ドラコンです。僭越ながら『アサシンクリードシャドウズ』の炎上について補足します。
あそこまでの炎上は、やろうとしても普通の神経ではできるものではありません。ご質問の件も、『アサシンクリードシャドウズ』と正反対の事をすれば、それほど問題にはならないのでは?
この騒動については、以下の『pixiv百科事典』の記事が要領よくまとめられています。
https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%BA%E7%82%8E%E4%B8%8A%E9%A8%92%E5%8B%95
問題点は多数あるのですが、私が考えるに、特に重大な問題点は以下の三つですね。
1、フィクションを「史実」と繰り返し言い張ったこと。
2、著作権はじめ知的財産権侵害が連発していること。
3、日本(ないしアジア全体に対する)強烈な侮蔑・差別意識があること。
フィクションを「史実」と言ってしまっても、1回だけなら「口がすべっただけ」と認識された可能性がありますね。この騒動が起きた当初は、「基礎的知識がないため、専門家(歴史マニア)の査読(検証)に耐えられなかった学術論文」程度の認識でした。ですが、だんだん「強烈な悪意に基づき故意に虚偽の歴史を全世界に定着させようとしている」と感じました。
歴史系エンタメにおいて「この作品は史実に忠実である」との宣言をするのは、「学術論文宣言」ですからね。「この物語はフィクションである」との姿勢を通せば、『アサシンクリードシャドウズ』も、「武士とは断定できない」との見解が多い黒人の弥助を「大将級の高位の侍」にして、超人ヒーローとして描いても、少なくとも日本国内では問題にはならないでしょう。ただ、読むせんさんもご指摘の皇室関係は、さすがにマズイとは思いますが。
そして、知的財産権侵害、日本侮蔑・差別(特に神社の祭壇・御神体破壊、神職への攻撃)に関しては、2025年3月19日(『アサシンクリードシャドウズ』発売前日)の参議院予算委員会で、加田裕之議員が質問を行い、大串経済産業副大臣、石破総理が答弁しています。
神社への破壊行為、三種の神器をキーアイテムとして登場させることは、西洋ならキリスト教会を破壊し、ローマ教皇の象徴である冠をキーアイテムとして登場させるのと同じ意味を持ちます。強烈な侮蔑・差別意識が根底にないとこんなことはできませんよ。
長崎の原爆片足鳥居をグッズ化しようとしたら、強烈な批判が出て、下請けが取りやめを発表していましたから。下請けの対応が自然ですよ。
著作権関係については大串副大臣は次のように答弁しています。
「一般的なゲーム制作におきまして、現存する固有名詞等商用利用する際には、その知的財産を有する個人や団体等に許可を得る必要があるものと認識しております。知的財産を無許諾で利用されてるケースに置きましては、個別の事情によるため当事者間で協議されるものと承知しております。またその上で神社等から相談ございましたら、関係省庁と連携しつつ適切に対応して参りたいという風に思います」
差別・侮蔑については、石破総理はこのように答弁しています。
「神社に落書きするなんぞはもってのほか。その国に対する侮辱にほかならない。自衛隊をイラク・サマワに出すとき、イスラム教のしきたりを習得して行くようにお願いした。その国の文化や宗教に尊敬の念を持つのは当然で、その国の文化とか、宗教とか、そういうものに対する尊敬の念を持つということは私は当然のことだと思っておりますし、そうでなければ外交というものもできないと思っております」「我が国としてそういうことを率先垂範していかなければなりませんし、仮にもそういう行為が、オーバーツーリズムもそうですが、そうでない行為があったら泣き寝入りはしない、日本国民としてこういうことは許さないということも発信することは重要だと考えておる所であります」
さらに、質問者の加田議員は以下の指摘をしています。
「まさに総理のおっしゃるとおりで、有形無形の文化とか風習というものに対してお互いがお互いを敬意を持ってやらなければいけないと私も思っております」「先程の当該ゲームソフト(アサシンクリードシャドウズ)においては、日本の部分の文化というものとか施設というものとか無許可で、しかもそういう形で破壊できるようになっている。じゃあ他国の部分はどうなのかというとそれはできないようになっている。なぜ日本だけなっているのとかですね。これも私やっぱり問題だと思うんですね、この点についても全てが全てというのではなくなぜ日本だけということについても私は疑問を持っている一人でございます」