うっぴーさん(管理人)からの質問 2012年07月20日
こんにちは。
最近、会った女性から気になることを聞きました。
本屋のコバルト文庫の棚が新興レーベルに押されて小さくなっているというのです。
コバルトに代表される少女向けレーベルは、現在、異世界ファンタジーが流行しており、少年向けとは違い一般文芸に近い内容になっています。これは、少女向けレーベルを読んでいる読者の年齢層が二十代前後とやや高く、学園ものような明らかに中高生を意識した物には食指が動かないためではないか、と考えられます。女性は大人向けの物を読みたがる傾向があるのです。
(少年向けは、「萌え」「バカ」「バトル」、少女向けは、「恋」「陰謀」「人間関係」)
男性オタクは30代を越えてもオタクでありつづける傾向がありますが、女性は二十代半ばを過ぎると、漫画やアニメなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります。
ずばり言ってしまうと、十代の少女はあまりライトノベルを読まないので、二十代前後向けの作品を作るしかなく、読者が高齢化すると、離れて行ってしまう人が増えるので、ジリ貧になっているのではないかと、考えています。
その他の要因として、女性でありながら少年漫画や少年向けレーベルを読んでいる人がそこそこいることがあげられます。少女向けレーベルの「幻獣降臨譚」の作者、本宮ことはさんは「フルメタル・パニック!」をラブコメとしての完成度が高いと評価しています。
私の友人や知り合いの女性の中には少年向けレーベルは読むけれど、お姫様などが出てくる少女向けレーベルはほとんど読まない、という人が何人かいます。こういった男性的嗜好を持った人は意外といるのでは? と考えています。
また、BL市場の隆盛によって女性オタクと被る腐女子層がBLに流れてしまっているので、昔ながらの少女の夢を詰め込んだ作風というのが徐々に求められなくなっているのかな?とも思います。
(BLの隆盛は女性のジェンダーにまつわる時代的な混乱が背景にあると考えています。社会進出しても幸せになれず、旧来の良妻賢母型の成熟モデルにも魅力が無くなっている)
少女向けレーベルというのは、まったくバトルをしない上、美少女の着替えシーンで鼻血を流して喜んでいる少年向けレーベルとは対照的に、性に関してはあっけらかんとエゲツナイことを描くので、少年向けに親しんでいるとビビリます。このことから、男性が少女向けレーベルを読むことほとんどありません。
以上のような点から、少女向けレーベルの女王コバルト文庫にも徐々に衰退の陰りが見えてきたのではないかと考えていますが、いかがでしょうか?
少女向けレーベルはあんまり読まないので、詳しい方、教えて下さい。
●答え●
うっぴー様、こんばんは。女は誰もが少女だった。そんな時期もあった。昔乙女です。
さて、うっぴー様のお考えによれば「コバルト文庫に衰退の兆しが見えている」。
それは「女性読者の加齢によるオタク文化離れ」と「嗜好の細分化による読者の流出」によるものだ。
ということでしょうか。
以下、うっぴー様の記述に添って、私見を述べさせていただきます。
偏見が大いに入り混じった文になること、予め御了承ください。
> 本屋のコバルト文庫の棚が新興レーベルに押されて小さくなっているというのです。
新興レーベル設立が相次いだ昨今、限られた店舗スペース内に於ける各レーベルのスペース割当てが減少するのは当然だと考えます。
電撃文庫のように桁違いの規模でもない限り、一定幅を確保するのは難しいと思いますよ。
それに、全国の書店でコバルト文庫の棚が減少したのでしょうか。どの本を仕入れるかは書店員の裁量に委ねられているでしょう。店長だかマネージャーだか、担当者が変われば売り方も変わるのでは?
はっきり言ってどれも似たり寄ったりな作品ばかりの少女向けレーベルが、揃いも揃って全国書店で棚を小さくした。というのならまだ「衰退」も感じられますが。それでも、コバルト文庫のみが衰退したとは言い難いと思います。
> 学園ものような明らかに中高生を意識した物には食指が動かないためではないか、と考えられます。女性は大人向けの物を読みたがる傾向があるのです。
> (少年向けは、「萌え」「バカ」「バトル」、少女向けは、「恋」「陰謀」「人間関係」)
「大人向けの物を読みたがる」というより、「共感するに足る材料が欲しい」だけです。
材料さえあれば「萌え」「バカ」「バトル」だって読みますよ。女性読者だって萌えます。ギャグで笑います。燃えます。ですが目の前にパンツを繰り出されただけでは「だからなんだよ」で終わってしまうのです。
そもそも女性読者に対して、美少女のパンツが見えたからってどうしろと。
触っただけなら乳は脂肪の固まり、見えただけならパンツは布に過ぎません。
> しかし、男性オタクは30代を越えてもオタクでありつづける傾向がありますが、女性は二十代半ばを過ぎると、漫画やアニメなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります。
「女性は二十代半ばを過ぎると、漫画やアニメなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります」というのはどこ情報でしょうか。研究室に該当する項目があるなら、是非教えてください。
ずっと前から貴腐人(貴婦人)とか主腐(主婦)という単語もあります。
二十代半ばをとっくに過ぎているにも関わらず、漫画アニメゲームラノベ大好きな私は立場が無いのですが。
そもそも、女性オタクをひと括りにしてしまうのはいかがなものかと思います。
うっぴー様が認識なさっている以上に、女性のオタクは器用ですよ。そして、薄情ではありませんよ。
> 意外と、女性でありながら少年漫画や少年向けレーベルを読んでいる人はそこそこおります。
そこそこどころか、「濃い恋愛要素」以外のものを求める女性読者が沢山います。
> また、BL市場の隆盛によって女性オタクと被る腐女子層がBLに流れてしまっているので、昔ながらの少女の夢を詰め込んだ作風というのが徐々に求められなくなっているのかな?とも思います。
腐女子層に流れた人は「昔ながらの少女の夢を詰め込んだ作品」なんぞ最初から見向きもしませんよ。
もしかして「女性オタクは皆、少女の夢を詰め込んだ作品を求めて 誰しも一度は手に取っている」とお考えですか。
誰もがピュアな少女の状態で、オタク界隈に足を踏み入れたとお思いですか。
そもそも、「女性オタク」とやらの内訳はなんなのでしょう。「被る」と仰いましたが、ひと括りにできるものではないと思います。
オタク界隈に足を踏み入れる瞬間から、女性は「住み分け意識」と「ドライな選別眼」を持っています。
興味ないものには、時に拒絶反応を示すほどに。「生理的に無理」って、よく女性が使う言葉です。
「好みじゃない男性」を「恋愛対象」から切り捨てるのと同じです。
> 少女向けレーベルというのは、まったくバトルをしない上、美少女の着替えシーンで鼻血を流している少年向けレーベルとは対照的に、性に関してはあっけらかんとエゲツナイことを描くので、少年向けに親しんでいるとビビリます。このことから、男性が少女向けレーベルを読むことほとんどありません。
バトルが読みたい人は、恋愛色丸出しな表紙の少女向け作品ではなく 少年向けや少年漫画に行きますからね。
少女向け作品に於いて、性にしろ心情にしろ妙にリアルなのは「説得力が求められるから」。
少女漫画や少女向け小説に登場する男性キャラに対して「リアルであんな男いねーよ」と男性読者が思うように、少年向け作品に登場する美少女キャラに対して「リアルであんな女いねーよ」と女性読者は思います。
「真の意味での天然などいない。天然の女は本当の馬鹿か腹黒だ」。そんな言葉があります。
嘘くさく薄っぺらいキャラやストーリーは、少女レーベル作品では毛嫌いされます。
「純粋な良い子」「ひたすら男性を恋い慕う少女」は、きちんとした根拠や過程を提示しない限り「考え無し」「脳みそ空っぽ」と見做されます。余り者同士がくっつくインスタント・カップルなんぞ論外です。
真の意味での天然などいないッ!!
最初から高感度マックスってどういうことだよッ!!
結果はもちろん過程も寄越せ!!
パンツならなんでも良いってワケじぁないんだッ! どんな人が履いているか、それが大切なんだッ!!
ということですね。道端に落ちているだけでは、パンツもただの布切れなのです。
> 以上のような点から、少女向けレーベルの女王コバルト文庫にも徐々に衰退の陰りが見えてきたのではないかと考えていますが、いかがでしょうか?
うっぴー様の挙げた根拠からは、衰退の陰りは見出せなかったので何とも申せません。
ただ、衰退は起き得ると考えています。
しかしそれは「読者の加齢による嗜好の変化」ではなく「冒険できない風潮によるマンネリとネタ切れ」によるもの。
新刊や新人賞受賞作は異世界ファンタジーほぼ一色、シチュエーションも似たり寄ったり。
様式美なのでしょうが、新しい試みができない(売れ線を外すと考えられるから)。
顕著な縮小もしないだろうけれど、拡大を望むのも難しい。そんな状況だと思います。
なんだか少女向けレーベルが下に見られているような被害妄想に襲われて、取りとめも無い文章を書き連ねてしまいました。
このような拙い文を、最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
それでは、失礼いたします。
赤川次郎先生、新井素子先生、氷室冴子先生に小説の面白さを教えてもらった、オタク女のかのあきらです。
最近のコバルト文庫は良く知らないので、やっぱり別視点でコメントしてみましゅ。
> しかし、男性オタクは30代を越えてもオタクでありつづける傾向がありますが、女性は二十代半ばを過ぎると、漫画やアニメなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります。
男はいくつになっても子供、というやつですな。
今に始まった事ではないのですが、女は10代後半からTVドラマ等が面白いと思う年齢になってくるのではないでしょうか。
加えて20代後半というと結婚して子育てに忙しい時期でもあります。
なんでも食べる赤ちゃんの前に本なぞ『置いて』おけません。
読めないのではないのです、置けないのがポイント。
置いたらどうなるか、おいしくしゃぶられて、最後は紙を破く触感を楽しんだ後、ゴミバコへお逝き・・・・・・となるわけです。
だったら置かなければいいじゃん、と思うかもしれませんが、タダでさえ赤ちゃんを持つ主婦は24時間労働なのに、そんな気を使うアイテムいらない、となるわけですね。
そうなってくると、リモコンスイッチ一つで見られるTVは娯楽として手軽で面白いものになります、赤ちゃんにしゃぶられても大丈夫というリモコン防護グッズもあります。
他にも仕事が面白くなってくる。
(キャリアウーマンというやつですな、そんなヒマあったら飲み会女子会行くわよってのもこのへんかな)
共働きで娯楽に興じているヒマがない。
などなどいろいろ考えられる事があります。
実を言うと小説での傾向とかはよくわかっていません、ですがこういう場合は娯楽での考察になるので、おそらくマンガと違いはないと思って書いてます。
ここから下、ちょびっとえっちい表現入れます。
勘違いしないでいただきたいな、と思うことの一つに少女向けと成人女性向けは性描写において雲泥の差があります。
>性に関してはあっけらかんとエゲツナイことを描くので
これたぶん、成人女性向けだと思います。
コンビニとかで売られてるマンガによくあります。
少女向けの対象者は「お父さんって不潔よ~」の年齢です。
性描写を入れるなら、オブラートにつつんでしまうかよっぽどきれいに書かないと受け入れられません。
逆にそうした事に興味を持ち始める頃でもありますから、きゃあきゃあ言いながら読んでる年でもありますね。
やおいもBLも百合もなんでもありですが、きれいに書かないと(描かないと)いけないのが少女向けレーベルでしょう。(たぶん・・・)
成人女性向けになると既に旦那さんがいたり、男性関係の一つや二つこなした人たちや、未経験女性でもそうした事に免疫がついてる人向けですので、とたんにオープンになります。
ええ、もうそれこそ18禁止がついたものや、ギリギリセーフまで。
本題に戻ってコバルト文庫の衰退ですが、小説そのものの衰退ならば納得できる部分はあります。
私自身子供の手が離れて、離れていた同人世界はどうなってるんじゃろうかのう、ネット小説ってあるのよね、読むのに何か注意事項とかあるのかしら、と思い至ってラノ研さんにたどり着いてる訳です。
正直、お金払って本を買わなくてもここにたくさんあるじゃないの、と思ったのも事実です。
高得点掲載所に至ってはプロ並みの良質なものがありますし、他の個人でやってらっしゃるサイトの小説でも面白いものはたくさんあります。
大抵の場合最初のページでハズレかアタリがわかるので、ハズレにあたることも少ない。
書籍でハズレにあたったら、ダメージはすごく大きいです。
(時間返せレベルの大きいハズレもありませんが・・・。)
逆にラノ研さんで知って買って読んだ本もあります。
ただ、10年以上ものブランクがあるわけですから、何も最新の本じゃなくても良く、古本屋さんで十分な事もあり、思いっきり出版業界に貢献していません。
ネット小説の欠点は目に負担がかかる事なので、ここさえ克服できたらネット小説を拒む理由はなくなるのです、
携帯で見れるという気軽さもあいまって、とっつきやすさは断然にいいですしね。
新人作家の募集要項に手書き原稿禁止、の項目を見て、ああ、これじゃあ紙媒体が衰退してもしょうがないね、と思いました。だって書き手だけの事とは言えPCかワープロ持ってないと応募すらできない、なんてねぇ・・・・・・・。
(読めない字で送られて来るのは確かに困るけど)
だらだらと変な文章を書いてしまいましたが、私の女友達とPTAの奥様方を見ていて感じたことを書いてみました。
私自身は昔乙女さんと同じ感覚なのかもしれません、
読みやすく面白ければ、レーベルの垣根なんて「何それ、おいしいの?」という事です。
(おいおい)
昔乙女さん、こんにちは。
> 「女性は二十代半ばを過ぎると、漫画やアニメなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります」というのはどこ情報でしょうか
あっ、すみません。傾向があるというだけで、すべての女性がそうだと言っている訳ではありません。ソースは、単なる印象論で、統計データに当たったわけではないです。
電車で少年ジャンプを読んでいるサラリーマン男性はいるけれども、リボンを読んでいる主婦は個人的に目撃例がない、程度のことです。
少女向けレーベルに対する偏見などもないので、お気を悪くなさったのなら、すみません。
> ただ、衰退は起き得ると考えています。
> しかしそれは「読者の加齢による嗜好の変化」ではなく「冒険できない風潮によるマンネリとネタ切れ」によるもの。
なるほどー。
電撃文庫のような多様性が確保できないために、画一化、マンネリ化が起っているという訳ですね。
少年向けレーベルは電撃文庫が挑戦を繰り替えしているおかげで、マンネリが防がれていると思います。そうでないと、単なる萌え作品で溢れかえってしまうような気が……
かの あきらさん、こんにちは。
>少女向けの対象者は「お父さんって不潔よ~」の年齢です
性描写を入れるなら、オブラートにつつんでしまうかよっぽどきれいに書かないと受け入れられません。
そうなのですね。
実は、最近読んだ少女向けレーベルの第一巻で、ヒロインが暴行されそうになって男性不信になるという展開があって、パンツで喜んでいる少年向けレーベルとの違いにビビってしまい、このような印象を受けました。
ちょっと聞きたいのですが、少女向けレーベルでは、昔ながらの乙女の夢を詰め込んだ作品というのは流行らないのでしょうか?
「アネットと秘密の指輪 お嬢様のおおせのままに」 (2008/5/1)
という作品を3巻くらいまで読んだのですが、亡国の王子が執事になってくれて恋愛するというシンデレラストーリーで、あっ、おもしろいと思いました。
こんな変な文を読んでいただき恐縮です、かのあきらです。
> 実は、最近読んだ少女向けレーベルの第一巻で、ヒロインが暴行されそうになって男性不信になるという展開があって、パンツで喜んでいる少年向けレーベルとの違いにビビってしまい、このような印象を受けました。
あ、すいません、こういう展開は昔から女子高生に人気でした。
こちらではラノベとして紹介されてますが、「闇のパープル・アイ」の原作コミックでは実際に主人公強姦されてますし(成人女性読者から見れば、そら~襲われてもしょうがないわ、という見方もある一方、10代読者からは襲った男が悪いよという違いがある)、それでも彼とくっつく過程がドキドキ感を呼んで良い、そんな感じでしょうか、その後彼が生まれた他人の子供を育てる訳です。
やってることはとんでもなくエゲツナイのですが、このHシーンがベッドで寝かされてる、胸から下は掛け布団、男は上半身のみ裸(肩だけ出ているが脱がされてるのは容易に想像できます)の後はもう朝です。
10代向けはここまでが限界ですな。
性的なことに嫌悪感を抱きつつ、こういう程度なら大丈夫なので、これである種の男性に対する免疫をつける、男はみんなエロなんだ!(ごめんなさい)というのを理解していくという側面もあるかも・・・。
半年くらい前に、うちの娘もそろそろこういうお年頃か!
と本人が望んだ事もあり「某少女マンガ雑誌」を買ってきました。
だんだん内容が低年齢化してるという事だったのですが、(30年前は中高生が対象だった)見た目は小学生向けかと思うようなものになっているのですが、強姦ストーリーがありました。
上記のものよりもあっさりと描いていましたが、さすがに小学5年生には内容が理解できないだろ、と判断しました。
肝心の本を捨ててしまったので、具体的には書けないのですが。
あの頃、少女マンガを買ってきたのはあの一冊だったので、間違いないかと。
他所での別の話題にあったことですが、(社会問題的な)大昔と違い今の女性には貞操観念がかなり希薄というのがありました、こういうエゲツナイ事が受け入れられるのも、ある種そういう背景もあるかもしれません。
かと思えば「ハチミツとクローバー」っぽいものもご存知のように人気です。
私も「なんて素敵にジャパネスク」は友人のすすめで読み始めたくらいです。
このあたりが
> 昔ながらの乙女の夢を詰め込んだ作品
にならないでしょうか?
(しまった! 最近の作品じゃない・・・)
最近の少女レーベルを読んでいないので、いかんともしがたいのですが、
昔の少女の夢を詰め込んだというと、ネット小説で
HAKUSHA というサイトの 楕草晴子さんの作品
夜の夢 というサイトの 松原冬夜さんの作品
あたりが近いのでしょうか、私も気に入って読みつくしに行ってます。
ここからは憶測なのですが、女性読者はシンデレラストーリー等も嫌いではないと思いますが、運命に流されるだけの女主人公は、ものすっごく嫌われるようになった気がします、
でもこれは30年以上前からそうなってきていて、現在ではマンネリ化を生んでいる為、作品が少ないのかもしれません。
男性向けレーベルが、昔の少女マンガっぽくなってきているのも原因の一つかも。
ハチクロっぽい純愛もの、やさしいオブラートにつつんだ作品は少年レーベル等にに多々あり、(有名なレーベルというか大衆向けと言うか)わざわざ取り上げなくてもよい。
逆ハーレムものなどに見られる、男性が読まないものを取り上げることでレーベルの差を作っているのではないか、とそんな気がします。
(BLとかありますし・・・)
> 「アネットと秘密の指輪 お嬢様のおおせのままに」(2008/5/1)
ほむほむ、今度本屋に行ったら探してみます、私もこういうの好きですし。
まただらだらと書いてしまいました、すみません文章力まったくありません。
長いわりに答えになるものがないですね、いかんせん30年近く前の少女だったんでお許し下され、あと5年したら娘から的を射た答えが得られるかもしれません。
うっぴー様、こんにちは。
蛇足ながら補足の追記をさせていただきます。
> 電車で少年ジャンプを読んでいるサラリーマン男性はいるけれども、リボンを読んでいる主婦は個人的に目撃例がない、程度のことです。
りぼんやなかよし、ちゃおといった「漫画雑誌」は、やはり「子供のもの」というイメージを抱く女性が多いと思います。成人女性読者は付録に興味ありませんし。
それ以前に、雑誌は重い。ガンガンとか凶器です。紙も柔らかい。
「その場のノリで楽しむ」よりは「色々感じて浸って読みたい」という感覚が、特に少女漫画読者にはあるとおもいます。
電車の騒音なんぞ、紛れもない妨害音です。満員電車の圧迫感もしかり。
更に、あくまで私の周囲を見た限りでの推測ですが、成人女性読者は圧倒的に「単行本派」が多いです。
作者買い、作品買い。ネットで口コミを見た上での購入も「纏めて読める」ということから単行本で。
映画化などで話題になった漫画も、わざわざ雑誌を買って一話だけ読む方もそうそう居られないでしょう。
電車で本を読んでいる女性がいたとします。彼女のブックカバーの下が、小説とは限りません。
カフェで少女漫画を読んでいる女性もまあまあいることですしね。
> 電撃文庫のような多様性が確保できないために、画一化、マンネリ化が起っているという訳ですね。
> 少年向けレーベルは電撃文庫が挑戦を繰り替えしているおかげで、マンネリが防がれていると思います。そうでないと、単なる萌え作品で溢れかえってしまうような気が……
以下の四項目は、とある少女向けレーベル新人賞に於いて審査員の方が記された選評から抜粋したものです。
・魔法と剣が登場する。
・イケメンの男子と勇気のある女子が登場する。
・キャラクターはくっきりとシンプルに一筆書きで描かれる。
・やっぱり正義と愛は勝つ。
この方は選評冒頭にて「ライトノベルと普通の小説のどこが違うのかよくわからない。しかし候補作を読んで、おぼろげにライトノベルが目指す場所がわかった気がした」と仰られています。
きっと候補作の全てに共通する事柄だったのでしょう。
投稿者=元々の読者からして「少女向けレーベル」に対する先入観(?)があることの現れではないかと思います。
個人的には電撃文庫よりもガガガ文庫の方が挑戦していると思います。
電撃というか角川グループは、それこそレーベルでの住み分けをしていると感じました。
萌えというものが良く解らなかった私ですが、前述したとある少女向けレーベルの新人賞講評を纏めてみた所、「少女向けのテンプレ」のようなものが見えてきました。
そして抱いた感想が「少年向けも少女向けも、根底は大差ない」というものです。願望の具現化ってことでした。
あの白背景にヒロイン棒立ちの表紙は、おそらく男性の脳に上手いこと入り込むシンプルな構造なのでしょう。
少女向けの表紙には背景が描き込まれていることが圧倒的に多いように。
取り留めのない文を書き連ねてしまいました。
御多忙のことと存じますが、御体御自愛ください。
昔乙女さん、こんにちは。
> 個人的には電撃文庫よりもガガガ文庫の方が挑戦していると思います。
> 電撃というか角川グループは、それこそレーベルでの住み分けをしていると感じました。
確かにそうですね。 ガガガ文庫は、「されど罪人は竜と踊る」など一般的なラノベとは異なる鬱で暗黒な話も刊行していますからね。 ガガガは挑戦しすぎて、売れ線から外れてヒット作が少ないような感じがします。
女性が漫画雑誌を読まないのは、重いから、というのも納得の理由です。私の印象だと、女性は大きなバックを持って移動する人が多い感じがするので(ここ最近の流行のようです)、かさばる雑誌を持ち運ばないのかも知れません。
アネットさん読んでまいりました!(最初の一冊だけ………)
(彩雲国物語と同じレーベルですね、ついでにこっちも買ってきてしまった)
なかなか良いですね、やっぱ文庫は読みやすくていい。
重箱のスミをつつくレベルでこのジャンルを受けるかどうか考えると
大丈夫だと思います。
としか言えない・・・・・・・・・
この手は長く地味に受け入れられるジャンルだと思います。
「キャンディキャンディ」などの時代にやりつくされた部分もありますが。
ただ、ここまで貧乏で下品な所からスタートというのは珍しいかもしれません。
どういう訳かここ数年、同じようなお話でも平民あたりからのスタートが多いような気がします(読み書きが出来る、人並みの作法は持ってるとか)
リアリティにおいては前者のほうが正しいのですが、 あんまりにも下品すぎて嫌われるのかも。
ゲームで「アンジェリーク」が発売されて、逆ハーレムが小説やマンガ等に浸透していくうちに、食われてしまったジャンルでもあると思います。
かの あきらさん、こんにちは。
アネットは、「キャンディキャンディ」などに代表されるような世界名作文学的な雰囲気を持っていると思います。
確かにヒロインが下品なので、その点をAmazonのレビューなどでは批判されていますね。少女向けレーベルでは綺麗で清潔な雰囲気が重視されるようなので、この点は明らかなマイナスポイントなのだと思います。
彩雲国物語は、昔1巻だけ読んだことがあります。
この物語は、ヒロインが皇帝に大きな影響力を及ぼせるのが萌えポイントなのかな、と感じました。なんとなくですが、少女向けレーベルでは、権力者などの強い男性にヒロインが良い意味での大きな影響を与え、それによって国が良い方向に進んで、男性から感謝、一目置かれるような展開が多いように思います。
これは女性から聞いた話なのですが、既婚者の女性は、自分ではなく、自分の夫や息子が競争に勝つことを喜ぶようなので、そういったストーリーの作品が多いのかなぁと思いました。
こんにちは、やのやめと申します。
二十代後半の、そこそこコバルト文庫が本棚に並ぶ女です。
少年向けレーベルの方が三倍は並んでおりますが……。
> 本屋のコバルト文庫の棚が新興レーベルに押されて小さくなっているというのです。
二年前まで本屋で働いておりました。一般文庫と少女向けラノベ担当でした。
新興レーベルに押されてというより、コバルト文庫は作品の傾向がある程度固定されているので、そこにあてはまらない女性読者が増えてきたのではないかと思います。
私は昨年までは雑誌コバルトを購読しておりましたが、段々と自分の好きな作品が減ってきてしまい、買っても読まないページが増えてきたので買わなくなりました。
コバルト文庫の根底には『姫』『嫁』『巫女』という三大売れ筋キーワードがあるそうで、『お姫様が政略結婚』だとか『神聖な巫女が悪魔と恋に落ちる』だとか、そういう傾向のようです。例外はありますが。
それでも、『身分差の恋』とか『異種間の恋』といった、禁断の恋というものが人気になるようです。
そういう恋愛的背景は私も好きではあるのですが、コバルト文庫だと、それ以外を求めることが難しいのです。
例えば、魔法。
少年向けだと、緻密な魔法設定やバトルがありますよね。
コバルト文庫をはじめとする少女向けだと、バトルもあまりありませんし、掘り下げた魔法設定もありません。
少年向けが女性に普通に受け入れられる今だと、それでは物足りないと思う方も多いのかも知れません。
そしてコバルト文庫ファンの間で言われているのが、「打ち切りが早い」ということです。
既存のベテラン作家さんの作品で、コアな人気のあるものでも、大衆人気作品にならなければ打ち切りになるようです。
私の好きな作品も、数作品未完のまま続刊が出なくなりました。
いずれも、恋愛要素が薄めのものでした。
設定や展開で魅せるタイプの作品でしたので……。
なので、『大人気、増刷!』とでも帯がない限り、手を出すのが恐いですね。何せ、未完で放置されますので。
そういう状態なので、書店としても人気シリーズしか置かないようになるのです。
私が勤めていた書店は駅中のチェーン店でしたが、少女向けの入荷は1~3冊程度でした。
近年の流行に合わせて、コバルト文庫にもBL系の作品が増えてきました。
恋愛とまではいかなくとも、少年主人公で、周囲の登場人物も男性ばかり……という構図の作品です。
可愛い女の子が出てきて活躍してほしい私としては、それこそ食指が動きませんでした。
それならば、少年向けで活躍するヒロインを読みたいのです。
私は思春期をスレイヤーズと過ごしたこともあり、特殊なのかもしれませんが……。
> 女性は大人向けの物を読みたがる傾向があるのです。
> 女性は二十代半ばを過ぎると、漫画やアニメなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります。
必ずしもそうではないと思います。
コバルト文庫をはじめ、少女向けレーベルで活躍されている作家さんたちは、デビュー時点で子持ちという方も少なくありません。
下手をすると自分より年下の作家さんに当たりかねない少年向けとは違い、価値観に近いものがありますよ。
それに、恋愛、結婚、出産と人生の大事を経ていくと、十代の頃の淡い恋愛を疑似体験したいという想いも芽生えますよ。
> 少女向けレーベルというのは、性に関してはあっけらかんとエゲツナイことを描くので、
そういうのが好きなのは、むしろ十代少女なのではないでしょうか? あと、一部のレディコミの読者層。
実際のところ、実体験が伴ってくるとそういうものに対する憧れはなくなってくるので、逆に片想いや初々しい恋愛ものを読みたくなるものですよ。
最後に、コバルト文庫の衰退の予兆が見えるという話ですが、一番は『カテエラ』『異色作』に厳しいというところにあると思います。コバルトの小説大賞に作品を送っている方は、売れ筋キーワードに沿って、濃い恋愛ものを書かないと通らないと言っておりました。
そういったところでは、少年向けレーベルの方がずいぶんと柔軟で、自分に合ったものを探しやすいのだと思います。
やのやめさん、書き込みありがとうございます。
さすが書店員さんの意見だけあって、聞きかじりの私と違って参考になりました。
コバルト文庫の戦略が徐々に裏目に出るようになってしまっている、という感じがしますね。
確かに続刊が出なくなるようでは、既刊を買おうという意欲が削がれると思います。この点は少年向けでも同じですが、これによって売れる作品と売れない作品との二極化がさらに進み、売れ筋以外の内容の作品は世に出なくなる。この結果、多様性がなくなって、一部の層にしか受けなくなっているのかなと思いました。
新興レーベルは、その隙を突いて、勢力を増してきているのでしょうね。
●追記
すみません。2006年に刊行された『腐女子化する世界 東池袋のオタク女子たち』という新書を読んだところ、女性がオタク化しないというのは神話であって、現状はどんどん腐女子(オタク女子)が増えていっているようです。
コバルトの衰退というか...最近の流れ、発売されているお話の内容が正統派なお話になっていて、私の食指が動きません。
何年か前のコバルトにおいて、比率にて8割くらいBL一色になった時期がありましたよね。予想するに編集長辺りの戦略だったのでは? と勝手に思っています。その辺りから私は腐女子に傾倒していきました。その後、編集長が変わったのか? 戦略変更なのか? キラキラした正統派の恋愛小説にリセットされた様に思います。
腐女子と化した私には、もう萌えることが出来なくなってしまいました。その正統派の波は、BL一色の時期から連載しています、舞妓シリーズにも影響が見られ...抑圧にも似た冒険心のないものになってしまった様に感じます(編集部からの抑圧?ではと想像してしまったり?)。
要するに編集部の戦略がなあなあになってきてしまっていて、共感の持てる作品が出てこないのが原因だと私は、思います。