうか」と問われれば、「ダメではありません」としかお答えできません。
ですが、僕の場合は、字の選び方にそうとう気を使います。
> 百目鬼
百目鬼は実在する苗字ですし、読める人も案外多いのではないでしょうか。
「どめき」と読むか「どうめき」と読むか迷いやすいところではありますが、 これは、たいした問題ではありません。
> 魔離鳴
問題はこっちのほうですよね(笑)
平易な字を選べば、真理亜や麻里亜あたりに落ち着くでしょう。
魔的な「魔」、やや不吉な印象のある「離」の字を使うのは、キャラクター性を反映してのことでしょうか。
キリスト教の聖母マリアと同名でありながら「魔」の字を使うのは、すこし不自然です。
ただしラノベの登場人物であれば、そんなに気にすることでもないのかもしれません。
僕がいちばん引っ掛かるのは「鳴」です。
おそらく「嗚呼(ああ)」の読みからとっているのでしょう。
同じように「空く(あく)」や「海女(あま)」などから、
「あ」の音に「空」「海」という字をあてることも、最近は多くなってきています。
しかし、どれも無理があります。いわゆるキラキラネームやDQNネームの好例です。読めやしねえ。
もちろん、元来、日本語には「どうして、そう“訓む”の?」という漢字の地名人名が少なくありません。
だからといって音も字も勝手気ままにしては、夜露死苦とか吐露非狩古鬱と同レベルに堕します。
品が無い。
僕の祖母は「子供に名前をつける時は、誰にでも読める、誰にでも書ける名前にしなさい」という人だったので、たとえ当て字であっても、自作のキャラには読みやすい、書きやすい、覚えやすい、良い名前をつけてあげたいと思っています。
ところで、唯斗さんが
> 漫画作品「ナルト」で一尾から九尾までの本当の名前を主人公ナルトが知ることになるのですが。
> 9つの名前すべて、はっきりいって「難しい」名前なんです。
とおっしゃっていますが、僕は、それほど難しい名前ばかりではないと思っています。
9匹の尾獣は、それぞれ守鶴(しゅかく)、又旅(またたび)、磯撫(いそぶ)、孫悟空(そんごくう)、穆王(こくおう)、
犀犬(さいけん)、重明(ちょうめい)、牛鬼(ぎゅうき)、九喇嘛(くらま)という名前を持っています。
守鶴、又旅、孫悟空、牛鬼は字も音もそのままですし、磯撫と重明、九喇嘛はすこし迷うかもしれませんが、読みはわりと素直です。
犀犬は、「犀(さい)」の字さえ知っていれば読みを迷うことはないでしょう。
ただし穆王はさすがに読めませんでした(笑)
このように「9つの名前すべてが難しい」という人もいれば、「いや、難しい名前ばかりじゃないよ」という人もいます。
人によって、その字の難易度は異なりますので、そのあたりも考慮した方がいいと僕は思います。
簡単⇔難しい
と言う構図は単純すぎる気がします。
また本来ラノベ作品で重要なのはストーリーだと思います。
しかし、変な名前(他作品に似ているとか、とんでも設定な名前は)下読みさんの段階で落とされる危険を犯しているのではないでしょうか。
(下読みさんについては第四研究室を参照)
できれば平明で印象深い名前が無難な気がします。
こんにちは。苦いネギと申します。
キャラクターの名前ですか。確かに色々悩みますよね(汗)
個性を出したいし、凡庸なのではあまり印象に残らなくなってしまうし・・・
とはいえこり過ぎてもよくない気がします。
あんまりにも露骨に狙いに行くのもアレですから。某禁書目録なんかは凄まじいDQNネームの宝庫ですから、まあそういうのもアリと言えばアリなのかもしれませんね・・・
例に出されていた名前ですが、流石にこれはやめた方がいいのではないかと(汗)
もうすこしシンプルに考えて良いのではないでしょうか?
私は身近な友人や知り合いの名前から膨らませていっています。
お答えいただきありがとうございます!
なるほど。
確かに覚えにくいですね。
主要キャラ6人を難しくしてみようと思っていましたが、二人くらいに減らしてみます。
尾獣は僕も覚えてません。
また、例が極端すぎました。
すみません。
実際は一鬼雅火 いちきみやび、雪吹氷蘭々 ゆぶきつらら
こんな感じにしようと思ってます。
一応妖怪をイメージして作ってます。
もう少し簡単になるように考えてみます。
また来ました、雷です。
さて、おっしゃるとおり一鬼も雪吹も実在する苗字ですが、読みにくい苗字というのは、それだけで「覚えにくい」というキャラクターのハンディキャップになります。
ですが、百目鬼、一鬼、雪吹ときたら、主要登場人物は徹底的に奇姓で押した方がいいかもしれません。
妖怪をモチーフにしていて、物語全体の雰囲気もそちらに向いているのなら、なおさら。
苗字を平凡なものにした途端、その人物が、まったく目立たなくなる危険性もあります。
だったら、たとえ読みにくくても奇姓を貫く、という選択肢もありえます。
読者に覚えてもらえるか。物語の雰囲気を壊さないか。
名前のほかにもキャラクター性を表現する手段は無いか。
ご自分の作品とよく相談し、検討を重ねながら、キャラクターの名前を考えてあげてください。
そもそも、名付け親がどういう思いで付けたのか、考えてみるといいでしょう。
作者は、作品の親ではあっても、キャラクターの親ではありませんので。
新人賞のことはわかりませんが、私見を整理すると以下のようになりました。とはいえ私の個人的な好みではなく、おおむね一般的な認識といって差し支えないかと思います。
・「難しい漢字」+「難しい読み方」の名前はNG。つまり、可視性(見やすさ)と可読性(文字としての読みやすさ)の双方を犠牲にした名前はNG。
・ふつう人名に用いられない漢字を二字以上使った名前はNG。(例:「りお」を「裏御」など)
・一字一音の当て字はなるべく平易な読み方の漢字だけを使う。
・辞典に載っていない読み方(例:「星」を「すた」、「炎」を「めら」など)は可能な限り減らす。また、その読み方が含まれる名前の他の漢字は全て易しいものにする。なお、漢字の英語読みや擬態語読みについては、これを絶対に認めない意見もあります。
例示されたものについては、雅火は文句なしで良いと思います。氷蘭々は「氷」を単体で「つ」と読めるか、「蘭(らん)」を「ら」と読めるかで評価が分かれそうです。
妖怪の類の名前であれば、あえて常識的でない名前をつけて異質感を演出することは認められると思います。ただし、「作品の雰囲気に合っていない」、「異文化の種族の名前だとしても不自然」と酷評される可能性はあります。
夜分、遅くに失礼します。サイラスです。
> 新人賞に小説を投稿しようと思っているのですが、キャラの名前は簡単にした方が良いのでしょうか?
作品のジャンルによりますが、シリアスなものになるとやらないほうがいいです。
というのも、日本人なのに、変な当て字を使って、外国人っぽい名前にする、DOQネームを連想させる危険性があります。これって、名付け親の痛々しさを子供を使って、公言しているようで好きではありませし(何かちゃんとした由来を説明できるものや、親の片方が外国の方ならまだいいですが……)、また、付けられた側も一生親の痛さを背負わないといけなくて可哀想です。
この「親」を作者、「子供」をキャラに言い換えると、分かると思いますが、自分の作品を痛々しくするような必要や作品上必要なら、多少、キャラの名前が難しくてもいいです。ただ、極力、読みやすい字を使う努力をしたほうがいいです。そうしないと読めないといって読者から見限られるだけでなく、ちゃんと読めばいい作品なのに、キャラが痛いというありもしないレッテルを貼られるという二重苦があるので辞めましょう。
自分の知識や独自性を披露したいのは、人間の性ですが、その痛々しい性で作品やキャラを殺すのは、作家としては最低だと思います。
では。